それは前に進む落下。わたしは音のない世界に迷いこみ、無音の音を聞く。それは花。それは実。それは果実。それは乳房。──それは女。それは男。林檎は世界を映しあったまま、白い広がりへと吸い込まれていく。─ .... 多色チークの1番可愛い色。
僕のためだけに使ってよ。
めがみえない人は世界をどうやって感じているの
それは、めがみえない人それぞれによって全然ちがうのよ
わたしが誰かのママだったなら、誰かにそう言うことができたし
心がない人は世界をどうやって見てい ....
神社から秋の音色が聞こえます
夜は長くなりました

あきらめのつかない一匹の蝉が
私に罪をなすりつけてくる

(ちらつく蛍光灯のせいだよ)
(私にはなおせないよ)

私たちは今日から ....
今日は退屈。
退屈だから、タブレットでポエム書くの。

かく言うわたしもさ……
ああ、いいや。それは。

空はまだら模様の晴れ、
さっきまでは雨も降っていたみたい。

未来を売り払っ ....
いとしさ、という最初のことばから始まるもの。
ささやかな4つのかけらによって、
重なりあう多くの想いがふくらみをもつ。
たとえば、い、と、し、さは、
地、水、火、風のようなものであっても良い… ....
 わ、たし、のここ、ろにそっ、とふれるあ、なたの手はま、るでおおきな木、のこずえにやさし、くかたりかけるそよ、かぜのようでありそし、てあたたかくやがてすべ、てをつつみこむようになに、ごとかをささやきは .... 眠れないから本棚を見た
背表紙が手招きする
私を手にとって下さい
そっと抜き取って下さい
その目で見つめて欲しいの

昨日買った本はテーブルで
自慢気な傍観者
でも本棚に席はない
 ....
雲をひと掴みメレンゲにして
チョコレートを溶かして
レモンを一切れ
釜戸の小さな窓を覗く
膨れてきたら食べて頂戴
軽い気持ちはあっという間に
しぼんでしまうから
急いで食べて欲しいの ....
持ちきれないほどの
暖かい気持ちが
なんどもなんども老いたミュージシャンの胸を
叩き割ろうとしたから
とても遠いむかしのような
白い霧の朝のニュースを止めてでも
真空管ラジオに乗せ ....
高齢者の運転は危険だよって
母から車のキーを取り上げた
買い物に行けなくなっても
母は文句ひとつ言わない
ただ
バッテリーが弱るから
エンジンだけはかけてやってと
小さな声で頼まれた
 ....
海に潜り
息を全部吐き切って
胚を空にすると
体は砂底まで沈む

水が冷たくなって
辺りが暗くなって
とても怖いんだけど

そこで仰向けになって
見上げる海面の
美しさと言ったら ....
ひとりの部屋に
はらはらと蛾がさまよい込み
白い壁に逆さまの
ハート模様をこしらえる

こんな日は
蛾にさえ心を慰められるものだ

浮き沈む日は山の間に
虫の囀ずりは蜃気楼のごとく
 ....
 秋の始まりの日に、僕は思い出と思い出とを仕分けしている。記憶と幸福とを峻別する。何が答えで何が問いだったのかを分からないから。神さまは時どき贈りものをくれるよね、僕たちの手のうえに。それがたとえ、失 ....

「あるなんでもない日」

空を白銀のかんざしが通りすぎてゆく

光と風とささやきを残して

ぼくは学校の屋上から彼らを撃った

どうしてそんなことをしたの

月曜日が嫌い ....
夕焼けの君は泣いていた
何が悲しくて?何に心打たれて?

夕焼けの君は震えていた
何が恐くて?何が悔しくて?

夕焼けの君は涙を浮かべてこう言った
「もう大丈夫」

夕焼けの君を見て ....
あの雲に名まえをつければ、
 消えてゆくまえに、あの雲の名をおぼえていられる?

