{引用=地球に於ける生命の反転現象について}
そろそろ認めよう、途轍も
なく分からないのを。まず世界の根底が
分からない。そして根底に根底が
あるかも、根底
の構 ....
すみません。
ちょっとかいてもらえますか?
あ、背中じゃないんですよ。
リュックの中にノートとペンありますんで。
え?いやぁ、私はご覧のとおり、
右手に長男、左手に長女のいるベビーカーで ....
こかげ、こかげ、
あのゆらゆらと、
くろい、
いいえ、
きっと、ダークブラウンやモスグリーンの。
前線と前線が衝突する、
だから、
あたまが重いよ。
どこへもいくことができないと、 ....
光が渦を巻いていた
熱風が絶えず吹いていた
人々は次々と歩き過ぎ
俺は串カツ屋の前で
アイスコーヒーを飲んでいた
とても苦い味がした
身体が熱く燃えていた
生きることに飢えていた
....
テレビのボリュームを下げる頃には晩酌の酔いもすっかり覚めている。
眠気を通り越してしまう 小腹も空いてきたよ、なんて
と思って近い台所をあさるのだ。 (すがやかほれば ....
口達者で
何をおいても理路整然
しかも
思いやりまである妹に
君は
常々嫉妬してるね
そんなとき
僕は
微笑む
ここぞと
ばかりに
君は口が下手だ
お人好しよく騙される ....
走るきみの瞳は、何を映してるんだろう?
きみの瞳は、
ひとつの惑星の孤独な静けと、
光の点より多いまぶしい生が、
目の奥で重なり、飛び立ち、
明日に焦点を合わせる。
....
誰が見てなくても
少しだけしっかりやろう
今夜は違うんだ
僕は姿勢をいつもより正して椅子に座ってる
君からの電話はいつくるんだろう
今夜は気持ちが少しだけ落ち着いてる
目もつむ ....
細くて固い冷たい手術台の上で仰向けになる。「さあ、数秒後には深い眠りにつきますからね」。 そう麻酔医から促されると全身麻酔を受ける患者が看護師に言い放った。 ‥このまま眼が覚めなければ幸いなのかな ....
人にかける言葉の
優しいひとを選びたい
選んでどうするのかと
問われても明快な答えもないが
そうなんだ僕たちはそんなには曲がってはいないはず
規定するあなたがたの定規はどこまでも ....
弱い者を差別し蔑むことで
現実から目を逸らしている彼らも
いつかは自分たちの番が来て
土を掻きむしることになるのです
生きるべき命と消えるべき命
冷たい計算式を根拠に
神のように振る舞 ....
俺は正義の味方
アイアン・ハートをもつ
鉄鋼人
息は青い炎
体温は1000度
有刺鉄線で編んだシャツを着て
板金のズボンを穿いて
プラズマの明りが灯る街の
通りを駆け抜けてゆく
俺の ....
背番号は貰えなくとも肩甲骨は八の字だ。
誰かに与えられずとも最初から持っていた。
きみはときおり
溶けてしまうね……
信号機に架かる
朝の虹を
ながいあいだ眺めて
お腹から
消えていく
涼しくさわやかな風も
去っていくみたいに
海のなか ....
細かな砂利と一緒に寄せ
滑り落ちてゆく
向こう側へ
くるぶしまで濡らしては
かえすゆらぎ
見上げれば
三角形の
それぞれの頂点が
数万年の誤差で
瞬いている
つま先から
ふくらはぎ、ふとももの
静脈をとおり
心臓にかえってゆく血を
凍らせ
解凍して
通わせたい
最後に触れた頬
と
書いたとき
ペンをもつ人差し指の
指先の冷 ....
青年ではなく青魚として、この夏をするりと越えてみせる。
一人ではなく一匹として、父の川を泳いでいた頃の身軽さで。
みにくい花/即興ゴルコンダ(仮)提出都都逸
らどみ
Goyafaceとのかげ口さえも受けて前みる君が好き
即興ゴルコンダ(仮)http://golconda.bbs.fc2. ....
この大雨のなか
幾つもの黄土の波線が
水浸しの校庭を遥か越え
何処までも走っていく
わたしの意識は冷え冷えと
その光景に呑み込まれ
どんどん平たくなっていく
荒い呼吸を繰り返し
次 ....
あなたから
教わったのは
こころの殺しかた
海に染み込んでいった夕陽は
逆さまの血のしずく
波にたゆたう血の油
何度も殺しました
あなたに気に入られようと
あなたに見つけてもらえ ....
七夕の晩、みそ汁の具は短冊に切った人参と大根なのです。
根菜の短冊に恋の願い事をする男、僕はそういう男なのです。
吹き上げられた蜻蛉の、
羽に浮かぶ無数の生命線をなぞる
うつくしい、夜の前の空は脈々と
埃のように舞わせ 焦がしてゆく
背中に彫った 哀しみの中に
心臓をひとつ、 ....
このベランダにはほとんど雨が吹き込んでこない。建物が林立しているために風が入り込んでこないのだ。降っていても裸足で出る、湿ったタイルの心地、むすめが背中にぴたりと張り付いてくる。
咲いた蘭、いく ....
図書館で君は少し死んでいる
少し死んだ体で雑誌を読み本を選ぶ
本は死んでいるから
本を欲する君も少しだけ死ぬ
僕も図書館では少し死ぬ
少し死んだ体で本を借りるとき
僕たちこんな死んだ部分で ....
記憶体、
ざっく ザックリと 切り開かれます
映像群、
ぽっか ポッカリと 映し出されます
汽笛、
鳴ります 遠い国
流れる流れる追いつけない
洋上の青 浴びる太陽
溶け合 ....
欲しい時にない
焼き豚するときとか
あった気がした場所探しても
見つからないから忘れてた
長いタコ糸
自販機の灯りをたよりに
蛙の鳴声の
隙間をぬって
脱げそうなサンダルで
....
青だ、光の青が降って来る
梅雨の合間の夏の訪れ
熱波はうねる、うっとりと
新たな季節の到来を
億万年の記憶を塗り替え
青だ、光の青が降って来る
気が遠くなるような眩さよ
光流散ら ....
廃田の草を刈っていると突然大雨となった
しばし、刈り払い機を雨の当たらない所に置いて
雨の中に立ったまま私は辺りを見ていた
これからのことを打ち消すように
雨は降りしきり、そしてまた
何 ....
この青い青い球体の上で
刻まれた無数の思い出は
木立の緑や光の筋
揺れる樹間の白い空
それらそれらと相重なり
沸き上がっては降って来る
気が遠くなるよなこの夏日に
熱風と共に渦を巻き ....
行方不明というか
一週間弱みつからなくてさ
毎日、近所集まって
お経読んでる
見つかるように
そんとき、絶対泣かないときめてん
まだ、意味もわかってないくせに、て
....
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