ゆっくり
夏川ゆう

夏は遥か彼方に消えて
砂浜は落ち着いた風が吹く

そう言えばと
思い出したように話し出す
波音が消えたかのように静か

あなたは思い出話をする
ゆっくり愛が深まった

秋から冬へ向かう途中
繋いでいる手から
お互いの愛が身体を温める

ゆっくり、でも早く愛は深まっていく

海水に触れる
押し寄せる波を避けながら
冷たいけど温かい自然の愛

ゆっくりがいい
ゆったりでいい


自由詩 ゆっくり Copyright 夏川ゆう 2020-10-10 05:18:15
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