風が怒り狂っている
よろけるほどのうねり
風除けを探しながら
彷徨っていると
烏が風で飛ばされ
無機質な物みたいに飛来する
危うくぶつかるところを
避けた
振り返ると
烏は何とか着地 ...
くたくたに
何度でも落胆して
繰り返し繰り返す意志、
それすら忘れていき
只々瞑目し続ける
意識の視界に
いきなり
くわっと
眼を見開き
聳え立つ巨城 、

崩れ落ちる時進の
...
【ⅶ】

 テオはPCを見て云つた。「兄貴、例の藤弁護士が、面會を求めて來てゐますが」カ「さて、だうしたものか」テ「だうせ恐喝の類ひでせう」カ「それも併呑して、この問題を一氣に片付けてやるさ」テ「 ...
【ⅳ】

 明日は倖世の遺族、色川家の人びとゝの面談の日であつた。倖世の供養を終へた色川の母は、だうしてもカンテラに、一言禮が云ひたいと、申し出てきたのである。倖世の魂が迷はず成佛出來たのも、何も ...
白い服を着た人びとが
地面に横たわっているが
誰ひとり目を覚まさないし
光もそこだけ薄暗い
時折風が吹いて
着物の裾や袖を膨らませ
やわらかく和毛を揺らす
鳥は肉をつついて
おもしろく ...
ずっとむかしの
波しぶきの化石を並べて
もう聞こえない声の数々は
糸を曳くように飛び交う

白く露出した骨は
もう痛みを感じないから
少しずつ折り取っていく
日記みたいな作業

遠 ...
土の香を清々うたふ水仙の花 〈春一を待てば泡立つ心哉 涙次〉


【ⅰ】

 カンテラは外殻(ランタン=カンテラ。カンテラはそこに巣食ふ火焔のスピリットである)を、安保さんの許に、オーヴァホールに出してゐた。たまに點検 ...
寄る雲が海の藻屑も水雲も呑み、鵜が潜る夜。
よるくもがうみのもくずも もずくものみうがもぐるよ


「どう? これ」「それこそ、これぞレコード」
どーこれ それこそ これぞれこーど


...
○「前向きになる言葉」

*考えるから苦しくなるんだよ
 考えないことです

*年相応です

*なったらなったでその時に考えましょうよ

*頑張っているね

*できることがあった ...
鶏肉を食べた
美味しくいただいた 
鳥、なのに空を飛べずに 
生涯を終えた
鶏の悲しさも一緒に
余ったお肉を 
冷蔵しようとしたけれど
開け放った窓から 
飛んでいったのは
...
思い出に浸して 濡らした糸の切れ端
残したアルバムは鍵しかなくて とても近く
見えるグラデーションの 滲みは切ないね
無味香る さらった風に 遊ぶ糸の色は赤に見える

通り抜ける点に いつで ...
 

おやすみなさいと

満月から聴こえた声は

夕方までの小雪のせいか

虹色の幸運にくるまれてるみたい

ゆっくりと眠れそうで

おもわずおやすみなさいと

ちいさ ...
目新しさや物珍しさに惑わされて
若者はぐんねりとねじ曲がった世界で息をする
声高々に荒げて語られるのは
コガネ色したメッキを被せた紛い物
メッキが剥がれ落ちればただの鉄屑でしかないのに
本当 ...
ひてろゆにほうは、味覚嗅覚触覚視覚聴覚、凡ゆる感覚器官から成る束縛から、自由である。
束縛とは、なにか? 束縛者を彼岸へと解放し、現世の穴の向こうへと誘う誘惑から押し留めようとするなにか? である。 ...
ワタシガオカシイのか
タニンガオカシイのか
もはやワカラナイ

嫌な顔され
挨拶も無視され
イヤミばかり言われ
訂正する書類をろくに説明もされずにドーンと机に置かれる
受けたばかりの仕 ...
どろりと鉛のような黒
固体が液体に変わる前のあの嫌らしい柔らかさ
便器の裏に知らぬ間にべったり張り付いた排泄物みたいに
鼻をつくような匂いを漂わせながら口の端を歪ませる
「ここはどこだ」
ど ...
生きてるのが辛いんじゃなくて

生きてくのがしんどいんだ




言葉が湧いたので


暖かいトレモノで満たしてください





返した





...
衣装という過剰と
わたしという過剰が出会う

わたしの過剰は
欠落の過剰
そこに
衣装という過剰が容赦なく流れ込む
わたしの欠落も
流れ込む衣装をしたたかに咥え込む

衣装はわたし ...
聳え立つビルの谷底で
夜明け前の湿度に塗れて
夢と現がぼやけたまま
目の前に迫り来る

陽が昇るころ
どんな景色が見たいのか
輪郭をスケッチすると
ビルの入り口が開いた

夢の大草 ...
さやと さやさや
揺れる揺れる
枝葉の照り映え
きら きらら
肉身冷やす風
軽やかに吹き抜け
意識さめざめ
すっと澄み
自らが
透けていくよな
感覚襲い
最早黙して
天空仰ぐ  ...
【ⅶ】

