すべてのおすすめ
鍵盤の上をいつもおくれてくる指のように
わたしはすでに取り残されてひとりで立っている
ビー玉を空に撒いたような
ボールパークの歓声に耳をふさいで
美しい惰眠をむさぼる緑色の猫の舌が
....
以下
BBC NEWS JAPAN
2021年10月1日の記事より抜粋
イルムガルド・フルヒナー被告(96)はこの日、1万1000人の殺害に共謀した罪に問われた裁判で、北部イツェ ....
君の部屋に行く
今日は僕が料理を作る
夕闇に近づく土曜日
マンションの7階
夜景が色濃くなっていく
酒を飲みながら
止まらなくなる会話
酒が進んで
ほろ酔い加減が心地良い
....
嫌なことがあっても
好きな音楽があれば
楽になること知っている
生活の助けになっているし
生活を盛り上げている
毎年好きな曲が増える
毎日のように
新しい曲が生まれている
....
それは不意打ちのように現れた
まるで天啓のようだった
私が生きている
そのこと自体が奇蹟
私が生きている
そのこと自体が有り難い
心の中にあった垢が
押し流されていくようだった
なつかしい声に ふり返ると
まだ冬だった
困惑したり 暖めあった
窓辺から
ありふれた粉雪に
見えかくれして
息をきり
背をのばすと
秋のひかりは澄む
夏の水が ....
朝の光に華やかな
紅梅の花の群れ、流れて揺れて
意識、うっとりあけてひらき
紅の点描、今や無数無限
朝の光彩を闊達に浴び
光景に溶け入るわたしが居る
鳥かごみたいな
カバンの中に
大切な本を
持ち歩きたい
部屋の隅で
広げた世界を
丁寧に折り畳んだ
それはまるで
スカートの裾を
抑えるように
風の誘いを断った
カバ ....
あこがれたいから 遠ざけた
見つけたいから 目を閉じた
伝えたいから 口をつぐんだ
信じたいから うたがった
抱いて欲しくて 裸になった
開いて欲しくて 扉を閉めた
....
月がゆらりと舞い上った
色染める今宵十六夜の月
東山に
恋をしたのか
傾いてゆうらりと動き出す
あてどなく ああ
僕の月よ何処へ
さまよいゆくのか ....
伝えてしまったら
何をしたらいい?
愛したら次に
何をしたらいい?
受け止められたら
どうしたらいい?
魚は三枚におろして
下ごしらえして
お醤油とみりん
天日に干して
好きはただ ....
幼い空がなんの思惟もなく広がっていた
誰も見たことのない鳥の雛が巣のなかで育ち
その間も周囲は ぐるぐると回り
ぐわんぐわんと流れては 変化しつづけていた
いつの間にか光は強さを増していて
....
へたなテレビドラマよりも
現実の方がよっぽど
味わい深い
そう思える
ありがたさよ
{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがルールの、新しい詩歌です。}
冬の滑り台は
凍ってしまって
子どもたちの
渋滞が起きている
春になると
一斉に放流されるチャイムで
淀みなく帰路に着く
足がたくさん生えてくる
(きみがいいと言うのなら
(もう ....
四足歩行から二足歩行へ、いつの間にか背が伸びて、視界は地面から離れていった
地面を手放して、人工的な空を話す
泥や砂にまみれた手で作った空想は、どこかで今も呼吸しているだろうか
具体的な空想 ....
他人の人生を
私には
どうしてやることも出来ない。
その人のほほ笑みを
思うことしか出来ない
{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがルールの、新しい詩歌です。}
半年も前から予約していた
大崎上島にある温泉旅館
元旦はゆっくり家で過ごし
二日、三日と二泊三日で
温泉旅館に宿泊する
橋で繋がっていない島
フェリーでしか行けない
温泉から ....
夜更かし癖 いつのまにか夜の民
予約炊きのご飯 未明のレトルトカレー
幸せな形は丸皿 色は様々 多様性の奇跡
豊かなスパイス感 香り、胸いっぱい
銀のスプーン 掬ったら湯気 頬張る ....
君は慣れたかな?
僕はもう慣れた
毎日人が死んでゆく
医療崩壊
救急車は来ない
搬送先もない
その数は明らかで
理解もしている
でもそれは
僕の近くじゃない
君は慣れたかな?
....
朝に、
流動する微細に
粘りつく
巨大な
極彩色の
おもちゃ箱
ひっくり返す
アパートの部屋、外に出れば
無意味の大河流れ
時間を引き裂き響かせ
そらはあいかわ ....
最近あまり見かけない
石焼き芋の販売車
寒さと共に
食べたくなってくる
甘味の強い焼き芋
家の庭で焚き火して
さつま芋を焼く
良い香りが辺りに漂う
もうすぐ程よく焼ける
....
冬に一度だけ訪れる夏
ぬいぐるみを窓の外に向ける
雨だったから誰も気付かない
坊主よりも優しく
木魚を食むネコ
水の出ない蛇口
庭の雪の珈琲
あなたは消える蝶々を私にくれた
....
くすぐったいほどに会いたい
あなたはイメージそのもの
手を伸ばせばすり抜ける
あなたは実在していないから
ただ陶酔だけをくれる
眩しく形のない憧れ
タイトルだけをうわごとのようにつぶやきはじめた、ボタン穴からぬるりとでてくる朝がぼくのようになきはじめたら、折り目を熱くなるくらいにジンジンとひらいて骨格みたいにつめたいままでひらかない ....
切られた
薔薇の呪いで
母は今日も泣いていた
くらい瞳
割れた鏡を貼り合わせても
ずれた心が重ならない
みにくい 涙
崩れてしまえ
みんな一度は
消えてし ....
枯れきった指が
刻む空
それは非戦の歌
非戦の人が
紡ぐ絲
それは旋律を憂わせ
奪う苦界
争う肉が呼びあう
骨をふたつに裂く石台
互いの傷を
咬みあう
魚
階のいち ....
白いイメージがあった元日
近年は暖かく
イメージが変わった
寒さとか
日本独特の何もかもが
元日のイメージを作る
久しぶりに寒い元日になった
雪が降り白い世界になった
年賀 ....
赤ん坊の頃
言葉が分からなくて泣いたら
うるさいと言われ
物心ついた頃
くやしくて泣いたら男なら泣くなと言われ
大人になった頃
何かを失って泣いたら大人の癖に泣いてるなんてと言われ
死ぬ ....
不思議なくらい
なめらかになる
上へ
下へ
游ぐように 及んで
赤へも 青へも
眠るように誘う ご覧
ひかりを畏れない
矮星
今もことばを 発するだろうか
それとも 二度目 ....
人間に立ち返られた私。
小鬼の私は故郷に帰り、
鬼の仲間と仲良くしてる。
人間の私はこれからだ
あれこれ行ったり来たり
人知れず
涙を
ポロリと
零す
夜もあるのです
....
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