 すべてのおすすめ
すべてのおすすめ
足の先から
頭のてっぺんまで
おしゃれづくしだが
心はスッピンのまま
「てめえーふざけるな!」
なんて平気で言っている 
ゴンの寺の石段は長くて
自販機はコインを入れても
硬貨が返って来て
缶コーヒーを行きは買えなかった
紅葉が散って行く
登った先の堂宇にある
賽銭箱の前には
男が居て多分僧侶だろう
帰り .... 
好きなものとは、多少の無理も可能にするものである
たとえば、言の葉を抉り出すことだって、好きでやっているのだ
それは、喩えるなら、広大な菜の花畑で、幼い頃に心を通わせた特別なあの小さなあぶら虫を捜 .... 
ひかってるひかってる
秋の心臓が
きらきらとおちてゆく
ふみしめられて
冬飾る金のかざりになってゆくんだ
道をたえず染める心臓たちにまぎれ
秋のふぐりも知らん顔してポトポトと
 .... 
数分で血が固まり数日で閉じてしまうぐらいの浅い傷を身体に並べて、君は梯子を架ける。だけど君は横になっているので、それは線路にしか見えない。それから俺は、機関車トーマスのおもちゃを用意していなかったこと .... 
この切なさは
何なのだろう
わからない
わからないことが
重々しい 
あなたは、きっと、私のことが嫌になっていると思います
それとも、呆れ返っていますか……?
私は、あなたに言いたいことを我慢しなかったし
今までなんでも打ち明けてきました
あなたは、私の悪い .... 
小説家は冗長
でいい
詩書きは
舌足らずぐらいでいい
僕は凡人だから
 そう思う
横顔の印象は
全てに繋がる
 その瞳が
 レーニンの
 ナポレオンの
 イエヤス .... 
 深く蒼い秋空に
 一筋、また一筋と
 白い傷跡が
 泡立ちながら引かれていく
 暗い海溝にも似た
 幾壽にも奥まる天蓋の懐
 ある晴れた日、小高い丘に寝転がり
 青草のにおいを味わ .... 
ちょうだい
 ゆずって
    ?
 くれ
 よこせ
    ??
 はなせ
 はなせ
はなせはなせはなせはなせはなせはなせはなせはなせはなせはなせはなせはなせはなせ .... 
フィボナッチ数という概念以前に
自然は数理をすべて把握していた
僕の心の中で君との関係性の黄金比は
生物学的に柔らかく深くとても妖しく
揺れ続けているがそれでも
日常の僕はいつも不安 .... 
岩の様に動かず 力を吸収しなさい そして風を捕まえろ
一言も語らず 自分の時を待ちなさい そして知恵を語るがいい
まるで夜中の様に静かに 安らげばいい まどろめばいい
  
豹の様 .... 
なんでいえなかったんだろう
素直に 始めから素直に
いつだってそうさ
思い浮かべるまでも泣く
どこでだってそうさ
思い浮かべるまでも泣く
強がりにも .... 
※
その痕のことは、
何も知らない
水たまりを、
陽気なアメンボが通りすぎたあとのことは、何も……
みずうみに、
きみが爪先でたてた水の音も、
寝転んで何かを囓ったり、口のかなで .... 
私たちはいつも窒息しそうになってる
水の中にいるわけでもないのに
息ができなくなるような気がしている
口をパクパクさせて吸い込もうとする
手をブンブン振り回す
私たちは確かに
いき .... 
今ここにモーターがひとつある
オレのモーターだ
 .... 
街をわけるように
勢いよく流れている川
川原で遊んだ思い出
魚がたくさんいる
透き通って綺麗な水
海とは違い特に匂いはしない
水を手で触る
とても冷たいけれど
自然の温もり .... 
じゃりじゃり、
雑踏をかみしめる。
私の口のなかは、
色々な音で異臭を放っている。
あなたの声は、
とっておきたくて、
まだ白いお皿の上においてあります。
あなたの声は影のように、
 .... 
笑ってほしい
人がいるので
私は笑う
元気を出してほしい
人がいるので
私は元気を出す
私より淋しい
人がいるので
会いに行く
耳を傾けてくれるので
他愛ないおしゃべり .... 
呼吸をさまたげるぬるい真綿と
つめたいくさび
命には届くまいと言い聞かせて
悲しみが訪れてくれるのを待つ
何もかもを涙に流せる静謐
繰り返しの記号がとめどなく
胸腔を破ろうとさわぎ
 .... 
いま、確かにたくさん詩が降ってきた
それこそ豪雨のように
詩は辺り一面を打ちのめすと静かに蒸発し
跡形もなく消え去り
私はそれをただ茫然と見守った
だが確かに、今夥しい数の詩が降って .... 
はじめに鳴り響いたのは赤ん坊の鳴き声だった
ギャアギャアと泣く赤ん坊を抱きながら困り顔の母親がふたり
辻の西と東からやって来て
 .... 
カラスの鳴き声がした。
小学校の帰り道、ひとりで帰っていたときのことだ。
前方に広がる、両端が田園の、まっすぐな道の直線を見ていた。
いつも一緒に帰っている幼なじみが、休みの日だった。
立ち止 .... 
誰だプールにピラニア放ったの
俺の金魚が喰われちまってる
金魚のハナコが喰われちまってる 
雪のような歌がある
静かにふってきて
いつのまにか景色を一変する
真新しい一面の白紙を前に
こころ躍らせる者
昨日を忘れてしまい
ペンのように立ち尽くす者
雪のような歌がある
 .... 
 純白の天使が私の窓辺に降りてきた。
 机上の真紅の薔薇を香りもすべて真っ白に染めてしまう。
 ここにいてもいいんだよ。
 迷う私を優しく光の当たる所へと誘ってくれる。
 夜空には眩し .... 
コンビニの駐車場と壁沿いの喫煙所の側で
畑とその向こうのアパートを背景に
ひなたぼっこをしている2匹
にゃー
にゃー
細く甘えた声で私たちを見上げる
にゃーっていってるね
2歳の子の .... 
1
僕は勢いよく駆け出した!!
身体が軽い、痛みも消えた
毛並みも艶やかで若々しい
僕は解放されたのだ!
僕は夜の街を走る
いつもの散歩道、僕の街
家の中から地球の裏側まで
 .... 
マッチを擦った
においが好き
懐かしいから
クリスマスのロウソク
ストーブ
父さんの煙草
子供の頃に
安心した匂いだ 
耐える
この二日続く激痛
脳髄抉られ掻き回され
それでも耐える
独り放逐され
孤立無援で
私というこの存在現実
与えた宇宙の神性
その未知の真意
知らずにして
死ねるものか
 .... 
 
 
 
 
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