 カンテラ事務所前- 。大乱闘になるかと思ひきや、事はあつさり片付いた。親衛隊員たちは、てんで武闘には不向きであつた。彼らの殆どがテオの「空氣砲」に斃れた。
 鰐革を挾んで、拔刀したカ ...
石ころになりたかったんです
道のはしっこで
誰の目にもとまらないように
ときどき蹴飛ばされても
誰のことも恨まないような
ちいさな石ころになりたかったんです

たいせつな物は思い出の中に ...
【ⅳ】

 鰐革は、魔界の彼の一室で、水晶玉を見てゐた。人間界がそこに映つてゐる。盾を、だうしても悦美と接触させねばならぬ。
「大黑屋」-だうやらそこが、一味の娯樂の場になつてゐるらしい。「愚か ...
構造主義者達はどうも目の前の現実に捉われがちだ
そこにはただ仕事があるだけではないのか
女性を一般的なメスと認知する場合があって
それを何か否定する必要はなくないか
個人の趣向はどうしようもな ...
「記憶自身が自殺するような朝にね、百年後には誰も私たちのことを知るひとなんてひとりもいないと思ったら、あたしは今日いちにちがちょっとした冒険みたいに思える。ほら」 と言って真由は床の青いカーペットに指 ...  昨年十一時に谷川俊太郎さんが亡くなった。個人的に喪失感のようなものはあまりなく、それよりもこれでいよいよ現代詩も危機的状況になったなという感じの方が強い。なぜなら、現代詩村が外部の世間一般にアピール ... あーめーま
あーたーよ

おひちゃーまができてきたお
あかちゃんのくくば
にじなあったほーい

https://youtu.be/eLTPK5THjl4?si=9Cp33aULknbKf ...
どこにもないクラシックが
いつの間にか
こんなところまで
花を咲かせていた

だから
そんなことさえも
座席の後ろのつもりで
いたんだね

飛行機が非行気になったり
京都府が狂吐 ...
〈春泥に長靴の坊面白や 涙次〉


【ⅰ】

 村川佐武ちやんの事は書いたつけ? あゝまだか。ぢや、改めてご紹介。
 村川佐武ムラカハ・サブ。年齡は本人の要請もあり、こゝでは秘す。目黑「 ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
暴風と烏自由詩7*25/2/6 18:54
詩想、〈私である〉ひだかたけし自由詩6*25/2/6 18:23
NWSF怪畸幻想ロマン 斬魔屋カンテラ!!『春一番が吹く迄』 ...髙任勇梓 T...散文(批評...225/2/6 17:52
NWSF怪畸幻想ロマン 斬魔屋カンテラ!!『春一番が吹く迄』 ...散文(批評...125/2/6 17:41
春日線香自由詩625/2/6 17:13
骨音あまね自由詩1425/2/6 13:08
水仙花紅茶猫俳句3*25/2/6 11:03
NWSF怪畸幻想ロマン 斬魔屋カンテラ!!『春一番が吹く迄』 ...髙任勇梓 T...自由詩125/2/6 11:00
夜寄る依る世(回文)水宮うみ自由詩2*25/2/6 10:47
独り言2.6zenyam...自由詩2*25/2/6 7:58
空を飛びたかったたもつ自由詩5*25/2/6 5:23
暈して黒ヱ自由詩325/2/6 3:18
小雪舞ううた秋葉竹自由詩425/2/6 0:46
贋金栗栖真理亜自由詩3*25/2/6 0:42
ひてろゆにほう談話鏡文志自由詩3+*25/2/5 21:57
フガイナイ私。栗栖真理亜自由詩1*25/2/5 21:52
ナニモノ自由詩2*25/2/5 21:49
めもうし自由詩325/2/5 21:44
衣 装塔野夏子自由詩3*25/2/5 20:52
暁を行く自由詩6*25/2/5 18:40
エーテルのうたひだかたけし自由詩625/2/5 18:08
NWSF怪畸幻想ロマン 斬魔屋カンテラ!!『ホムンクルス』③髙任勇梓 T...散文(批評...125/2/5 17:37
石ころあまね自由詩14*25/2/5 15:22
NWSF怪畸幻想ロマン 斬魔屋カンテラ!!『ホムンクルス』②髙任勇梓 T...散文(批評...025/2/5 13:34
良い時代林 理仁自由詩7*25/2/5 13:29
海の底にて由比良 倖散文(批評...4*25/2/5 13:25
再び抒情詩の時代へ岡部淳太郎散文(批評...425/2/5 13:12
妙さん林 理仁短歌225/2/5 12:42
せん妄の故郷自由詩225/2/5 12:30
NWSF怪畸幻想ロマン 斬魔屋カンテラ!!『ホムンクルス』①髙任勇梓 T...自由詩025/2/5 10:56

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加筆訂正:
ひてろゆにほう談話/鏡文志[25/2/6 11:39]
加筆修正しました。
ひてろゆにほう談話/鏡文志[25/2/5 21:58]
固形になるまでが男より早い→固形になるまでが男より遅い。修正しました。
3.89sec.