きみと最後に観た十五夜は
もうどのくらい前だったのだろうか

きみは教えてくれた
中秋の名月はもともと中国から
伝来したものだと

ぼくはそれは知っているよときみに答えた
じゃ十三夜は ...
飛び立った鳥の行方を捜してる 夜に焦がれて夜に怯えて

いつだって夜は味方じゃなかったし別れの電話も覚悟してたし

アイドルと政治家が並ぶ深夜枠誰も嘘つき誰も正直

真夜中のテレショ ...
治りかけの小さな傷は
ちょっと痒くなる

我慢できなくなって
その周りをおそるおそる掻いてみたりして

治ってしまえば
こんな小さな傷のことなど
きれいさっぱり忘れてしまうだろうに
...
旅路は

良いとか

悪いとか

いうものではなく

ただある

というだけ

来し方でも

行く末でも

なく

今がある

というだけ

私は生きる
...
この前山の道で見かけたカラスの死体は

ポトリと落ちていて

なんだかとても温かくて幸せそうな死体であった

私はカラスを不吉や気味が悪いというよりは

小生意気な賢い奴であり

...
なんでもない詩人たちがけっこう好きなのです
ごく私的でもよいのです
ときに詩的でさえなくとも

ぼくのちっぽけな世界をあたためてくれる
ひとひらの言葉たちがたぶん
ぼくがなんとなくたいせつ ...
寝ます やさぐれた溶液中の異分子の半透膜越し無垢への憧れ

直下型で僕を揺らすものってきみいがいはこの世にいないよね

骨格って素敵なトロピカルドレスの隙間からのぞく吐息さ

不定愁訴を身にまとい ...
信号機が一つ増えただけだった

それが妙に腹立たしくて

この道を使うわたしはエゴイスト


狭い

直角に曲がることの

繰り返し 運転は苦手


3つ目の突き当たりで気 ...
ボーダー色の帽子をかぶって
空との距離を遠くする
この頭
ぼさぼさのぼさぼさ
そのリズムのなかで
ふくれる黒髪が
つぎつぎにつぎつぎと
はえ、はえ、はえ
はい、いま、引用しました
し ...
僕の前に
道はない
僕の後ろにも
道などできない

たどたどしい足跡が
泥んこの中
消されていく

生きた証しを
残したいとは
おごりおおい
自己顕示の欲

なにも ...
眠れない夜にはふらり

外に出てあてなく歩く

優しくて淋しげな

秋の夜の風の涼しさ

虫の音が

まあいいじゃん

と囁いているようだ

ふと目を閉じて

...
ネットで遠いってどこだろうね

豆つくって歩かないでいい
地下鉄の出口を探さなくていい
バス停の地図をみなくていい
ホームまでいそいでいかなくていい

ひとさし指がとまる
最後のキーが ...
そろそろ悲しくなってきて
隣の世界へ行きたいのに小銭しか持っていなかった

ホームに張り巡らされた電飾からは
コンビニで手に入る情報しかなかったのだが
それだけでなんとなく満ち足りるような気 ...
天井にあけた穴から美女めがけ糸伝いに精液垂らした 返信! しづらい!
お前からのメールの前で俺は立ち往生する
返信! しなきゃいけないのに
返信! してお前を助けなきゃいけないのに
俺はメールが打てない お前を助ける有効な対策が打てない
お ...
{引用=上野なる動物園にかささぎは肉食ひゐたりくれなゐの肉を(齋藤茂吉『赤光』)}

生きるとは命をいただくことだけど罪深くても長寿でいたい
「必要な部位のみクローニングせよ」カーツワイルの博愛 ...
  バスタブに水を張って
  女の手のひらを投げこむ
  まだ、
  切り落とされたばかりの



  まるい骨ののぞく
  その切りくちにも似た
  鮮やかな真夜中
   ...
無呼吸を確かめようとする俺に濡らした和紙を用意する妻 蒼い光りに照らされてさまよう

帰る場所のない人たち

一様におし黙って

立ちならぶ電柱の合間を

ぼんやりした駅のホームを

一定の歩調で脚をひきずるように

歩く

...
寝言では国家機密をペラペラと 虫籠にくっきりとしたデスマスク 最新のマッサージチェアに住職 隣には一夫多妻の家族住むうちは君さえ元気なら良い 読みかけの本の
開いたページのすぐ横に
わたしを置き忘れてしまった
駅に着く頃
あ、しまったと気付くが
頭はどうしてもあの電車に乗りたがる

今日は座れた
昨日は座れなかったからね
...
泣きたいだけ泣きなさい
涙はそのためにあるんだから

ひとりで泣いても佳いし
だれかの胸で泣いても佳いから

それは弱いことではないし
情けないことでもないから

意地なんて張ること ...
とても
大きな夕暮れの
前に
ただ
泣き崩れてしまった
嗚咽を
もらしながら
ことばに
出来ないことは
こんなにも
苦しく愛おしいものだと
知った
瞬間だった


...
賞賛はパッチワークだけによって実現されます。それは管理されますが新しいものがありません、引用の洪水です。

屈曲オペレーションを可能にした、宇宙船の画期的な地平線番号は、2040年に見つけることを ...
静かな夜には
聴こえない声に
耳を澄ませて
実らない夢なんか
虚空に放り投げる

ずっと 
心の砂漠を彷徨ってきた

スタンドを消して
遠い町に住む
あなたにオヤスミをいう
暗 ...
ねむいよ
ねむいの?
ねむいの
なんでねむいの?
ねむいからねむいの
ねむくないの?
ねむいよ
ねむいの?
ねむいの


みどりの馬のたてがみに
シーソーつくってあ ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
片見月HAL自由詩11*12/10/3 10:12
夜(或いは希望或いは絶望)永乃ゆち短歌3*12/10/3 9:53
メモワールそらの珊瑚自由詩33*12/10/3 8:11
存在三田九郎自由詩112/10/3 6:45
カラスの死体灰泥軽茶自由詩9*12/10/3 5:17
所属しないうた梅昆布茶自由詩28+12/10/3 3:23
_番田 自由詩1+12/10/3 2:35
浸透圧の恋梅昆布茶短歌312/10/3 2:03
サングラスのキューピット芦沢 恵自由詩24+*12/10/3 1:49
ぼうし中川達矢自由詩412/10/3 0:31
不確かな一人称シホ.N自由詩312/10/2 23:58
溶ける三田九郎自由詩412/10/2 23:28
箱の中の距離朧月自由詩312/10/2 22:22
トロピコまでカマキリ自由詩312/10/2 22:08
江戸川短歌1花形新次短歌0+12/10/2 21:44
へんしんしづらい新守山ダダマ自由詩1312/10/2 21:33
くれなゐの肉を吉岡孝次短歌012/10/2 21:00
バスタブ草野春心自由詩512/10/2 20:55
愛妻短歌1花形新次短歌312/10/2 20:52
唱えよその心鳴を高原漣自由詩1*12/10/2 20:33
国家機密北大路京介川柳312/10/2 20:16
虫籠俳句112/10/2 20:14
最新のマッサージチェアに住職自由詩312/10/2 20:14
短歌312/10/2 20:12
ギブ・ミー・シェルターテシノ自由詩412/10/2 19:52
自分で自分を支え切れなくなったときはHAL自由詩4*12/10/2 17:33
呼応かんな自由詩6*12/10/2 17:27
幽霊船和田カマリ自由詩2*12/10/2 17:00
【 静かな夜 】泡沫恋歌自由詩14*12/10/2 14:56
ズー自由詩012/10/2 12:16

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