ふわ、り
風に追われた桜
川面にちいさな州を作り
その薄紅のしたを
きみの遠い息遣いが流れる

いつか
それはシロツメクサの匂い立つなかで
流れていたのと、きっと同じ
けれど今日は
 ....
首を落とした鶏が暴れるのは
別に不思議なことじゃないのに
暖炉が静寂を守っているのは
追いかけられない影があるからだ

その向こうの向こう側にある曲がり角を
右に折れてすぐの
鉄骨だけ組 ....
{引用=
天体観測者に告ぐ
赤道儀を解放せよ


赤道儀を空の中心に合わせると
僕は地軸を手に入れる
グリニッジでも
マウケアナでも
野辺山でも
誰かがそうやって
手に入れる
 ....
水晶のグラスを
シャンパンの泡
昇っていく
ナミダ浮かぶ夜

甘い地平線
求める冷たい雫
使えるようになったんだ
おとぎばなしの魔法

 ディズニーランドのパレード
 ラッキ ....
告げる直前の想い
はなびらよりも桜色に

ああ、あした咲く

あした咲くよ!
舗道が、濡れていく。
霧雨の小さな粒が、
少しずつ少しずつ洗っていく。
踊り始めた足元の波紋は弱く、
止む気配の見せない水脈もまた弱い。
傘も差さずに佇んで、
薄暗い空と浸された舗道を交互 ....
飛び立つ後ろ姿を
どこかで見た
 


の記述を
探して


黒く浮かぶ
記憶の島を探し
脳内を辿ってゆく



ほの明るい
Cellの海の
上空に浮かび
 ....
らいめいもそぞろにして
雨が走ろうとしている
つけっぱなしだった 冬が
おやすみの汽車へ

にもつは半々
手からしゅるる
えいえいえおお
らぶはそれ以上
ゆれゆれトロッコ


 ....
ぼっかり空いたこころの隙間に
あなたの優しさが忍び込む

そのひとに騙されているのではと
友達は忠告してくれた
仮にそうであったとしても
構わないと思ってしまうわたしがいる

ひとの弱 ....
階段をふみはずしたとたん
ガラガラと足元からくずれていく
ころがる立方体
白い平面につぎつぎと映る画面
バラバラになったコラージュのような
アナタの顔が散らばる


ダウンロードしよう ....
何かが転がっていた
転がってきた
柔らかい何かを踏んだ
羽だらけの塊
小さな翼なのだった
踏んだのか
踏んだのか
振り返り見て見ないようにする
人通りの多い階段脇
誰も
立ち止まら ....
現代詩フォーラム創作系スレッド「○現代詩フォーラム短歌部○」の「第6回 短歌祭」は参加が31作品と、盛況でしたね。
色々読ませて頂いて、すごく面白かったです。
せっかくなので、短歌祭に参加された方 ....
春、という実感もないまま
海を泳ぐ
わずかに持ちあがった
二の腕から滴る光に
戸惑う
掻き寄せるものは
どれも曖昧な痛みばかりで

だいじょうぶ、と
支える声は
生え変わったばかり ....
きみが少し元気なときに
庭に植えた白梅に
真珠の粒がころころと
それは春の序章とも言える

きみが好きだった春の 前髪が見えて
それはきみの季節とも言えるが
メディアから塗りつけられる春 ....
窓際 春のはじめの陽に
鉢植えの花が咲いてゆく
緑の葉が孔雀のようだ
朝と昼と夜が流れている

その少し離れた台所の隅に
チューリップの造花がある
流し台のガスコンロの近く
ひそりと赤 ....
そこは、海だったかもしれない
砂漠だったかもしれない
眩む赤に息をしたとき
空っぽに鳴いた
 
 
ざわめきを愛ととらえて
神様から定数を与えられる
 
 
わたしは、魚だったかも ....
オリオンのまばたきが
霞んで見える
蒼い夜の隙間から

一通の手紙が粉雪のように

宛先が書かれていない
差出人の名も書かれていない
薄い肌色の封筒

糊づけもされていないので ....
目から涙が
流れるのを見ている
左耳を枕に押し付けて
横たわって
右目の目頭から
左目の目尻から

梅雨の日のガラス窓
流れて渇いて
それを部屋の中から眺めているような
す ....
やるせなさ瞳は映すとおい窓
    夜は流れて青いノクターン


駆けてゆく白い足首白い影
    心に落ちる雨だれを聞く


思い出す人の涙を黙りこむ
    肩の重みを別れのゆう ....
灯りを消して
毛布に包まりながら
朝、からいちばん遠い眠りについて
意識の上澄みに漂う

屋根を叩く雨は
僅かずつ肌に迫って
やがて水の中に
わたしを浸してゆく


雨音は
美 ....
なくした言葉がいくつかあって 
それを、また 
見つけだすのにあたふたなんかして 

正しい言葉 
わからないんだ 
ぼくは 


言葉は無力だと知っていて 
それで ....
もつ煮込み屋で
黒ホッピーと
さんまを食べる

このはらわたをねえ
日本酒で食べたらおいしいんだよね
それだったら、日本酒、たのめばいいじゃないですか
そうだねえ
そうなんだけどねえ
 ....
一年生手を挙げるクルブシだけが覚えてるハーメルンの笛


前髪をピキンピキン切ってゆくハサミ歩き出す水たまり春


球体関節人魚のたましい夜中タマゴはつるりと剥ける ....
同心円でありたいのです
それぞれの速度で広がる
無数のわっかのなかで
波紋を重ねたいと

降り始めの一滴になりたいのです
そのひとのほほで流れれば
きっと振り返るでしょう
手のひらを空 ....
    猫のあくび
    窓辺のコスモス
    いろあせたオルゴール
    金魚のあぶく
    ハチミツ入りの紅茶
    それから
    きみ

   そういうやさ ....
目を閉じて君を感じる夜の音甘く静かに時の滴る



ひたひたと君が浸透した体溺れはしない自分自身に

夜の度形を変えて現れる月も今日の私を知らない

えいえいと刺すよな寒さ丸くな ....
鉄の玉が 転がりつづけるように
月が軌道を 描きつづけるように

慣性の法則

君への想いは

林檎が木から 落ちるように
グラスが床で 砕けるように

引力の法則

君への想 ....
春はそう、不誠実にも始まってリセットボタンに手が出る日曜

不意に鳴る着信音は君からで、春が終われば設定消さなきゃ

口笛をエプリルフールに吹いてみる、嘘としておくひとつの別れ

さよ ....
シギ シギ
森へ行こうよ
春の夜明けに
紅い三日月が出たよ

たくさんのアゲハ蝶が
群れをなして舞い踊る
あの草原へ行こうよ

森を抜けたらもうそこだ
あの貴婦人に会いに行くよ
 ....
誰かを信じるには短すぎるくらいの残された時を

新しい季節へ見送る わたしを 新しい季節を迎える あなたは

ありがとう を足りないくらいに


いいえ それは わたしの感じているだけ ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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シギ- 未有花自由詩13*08-3-11
そつぎょう_までの・・- ひより自由詩10*08-3-11

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