喪服を着た父が 部屋の隅にいる
悲しいほど 
とても暗い場所に
かなり寝たので 夢だったのか ひどく汗ばんでいる
耳をふとんにあてると 父が階段を上ってくる気配がした
...
朝から僧侶が
歳末助け合い とかかれた登り旗を掲げて歩いていた

助け合え
助け合え と歩いていた

その脇で
道をはく老人がいた
うつむいて
ほうきを使う老人の
背に太陽が反射し ...
身に零れ落ちてくる
生暖かき雨
抱きしめているようで愛しい

今は雨に打たれていたい
悲しみや傷跡が癒えていくようで
少し心が軽くなるよ

この濡れた道を歩いて行けば
きっと光を浴び ...
学校は寝過ごせばいい

起きたら夕暮れだから

バイトをやり過ごせばいい

疲れて眠ってしまうから


気が付けば、朝


義務にくるまっている

指示は代わり映えない
...
ただ口をつぐむのは 勇気がなくて
人より少しばかり 優しいから

思い出したかのように 開けてみれば
タイミング逃して はいおしまい

そんなうなだれなくても ちゃんと考えてる
...
燃え上がる日の高熱
照らす街並みに
煌めいた陽の情熱
瞳は遠くへ

繰り返す幾つかの季節
赤を浴びた自転車の
足元が遠く飛ぶ


信じ切った日の想い
俯き繰り返す  
越 ...
北風と去る体温に立ち尽くす 就職は決まらない
冷たい風を 冬は 頬に叩き付ける
学校に行きたい
金を 見えないものに払うのは 嫌だけど


東京駅の大通りで
バスの 田舎へ向かうその名を見た
明日は仕事をしたくな ...
時の音と共に

音楽は鳴る

年の瀬が近づくと

人間共の鐘が鳴る

ガーゴイル達が乱舞する街へと

俺の魂は静かに落下していく・・・

いつか、誰かが見た死の味をこの舌に覚え ...
いま時分には珍しい朝凪に
吸い寄せられるように
車を止めて
浜へ降りて行った

もう、母国に
呼ばれることのないカモメたちが
白を惜しまずに羽ばたいている
水面はきらきらとさやかに
...
 
アン・ドゥ・トロワ アン・ドゥ・トロワ

壊れたトウシューズをどこかに置き忘れた少女がひとり、漆黒の夢の中

そしてその静寂がわたしにまとわりつく



 
アスファルトが
冷たくて
誰にも会いたくなくて
でも
人の気配がほしくて

笑えよ
ゆるんでよ
そんな
尖った顔して
背中丸めていないで
だいじょうぶ
大丈夫だよ
鳥が飛んで ...
檻の中にいる時より
人の中にいる時の方が

君はずっと孤独だ

誰かと語り合っている時より
一人で黙っている時の方が

君はずっと雄弁だ

誰かに褒められている時より
誰かに見捨 ...
青く開いた空の深みから
一つ また一つ
無言の頷きのように
頬に
建物に
大地に寄せられる
ふわりと白い口づけ

それは
氷柱のように尖らせて行く
生ぬるい毎日の中で肥大した妄想を ...
マダム・スミダを貴方に
   (原題:Serve The Last Pie For Me) 
     {引用=作詞:Doc Pomus・Mort Shuman・岩谷時子
補作詞:因縁崎渡世子
...
白くて少しざらっとした
鉱石のような植物
そんな草原で

石の人は
静かに一歩一歩
歩いている

目的は有れど
既にその石よりも
風化し忘れてしまいそう

傍らには
背中から ...
目からたばこが生えた
煙がおれの目だ
「人を愛せ」の「人」という字が
燃え盛っている
灰皿が
重油とタンカー
ガソリンは蒸気が燃える

トイレの個室と遠く離れた
廊下であったり
...
ゴルフはからだの使い方だ

からだの使い方を3分で会得する者もいれば7年で会得する者もいる、ただそれだけのことだ

会得のスピードが才能なら会得するまで諦めない根気強さも才能にちがいない

いのちの使 ...
Agains 

今年はじめての 雪でした
足の下に さくさく 
冬の音がする

雪のつめたさに
舌打ちしたり
みなが冬をきらうから
少しばかり 冬は意固地になっていたりするのです
...
そんなことしてどうするんですか と言うので

しないでどうするんですか

ほかになにしろっていうんですか そう言ってやった

意味のないことを

意味ありげに言うな ばかたれ
死体の処理に困ったので
引きずりながら運んで
隣の松平さんの家の玄関前に
置いて来たんです
当然、翌朝、新聞配達の苦学生に
発見されて
警察に通報されて
大騒ぎになったんです
松平さん ...
出会った人 みんな私のことを馬鹿にして

