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このベランダにはほとんど雨が吹き込んでこない。建物が林立しているために風が入り込んでこないのだ。降っていても裸足で出る、湿ったタイルの心地、むすめが背中にぴたりと張り付いてくる。
咲いた蘭、いく ....
パンはもうすぐ焼けると思う
夜が来たり
雨が降ったりする
人間の気持ちを傷つけたくて仕方がないときがあり
着替えて
街を廻る

そんなふうに
蓋をして
砂みたいになっていく
 ....
そしてほんとうに、
物事が終わり続けている。
かしこい 頭割れ たちが
計算して、
そのとおりに1日がすぎる。
知らない男と過ごしても、
きもちはすかすかさびしくて、
言葉のなかにだ ....
生きるのがやだったから死んでた
少女で
わからなかった
つめたいキスのさなかで
まぼろしをゆめみたり
空気に番号をふったり

誕生日のあと
起きあがった
世界の ふちのところ ....
長いあいだ 恋もせずに
眠っていた

営みがいとなまれ
物語は癒着しきって

開かれず 湿った頁を
ほそい指が捲るとき

できるなら まだ
起きたくはなかった
長いあいだ 恋 ....
甘い
パンのために踊り
朝がきて眠る

恋のためには
すべてがじゃまだね
うすむらさきの白い壁
鉄柱 花占いも

そう言ってわらうと
輪郭は迸り
崩れながら溶けあって
甘い ....
骨のない詩が畳まれて
送られてゆく
あかるい音とともに
チャージされるなにかたち

何度も水をくぐった
おもたい皿をもちよって
その晩、ぼくたちは
詩の骨でスープを取った

 ....
季節はつぎつぎ仕舞われて
ま新しいシャツの朝、とびはねた分だけ沈む靴

いつ吹雪がきてもいいように準備しておくんだよ。
たんぽぽを乾かして瓶詰めにして
転んでも泣かないように、いつもすこ ....
十匹めの
熊を抱いて眠る
波寄せて ひいていく
ながい一瞬に

あらゆるものを天秤にかけ
そして
壊しました

抱いたまま ゆきます
壊れながら
熊たちの なき声を
眠りに ....
うつる
ゆめみたいな空に
かわいたお皿
ながれおちる今日と今日と今日
耳たぶのかたさのパン

うそをついてやり過ごした
好きなくつ下をはいても
気持は汚れていて
みあげてもみさげ ....
ゆれながら
ふれると
濡れる

てのひらがあついことは
天使みたいに
すばらしい

朝がきて
夜がきて
また朝がきて
夜がきて

鳥がとんでいく
名前をよばれる
ふり ....
こたきひろしさんのはるなさんおすすめリスト(11)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
メモ(いくつもの呪い)- はるな散文(批評 ...1120-7-7
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