特別なことがなかった一日の終わりに

薄く張った汗を引き剥がす


それに刻まれた一日の疲労を

しばらく眺めて排水口に流す


のたくった髪の毛にすがるように

なかなか ....
骨のない詩が畳まれて
送られてゆく
あかるい音とともに
チャージされるなにかたち

何度も水をくぐった
おもたい皿をもちよって
その晩、ぼくたちは
詩の骨でスープを取った

 ....
潮風が吹き抜けていく
春と夏が混じっているような

残業して街路樹を見ていたら
すっかり薄暗く
黄昏は西の国へ帰り
妖精が街灯を点けていく

帰りのバスを待ちながら
さっきまでい ....
しとしと
詩と死が降って来る
意味と響きの言葉の間(あわい)
貴女の声が木霊して
深い深い沈黙のなか
詩と死が現に孕まれる


)そのとき空が落ちてきて
)そのとき宇宙が爆発して
 ....
雨宿りの二人
息は白いけど
寒くなかった

定休日の喫茶店
赤いテントの下で
空を見るあなたの横で
私は横顔を見つめる

このまま
雨が止まなければ
いいと願った

沈み ....
母なる暖気

父なる寒気


そのはざ間で生まれる


梅雨前線


まるで

僕のようだ



やさしくて

あたたかい母


厳しくて

つめたい父 ....
よみちゃんの従姉妹のみよちゃんの盗撮がはまちん先生の愛のムチを蛇に変えて理科室に追いやった放課後

体育道具をかたづけてるぼくとよみちゃんだけのグラウンドに大人びた喘ぎ声が響き渡って油蝉とツクツク ....
詩的小説 バス停「第3話」

バス停で彼を待つ
もう愛してはいけない人
でも好きでいてもいいよね

遠くにバスが見えてきた
緩やかなカーブをいくつか抜けて
見え隠れしながらやって来る
 ....
去年の秋
星を探しに
小高い公園で二人

私が指差す方向を
まるで鉄砲を打つように
腕を掴んできた

どこ?
僕の星座はここだよ
この指の先
あのカシオペア座の下

君が ....
降り続く雨に
赤い薔薇は薮の中
凛と咲き誇り昔日の
君の面影、呼び起こす

 *

この雨のなか
はしゃぐ子らの声上がる
病棟の窓辺のやるせなさ

 *

一雨毎に色深める
 ....
詩的小説 バス停 第二話


目覚めて窓をあける
高台にあるアパートは
見晴らしが良く
遠く小学校の向こうに
海が静かに朝日を集めていた

顔を洗ってパンを焼き
コーヒーを淹れる
 ....
詩的小説「バス停」


新しいこの街で一人で生きていく

近くのバス停で時刻をメモする

バスが停車して扉が開く

「すいません乗りません」
「メモしているだけで・・・」

笑 ....
暑い
むしむしと暑い
〈病院の冷房は皆さんの健康のため26度設定です〉
自律神経失調症の僕は
ぼうっとしてしまう
ぼうっと遠い海を思う
青く涼やかな海原が
静かにたゆまず波打って
潮の ....
虚しさは、ろうそくの炎のように揺らめいて
正体を見失う
スマホをスクロールさせても、行き過ぎてしまって
たどり着きたい所にはいけない
私たちは正しく嘘を、粉飾できないでいる

街灯ひとつで ....
しゃがみ込み透明な水を掬いあげる

これくらいの仲がちょうどいい
と思える、この場所にながくいすぎた
不純物がひとみの中に入った
ズルい人になりそう

心の空を飛んでいる人たちで
いっ ....
やまどりの
朗読するように
心涼やかに
鳴く声を
聴く

山頂の展望台好きな
ヤマノムスメは
深い谷川に
落とされて
沈められ

あられもなく
ただ死にゆく
そんなさだ ....
照明の脆い洋食屋

「鮪のスペアリブと海老のステーキを……あとジントニックを」
「かしこまりました」

それで、わたしは待ちました

待っている間、色々なことを考えました
仕事を辞めて ....
よるのうみべの街でおぼえた
すがりたいじぶんへのはがみを
こおった電波にのせてうたった


つめたいおんがくしを刻んだ
むかしのくんしょうを棄てて
なぞは白兎のあかめで泣く
 ....
私の心は鬱々と
外は晴れて燦々と
闇と光が交錯する

)眩しい戸外の緑の群れ
)俺は眼からそれをむしゃむしゃ喰う
)光で闇を圧倒せんと
)眼からそれをむしゃむしゃ喰う

私の心は鬱々 ....
ぼくらは
絵本のなかで
セックスなしで生まれた子どもです
エラ呼吸も陸呼吸もできて
どんな指よりも愛撫に長けた
艶やかな二枚舌

恍惚の高波に血を滲ませて
噛みしめた肌に刻んだ詩が
 ....
{引用=
かなしすぎてわたし
みちばたのたんぽぽのように首をたれて
ないています

さいごにもらした
ころしてやる
の、声が
しろい綿毛になって
神さまだっただれかのところに
とど ....
さて、夏至も過ぎたので、
一読者として詩学を書いてみます。