あざわらっているんだろ
気の毒がって上から目線で
かわいそうにって

すぐに私はすみませんと言うだろう


真心を疑い、すみません
読んで ...
供述によるとお前は
うつくしい女と出会った
彼女は駅の階段でうずくまっていた
いくら声をかけても反応がなく
そっと肩を叩いたとき
顔をあげた女と目があった
お前はこれがほんとうの恋なのかと ...
駅でたくさんの人が下りたあとの座席に
包みが置かれている
忘れ物だ
ぼくはあわてて取って
フォームを歩いて
事務室にいって
遺失物の届出をしようとしたのだが
形のあるものでないと受け取れ ...
去年の12月のカレンダーもそのままに
今年の12月を迎えた僕の家
何か変わった?
そう言って壁際から
僕に問いかけて来ている

僕は何も変わってない
ただ、少し周りとの関係がややこしくな ...
 かけおりてくる兵隊がいる
 指揮だけがあって四季のない顔のない
 丘のうえから
 いっせいに声があがる
 雲がわく


 あがる声には
 責任がないから自主性がない
  ...
いま項垂れているきみ
少しだけ顔をあげてみないか

いま立ちすくむきみ
少しだけ踏みだしてみないか

世の中は確かに酷い
世の中はとても苦い

でもね
ぼくもきみと同じだった
だ ...
しわ寄せは民に向かう
大誤算は最下層が被る
根本的な歪みが
少しでも露わになればあまりにも脆い
「文明」とはもはや呼べぬ文明


責任はなすりつけ合いの道具
いつからかそれが当たり ...
きらびやかな回路 敷設する真夜中過ぎ
2LDK 奥深く 冷たい重低音

書き表せない感情を言葉にする矛盾



月明かりを蹴散らすかのようにライトアップ
暗闇知らず 闇夜知らず

...
約束された
明日は無い
とはいえ今を
月の光る静けさだ。

わかっています、と幾度
こたえたであろうか
あの時
空から照らす透けた光にうつむいてさ
遠く遠い声であ ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
冬のおわりに デッサン前田ふむふむ自由詩512/12/2 9:34
朝の道朧月自由詩312/12/2 8:59
rain柊 蒼衣自由詩312/12/2 7:49
スローライフ村正自由詩3*12/12/2 5:33
波紋千三自由詩212/12/2 4:04
グッドバイイエスタデイ自由詩212/12/2 3:51
俳句112/12/2 3:32
理想、現実番田 自由詩112/12/2 3:10
雪の宿でyamada...自由詩212/12/2 2:42
大丈夫もっぷ自由詩512/12/2 1:54
アン・ドゥ・トロワ殿上 童自由詩15*12/12/2 0:34
生きてろよ蒼木りん自由詩212/12/1 23:48
ずっと、ずっと、ずっとまーつん自由詩6*12/12/1 23:43
冬に見つけられてしまうとただのみきや自由詩18*12/12/1 23:38
マダム・スミダを貴方にsalco自由詩4*12/12/1 23:37
石の夢夜恋自由詩212/12/1 22:46
マギのマスク自由詩012/12/1 22:21
いのちの使い方吉岡ペペロ携帯写真+...312/12/1 21:08
FinAgains月乃助自由詩7*12/12/1 20:31
ばかたれ三田九郎自由詩412/12/1 19:00
ご近所さん花形新次自由詩112/12/1 18:39
すみませんさえ言えれば血は流れないわけじゃないいぬぐす自由詩1*12/12/1 18:32
供述によるとお前は……木屋 亞万自由詩5*12/12/1 17:26
箱詰め電車殿岡秀秋自由詩912/12/1 16:12
12→12酸素の枷自由詩012/12/1 16:02
丘にいる兵隊石川敬大自由詩11*12/12/1 15:42
親愛なるものへHAL自由詩7*12/12/1 14:46
民は広場へkomase...自由詩3*12/12/1 13:32
夜明けの食卓自由詩012/12/1 13:31
月夜こしごえ自由詩6*12/12/1 9:20

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加筆訂正:
ずっと、ずっと、ずっと/まーつん[12/12/2 0:52]
細部変更しました。
3.89sec.