すべてのおすすめ
その海は静止していて動いてるように見えるのは錯覚だった。
階段の裏側でまた目を瞑りだれかの青い落書きになる。
愛にあふれた優しさでわたしの{ルビ瞳=め}にあふれる涙がありふ ....
「短歌短歌……」と繰り返すと「カタンカタン……」となり電車気分を味わえる。
風を浴びながら歩いてるときしか良い文章が思い浮かばねぇ。
鉛筆を削るというのは、鉛筆の命を削ると ....
最初から降っているのでいつか止むときまで誰も知らない雨だ。
あたたかい涙も時には流れるということぐらいしか知らないよ。
きみといた星が何色だったかを 昼の日差しに思い出 ....
進むべき道を間違え気がつけばひとり花火をみあげる桟橋
本のなか文字のひろがる風景で存在しない曲を弾く人。
きみの黒い髪が宇宙みたいだった 青い景色に浮かんで見えた。
火のように月日はもえて土になり金いろの木に水をやってる。
....
君があまりにも優しく笑うから
あまったプリン譲ってしまう
君があまりにも優しく笑うから
あまりにも、優しく笑うから
君があまりにも優しく笑うから
割り切れなくていいと思った
....
地球とは叡智を究め滅ぶ星
今日も最期の夢を見ている
ほどけゆくリボンの落ち往く先にある、希望という名の広い花園。
ローズティー、浮かぶ花びらふるわせて。貴方は横向き、遠い目をする。
道端のキバナコスモスは無言で、ためらう様があなたに似ていた ....
透き通る鎖骨のような校庭に夢散りつつもサクラ満開
図書室から盗んだ『モモ』を脇差に 時間密度が高いきみだね
「祝日の明日は晴れとなるようです」予報士さんの旋毛二つだ
線影が砂場にく ....
打ち震え他山の石となりてあり{ルビ銀漢=ぎんかん}闇に渦巻くさなかに
撃ち砕く{ルビ蒼空=そら}の独房ふるさとの{ルビ浅葱色=あさぎいろ}なる{ルビ苫屋=とまや}にありて
この詩をば貶むま ....
ツンドラに三日月墜ちて小半日そろゝ窓も童話帯びしか
鍵盤に凭れし少年老いやすき高音探しに暮るゝ聖堂
魂は濡らさぬようにふところに忍ばせて来る冬の男ら
おもいでは至る所に散 ....
恋してるそっと掬って湯豆腐とタラと白菜 里は深雪
見つかって、見つからないよと君が言う。まるで透明人間みたいに。
目に見えない電車に昨日乗りました。ゆられていく先すら分からずに。
打消し線の線を取り上げ弦にする。ラ音の調べ、この世のものか ....
スカートのすそひるがえし走りさる君の背中がただ真っ白で
十七才忘れられない最強のあたし恋などバカにしていた
この胸のこの心刺すこのナイフ透明な血をドクドク流す詩
真っ黒なコ ....
あたたかなあなたのひざを枕にしシャイな笑顔と目があうプリズム
はいっ!という返事が真っ直ぐだったので顔を二度見た。初恋でした。
こらえてる、腰も砕けて座り込むほどの失恋でも ....
「好きでした」一行の手紙が時を止め君が綺麗な声で泣く春
きみの乗るスクーターにはあの頃のセピアの記憶をまだ積んでいる
弓なりに背を反りかえし喘いだらダメだとわかって ....
労働と眠りをたして何日か
掛けたら給料がもらえる けど
むなしくて頭の中を流れだす
『働く男』『すばらしい日々』
なぜかなぁ吉高由里子のドラマで
ナミダしたのは観てしまうのは
....
生きている
だけでいいんだまるもうけ
もしも食べずに生きてられたら
そんなわけ
じつはないからがんばって
泣かないように慎重になる
星降る夜
昼間に降った雪の ....
星が舞う。
ような気のする冬空に
赤や黄色や青の、花火よ。
爪を砥ぐ。
まるで刃物の冷たさを
こころに刻んでいる、冬の夜。
夢のあと、
楽しいパーティで出 ....
《中央》を
突破する恋、選んだの
絶対未練が残らないように
ああ、それで
目の前の世界が音立てて
《冷たく》崩れる未来も知ってる
夜明けには
《たったひとつの》願望が
....
みずうみに
おれんじの泡を沈めたら
柑橘しぶきのみずうみ夕闇
葉の落ちる
ソファーの上に西陽さし
どくどくどくと心が鳴ってる
一匹の
星座の名前を知ったあと
....
アレをする
理由がほしい君が好き
なのですからと、ちゃんとアレする
夕焼けの
死んでしまったこの街で
天使のふたりを信じたバカ有り
空の下
全てが青く染められそう ....
美しい
貴女に呪いをかけたいな
どんなときでも私を好きって
水溜り
アメンボの波浮かんでる
まるで世界が変わるきっかけ
傷ついて
三日月尖って空高く
心が鋼という嘘も知る ....
その恋が私の孤独にそっと触れ、驚いた目に涙がにじんだ
今もなお、身捨つるほどの祖国はあるか、詠んだ修司の心が聴きたい
すすき野を遠くの月を眺めつつ君を誘って歩くと、鈴虫 ....
目の前を
私の中の諦めが
口笛吹いて歩いているよ
どうとでも
なれとまごころ傷つけて
すれ違う恋、なんてバカなの
ドアを開け
そちらの夜を覗いたら
まるで十字に ....
つくしんぼくわえ煙草の真似をして、東風(こち)と白桃甘水(ピーチジュース)で酔い醒め
松川の
駅に到着した方の
きらめく白刃陽光を受け
変わらない
昔を思い出す癖は
スプーンを使って流し込むだけ
次の人
捜す力も気もなくて
悪人だと知るただれる月夜 ....
優しさが
流星のように降り注ぐ
あの《恋棄て》のあとの言の葉
清く堕ち
十字架が好きファッションで
汚れた愛がきらめく白銀
苦しみが
人の数だけある意味は
みん ....
いまさらで
死ぬの生きるの気が引ける
恋の終わりって遠くを見るよね
旗をふれ
白く正しく潔く
あすはこの手でさわれない恋
酔ってみた
ほんのり赤いほお撫でて
酔 ....
寂しげな
潤んだ瞳がポケットの
奥に見えてる、天涯孤独の
奔放な夜を過ごして目覚めたら
ふたりのベッドの
横には姿見
溶けるように
銀河の底に沈ませたい
三日月、 ....
1 2 3