ちょうど街の影にかくれてゆく前の、
 消えてゆくまえのあの雲に。

赤い、いいえ、朱色、いいえ、オレンジ、 ....
  凪ぐとき……

風の凪ぐ声がきこえ、
くうきが底にとけ出してゆく。
夕闇という名前のもとに、そこへ、
わたしたちの忘れていた思い出を想いだすために。



  荒ぶとき……

 ....
去っていく夏が感じられた今日、
斜光が大地を均一に照らし出し
涼しい微風が絶えず吹いて
僕は独り
夏の後ろ姿と入れ替えに
やって来る秋の姿を受け止めた

何もかもが遠く浮き立ち鮮やかにな ....
人間の3つの美徳を挙げるならば
柔和 誠実 ほほえみ

人間に3つの悪徳があるとしたら
傲慢 打算 ぼくみたいな飲兵衛

偶数が好き
奇数は不安定だから

きみもぼくも奇数月 ....
今日の月は電気みたいにピカピカ
お月様ははね 宇宙なんだ

君が言うから見上げてみる

眩しいなあ
今日の月
光が丸におさまりきれないよ

そうかぁ
ピンホールカメラなんだ
 ....
イオンタウンはいつでも涼しい
冷えた野菜の匂い
乾いた人混みの匂い

駐車場には警備員さんが
汗流し車両整理に精を出している
まるで神さまみたい

むかし、ふたりで
買い物してた ....
水平線のような雨に沈むステージに ヘッドライナーは来ない

透明なレインコートのフードを叩く光のかたさが
右の頬を歩き
左の耳から
プラグを抜いた足音がいくつも遠のいていく

引き潮のよ ....
あなたは私をわかっていない
私はあなたをわかっているか
私の答えは
あなたなのだ
正解にたどりつくまでの
方程式を私たちはたどるのだ
私はあなたと決めている
答えはわかるのに式がわからな ....
今日の地球は輝雲の塊り
夥しい雲を集めては流し込み
遠去かっていく、巨大な星の地平線

)僕は今日という日に何を求めていただろう?
)今となってはすっかり忘れちまった

ただただ絶えず吹 ....
ぼくのてのひらには何ものこってはいない
かどわかした王女を高い塔の小部屋に幽閉している以外は

王女の手のひらには小ちゃな貝殻と等分の人生の重み

新宿2丁目で飲み潰れている僕はいつか夢の中 ....
人生の灰皿に手が届かない。
わたしって悪あがき、そうじゃない? 視界にはいつもブラインドがかかっている。
だから、いつもおかしな見方をしなければ、物が見えないね。
あなたってのんびり屋のおさぼり ....
詩の言葉を置くことは
一つの救い
わたしがあなたが
不安に恐怖に脅えていても
詩はわたしをあなたを守ってくれる
その細やかな細やかな律動で
二度と反復され得ない
真新しいビートを刻んで
 ....
頭の中のくすり棚に
そなえておく言葉のかずは
足りないと思うくらいでちょうどいい

からっぽの引き出しを開け
ない言葉に黙するとき
僕はひっそりと真新しいひとつに返る
好きになれる
ココロのあやふやな音が
聞こえなかった

夕刻の
魔が
影にひそんでわたしを
濡らしていった

近くのコンビニで
明けるのを待った

雷鳴が
とても近くて
震 ....
こたきひろしさんのおすすめリスト(2119)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
サイレンス- la_feminite_ ...自由詩2*19-9-6
チーク- クーヘン自由詩3*19-9-6
教育- 万願寺自由詩219-9-6
気配- TwoRivers自由詩2*19-9-5
あなたの見ない……- la_feminite_ ...自由詩2*19-9-5
いとしさ- la_feminite_ ...自由詩1*19-9-5
ファンクション- la_feminite_ ...自由詩3*19-9-4
眠れないから本棚を見た- 丘白月自由詩219-9-4
妖精のスフレ- 丘白月自由詩319-9-4
ブルーな歌がブルースというわけではない- 秋葉竹自由詩919-9-4
錆行く声- ガト自由詩11*19-9-4
光の窓- ガト自由詩7*19-9-3
夢の晩酌- 由木名緒 ...自由詩3*19-9-3
秋の始まり- la_feminite_ ...自由詩2*19-9-3
<詩「あるなんでもない日」、「白き神の抱擁」、「婚礼」、「カ ...- タカンタ ...自由詩119-9-3
夕焼けと僕- TwoRivers自由詩3*19-9-2
etude- la_feminite_ ...自由詩4*19-9-2
凪ぐとき/荒ぶとき- la_feminite_ ...自由詩4*19-9-2
到来- ひだかた ...自由詩6*19-9-1
反照- 梅昆布茶自由詩1619-9-1
満月- 鵜飼千代 ...自由詩16*19-8-31
静かな世界- 秋葉竹自由詩1319-8-31
アフター_フェス- 末下りょ ...自由詩1*19-8-31
難問- 杏っ子自由詩119-8-31
今日の地球- ひだかた ...自由詩619-8-31
新宿2丁目のうた- 梅昆布茶自由詩719-8-31
ポエム- la_feminite_ ...自由詩4*19-8-30
詩を書くということ(改訂)- ひだかた ...自由詩819-8-30
薬棚- ぽりせつ自由詩12*19-8-30
夕立- 立見春香自由詩419-8-30

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