ネットの中の詩とは何かについて答えが出た感じで、
ダラダラと

以前、予言や予知について触れたけど、
今回は、閃きから、選 ....
音楽を流していると
真正面から聴いていて
それに引き込まれ
これをストレス発散と言うのかは分からない

他にすることがある
けれどこの時間は命の時間
自分に耳があって聞こえること
そし ....
あかるい蝶々のみちにひかれてまだ見ぬ息子がゆれていた
いとけない息子の息をわたしはきいていた

突堤のテトラポッドで男は根魚を釣っていた
その側で片耳の三毛猫がひなたを掘っていた

夏 ....
たぶんね、
死ぬってことは
とても簡単なことなんだ

私は
3歳で父を亡くし
出産と同時に母を亡くし
兄も早くに亡くした

日常的に
熱意や努力や恋愛が
終わりの雨を待 ....
大気のハロー、青い地球
緑は再び燃え立って
私は自分を忘却し
無限の彼方に身を委ねる

)すべて、すべては去っていき
)果ての果てに眩めくもの
)思考の遥かに見出されるもの

(〃詩 ....
きらきらと
波に
浮かんでいる

パラソルは
遠浅に
沈められて
いく
ぬるくなった缶コーラ
汗をかいてギラギラ
照り返し
身をよじる

のように
探している
 ....
自分が動けば影が動くことを
不思議に思ってしまった少年は
影の、また、影の連なりに戯れ続け

いつのまにか大人と呼ばれるようになり
ふと、空を仰ぐ、影が空に送られていく
少年は空にあり空は ....
ゆらゆらと
揺れ動く葉よ、草花よ
おまえはひねもす風を受け
静かに黙って花開かせ
静かに黙って枯れてゆく

ゆらゆらと
揺れ動く葉よ、草木よ
おまえはひねもす風を受け
遠いふるさとに ....
涙もなく泣く人々の群れ

行くあてのない涙は居場所を探して
ことのはに滲んだ

ことのはに滲んだ涙は
猛暑となった
猛暑は炎を伴い
魂は枯れた

ことのはに滲んだ涙は
驟雨となっ ....
こたきひろしさんのおすすめリスト(2119)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
入浴- 八五郎自由詩119-7-3
詩の骨- はるな自由詩419-7-2
バス停_第4話- 丘白月自由詩119-7-2
詩と死と- ひだかた ...自由詩6*19-7-2
雨宿り- 丘白月自由詩119-7-2
反抗期- st自由詩319-7-2
ペンペンペチン- 末下りょ ...自由詩2*19-7-1
バス停「第3話」- 丘白月自由詩119-7-1
星の想い出- 丘白月自由詩219-7-1
入院生活2- ひだかた ...自由詩719-6-30
バス停_「第2話」- 丘白月自由詩119-6-30
バス停「第一話」- 丘白月自由詩219-6-30
看護士と海- ひだかた ...自由詩819-6-28
傾いていく夜- 長崎螢太自由詩4*19-6-28
何処へ- 立見春香自由詩919-6-28
アボガドのサラダ- 秋葉竹自由詩619-6-27
今日という日は面白いのか- 印あかり自由詩7*19-6-27
あがくほどの生きざま、ひとつ- 秋葉竹自由詩719-6-26
この午後の刻- ひだかた ...自由詩8*19-6-26
_- 両性具有自由詩119-6-25
わたげ- 羽衣なつ ...自由詩19+*19-6-25
詩学/詩の在り処(ありか)2- 足立らど ...自由詩319-6-24
ふわっと毒が抜ける- 朝焼彩茜 ...自由詩719-6-24
夏の夢- DFW 自由詩20*19-6-22
あいたい笑- 秋葉竹自由詩819-6-22
無限(改訂)- ひだかた ...自由詩519-6-22
過ぎて、夏- 秋葉竹自由詩1119-6-20
かげおくり- 帆場蔵人自由詩11*19-6-20
眼差し- ひだかた ...自由詩1019-6-20
ことのは- TwoRivers自由詩4*19-6-19

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