木々があいする木漏れ日のこと
川がめでるせせらぎのこと

雨が求めるつちの渇きのこと
太陽がほしがる水溜まりのこと

夕日があこがれる水平線のこと
朝陽がのぞむ暗やみのこと

 ....
もう二度と心から笑える日は来ないと思います

見たところ私よりも一回りも若いあなたは
これから半世紀以上続いていくであろう
(続いていってほしい)あなたの人生を
一度も心から笑うことなく歩ん ....
対向車を運転する老婦人が
お辞儀をして直進していった

交差点で
右折待ちのわたしに
丁寧にお辞儀をしてくださった

法律上
直進が優先されるのだから
お辞儀など必要ない
 ....
 「みなさんに明日が来ることは奇跡です。それを知っているだけで、日常は幸せなことだらけで溢れています。」
これは「余命1か月の花嫁」のドキュメンタリーの中で出てきた言葉だ。
この言 ....
遠浅の日々はいつの間にか息継ぎの仕方を忘れさせる。
駅まで、の最後の交差点に立つと
呼吸が止まるほどに夕焼けの匂いがした。

  *

「雲は、本当は流れていないのです ....
ばかやろうパウンドケーキのデコレーション 崩壊 マイ・ディア・チョップスティックス




きみのむねの不整脈をただ聞いている 静かにまかれるこうふくの糸



保健室のひか ....
■秋
すべての色を飲み込んで
ただ透明である、秋

■チャイム
夕陽が窓ガラスに映ったとき
風がいつも置き去りにするもの

■図書館
古びた新築の匂いがする

■デジャヴ
 ....
かたく凍った夢を砕いて
画用紙に宇宙を描いて暴れだす
果てのない星々の海は瞬き、
チビけた鉛筆が一本
煌く銀河を縦横無断に奔る


つめたく凍った言葉を融かして
原稿用紙に文字を紡いで ....
君にまかせて 風は吹くよ
ままに まに まに
ここに にここに
おいてけぼり なの でも
ままに まに まに

ふくよ




*



ときおり 吹く風はまかせまかせ  ....
信じられないようなコトが
たまに起きる

それを偶然と呼ぶか
奇跡と呼ぶか

だけどボクが呼んでいるのは
そのどちらでもないんです

偶然なら運命に変わるかも知れないし
企みなら夜 ....
その身を守る戒めを
守り続けた青年に似た
ひとつの砦がある年月に

新宿/小学校の窓ガラス

壊されたがっているようで
わたしの拙いピッケルが
亀裂を走らせたがっている

葉脈め ....
出口だらけの迷路で
みんな迷子です
終電が出発したら
それでも全部、扉を閉ざして

新宿駅の外観を知りません
面影すら忘れてしまったひとの
忘れもしない言葉
普通でいるために、目を閉じ ....
濡れたアスファルトの上
過去も未来も流れていく

反射して見えたのは
あの日の
小さな嘘だけ

温もりを忘れた右手が
所在無く揺れた

繋がれなくなった指先
ゆびきりは
も ....
林檎の艶は 
きみに似ている

口を酸っぱく言われても
じゃれて、もつれた笑顔が
子猫の甘噛みのように
僕を誘うから

僕をどうか響かせて下さい。
そのしなやかな、指先で、

き ....
   波の音が誰かの悪口に聞こえるなら
   わたしはもうダメだろうね
   そのむこうにあるうねりを聞かなければ
   わたしはもうダメだろうね

河口の土手でススキが揺れているのを見ると ....
季節のせいだろうか
皮膚がうろこみたいに剥がれてゆく

少し前まで自分の一部だったものが
まるで別の存在に思えるのは
過去の自分を愛せず
そして許せないのと似ている

(あるいは受け止 ....
あっと気づいたときには
避けようがなくて
エンドルフィン働いてくれたのか
やっと死ねるのかなだなんて
奇妙な喜びに背筋ぞくぞくしたのだけど
むりやり右折してきたクルマに衝突した瞬間
 ....
澄みわたった
早朝の森に
狩人の目をした
男が一人

男は言葉で狩るのだが
甘い言葉で狩れるのは小物ばかり

純情な小鹿や
可愛そうなリス
ひきこもりの小鳥など

男は言葉で狩 ....
朝ひらく回転扉通り抜け
    落ち葉の夕べ振り向くデジャヴ


吐息にてくもる心に口付ける
    あいまいすべてガラス越しの日


今すぐに会いたい気持ち放つ午後
    エレベ ....
+ うららかな午後 +

体温が地熱と交わる午後に
ミントチョコをくわえるケダモノは
あたためたミルクを一口飲んで
青ざめた頬をバラ色にそめる


+ キラキラの夜 +

遠くのイ ....
流れる水辺にあって、冬の光が
点っている。てらてらとここは
静か。見えないものに、触れた
ことのない。めくらの。薄く紅
挿す頬のあどけない。水掻きの
広く、長い指の掬えない。指間
指間から ....
だれに愛されるわけでもなく 
だれを愛するわけでもない
 
あなたはあなたのままでいて 
わたしはわたしのままでいる 


独り歩くということの 
ゆき場も見えぬ哀しみの 
 ....
咳がふたつ
階段を上ってきた
夜の真ん中で
ぽつり
行き場を失ったそれは
猫の眠りさえ奪わず
突き当たった扉の
その向こうで
遠慮がちに消えていく
八十年余りを働いた生命 ....
片方の翼の折れた失速を
取り戻すまで我生きるなり


置いてゆく荷物の重さは測らない
翼の先を大事に繕う

夜の風 羽根のひとひらも凍みてゆく
翼よ向こうに朝が待つ

失っ ....
{引用=
    霜の匂いを纏って
    母さんのおさがりのコートを着て
    毛玉だらけの手袋で
    髪にはすこし粉雪をつけて
    息はぼんやり白くて
    頬 ....
私が歌うたびに
一本の桜が植えられますように

みんなが笑うたびに
アカシアやパンジーの花が咲きますように

この星が輝きを消さないように、サクラサクラ、咲き続けますように

 ....
無機質なウタが好き
感情に蓋をした感情が
地球規模で叫んでいる
 
飛べないトリが好き
持て余した羽を
寂しそうにばたつかせている
 
無慈悲なヒトが好き
愛情に怯えている君を
愛 ....
廃村の外れで
垂れ下がった電線が風に吹かれている。
壁や窓を叩いている。



置き去られたカラーボックスに
アニメのシールがでたらめに貼りつけてある。
清掃車のオルゴールが近づいてく ....
シャッターが切り取るわけではない
それは露光時間を決めているだけで
まぶたのように拒否するのだ
ファインダーが見つめるのではない
いくつかの屈折率を経て
まなざしの限界を教えてくれるのだ ....
これが泣いている、
という行為
大粒の雨が
ぼたり、ぼたり、と
音を立てる


わかってあげられない
ティッシュを差し出すこと
背中をさすること
それしかできない


それで ....
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