冬の朝なのに
ぼくはアイス珈琲を2杯飲む
夜明け前に紡いだ夢を反復し
物語を繋ぎあわせてみる
これがぼくの日課なんだ
思いが膨らみすぎて
出口を見つけられず
天井が痛がっている

覚えのない思いなど
扱えるはずもない
眠れそうもないのに
眠ろうとする
人間は相変わらず自然に逆らう
と苦笑して見上げた ...
ノイジーに色付き
子供たち帰って来る
小さな校舎に向かい
一人、二人、三人
石畳みを踏み歩み進み
女の子 男の子 女の子
黒いタイツ半ズボン黄色い帽子
足取り確かに形姿くっきりと
皆ん ...
 ツクツク 
 ツクツク
 ピーヨ ピーヨ

 それが貴女の
 独り言 だったのかもしれない
 と、今になれば思うのです

 病院から外泊すると
 東の窓際で
 黙って 鳥かご ...
陽の光がまたたくせわしない時
誰もがどこかに向かって急いでいるが
なぜ急いでいるのか
その本質の答にたどりつく者はなく
ただそうであるからという
日常のために急いでいる
気の重くなるような ...
大地が揺れ
津波が押し寄せた
家屋が押し潰され
多くの住民が下敷きになった
山が崩れ
道路が壊れた
言葉を失う震災冬景色
そして冷たい大雪が追い討ちをかける

食べ物がない
水がな ...
赤紫の巨きな花弁に
水滴、留まり
艶やかに
膨らむ、煌めきの
球体 二つ、三つ、
繋がりゆきて
浮き立ち映える
真青の天に

やがて
冷やり吹く風に
揺られ震え
ふるふる
巨 ...
 畔のみちを濡れながら
 駈けて行く少年が
 不意に 透明になってしまった

 もう同じ姿では帰ってくるまい

 寂しさが静かに
 胸を浸してゆく時がある
 貴方と再び相逢う日のない事 ...
風、そして風の鼓動
空の欠片を集めると
それはいつも爪に似ていた
窓だけが知っているわたしの形
初雪が観測された朝
静かに紙で指を切って
独り言のように
痛いと思った


...
○「バースデー登山」
昨日は僕の誕生日だったので
友人と山に登った
よくこの年まで無事に生きてきたな
と感謝しながら
素晴らしい眺めと池田湖の菜の花に元気をもらった

○「老害」
年を ...
 
 もううすうす気づいてる

 人生って

 生きてりゃ勝ちって言われても

 楽しいことばかりじゃないんだな

 イヤなこと

 苦しいこと

 つらいこと

 悲し ...
夢のなかに
大好きだったおじいちゃんがいる
しずかにわたしを見つめている
なにかを言いたくて
なにも言えず
冬は皮膚がかたくなる

さみしさを大切に抱きしめて丸くなる
さむいよ
また ...
悲しみのピエタ

貴女はぼくをそっと抱きしめ
紅い涙を流してくれた
ぼくは復活することはないけれど
貴女に{ルビ抱=いだ}かれ
子守歌を口ずさんでくれた

嗚呼…

{ルビ悲母=ひ ...
人として生きた
新しく美しく
朝が訪れた
微かな香りが寺だった
苦しい呼吸
明日がずっと続く
新しく新しく新しく
新しく
笑顔と献身
暗がりに安息があれば
もっとカーテンを閉める意 ...


ねこだ
ねこ
かわいいね

蝋燭の火を吹き消す
鳴く
足音
なんで

歌と
夢だ
ねこ
かわいい
ねこ
ねこ
夢だ
よすがを捻る
眠り
動く

...
永遠と続くような
耳鳴りの海と
目に入るのを遺棄する光線
何も見えない私が
愛になる訳がなく
一時、一時、一年
夢とする
どこを彷徨っているのかしら
暗雲であるということ
誇れないそ ...
この眠りは
右往左往して
うまれた震えが
体の向こう側で
言葉になる それが
びしょびしょに吐き出され
それから永く忘れられ
眠りのなかでもう一度震えると
詩は そこにいて
...
 デパートで 
 初めて父に買って貰った
 Paul Smithの長財布

 嬉しくて愛用し早、十年以上になる
 人前で出すのも恥じる
 レザーの色褪せ

 子供の頃 離婚した父と ...
光点、
漆黒の海原の最奥に在り
黄金の輝き、
最奥から伸び拡がり在り

死と生のあはひの感触
異様な奇妙な生々しさ
ゆっくりと凍り付き
浮かぶ古月の深緑
錆び付き苔むし

光輝き ...
絶対届かない詩がある
死者への詩だ
私はまだ生きている
そんなにじろじろ見ないでくれ
独り言は遠い
柳がゆれていた
小さな氷の粒が
各々太陽を抱いて踊っていた

卵をひとつ割るように
今日という日は生まれた
宇宙がそうだったように

ヒヨドリの声で問う
己とは
欠片ばかりで像を結 ...
白い波頭が押し寄せ
次から次に押し寄せ
崩れ去ってゆく
跡形もなく

私は 私たちは
何処からか来て
何処かへと還る

再びまた再び、

白い波頭が押し寄せ
次から次に押し寄せ ...
名前を削除したから
夏が終わったんだね

君に借りていた記憶も返せないまま
静かな夜中の改札口
後悔を嘔吐する
虫たちだけに聞かせた
僕の呪詛は
たぶん『好き』って感情から生まれた
...
青き狼は
白き雌鹿をともない

旅は千里を越えた
野を駆け 河を渡り
此処までやって来た

壁を打ち破り
数多の屍を乗り越え
果てない天地を追い求め
日々の至福を味わった

遥 ...
昭和のテレビコマーシャル
”おせちもいいけどカレーもね”
おせち料理を食べ飽きるほど
食べてみたいものだと
子ども心に思ったものだ

家内と一緒になってから
我が家の正月三が日は
餅と ...
 
 柔らかに
 湖沼の堤に
 すいこまれていく
 霧雨は

 昼と夜の
 境に降りつつ
 水沫も作らず消えて行く時、

 涙もなく
 恋見送りし むくい
 心は 空なるものに ...
暇つぶしの日々
恋を亡くした僕は
もう二度と この人生では
愛を受けることはないでしょう

依存が恋だと宣うなら
対義語を用意しておけよ

あとは徐々に死ぬだけなんだから
もうおしま ...
勿体ないな
しょうもない安酒に
食い破かれる人生

待てができない性分で
恐らくトラウマやストレスで
駄目なんです
俺のせいじゃない

勿体ないな
俺はもっと出来るのに
何がとい ...
 弟が

 Adoは作詞作曲をしないからダメだって言うから

 うっせぇわ!

 って言ってやった

 唯一無二の歌声と

 類まれなる表現力があれば

 何がどうでもいい ...
秋過ぎて
名残の風は
漂泊の
想いで刻む
たむけ花

{ルビ荼毘=だび}に付したる
{ルビ骸=むくろ}には
五色に浮かぶ
{ルビ懸想文=けそうぶみ}

てのひらほどく
文様も
...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
五行歌 徒然にレタス自由詩7*24/1/14 21:34
この部屋木葉 揺自由詩224/1/14 19:56
意識の光景26◯子供たちひだかたけし自由詩424/1/14 18:42
独り言リリー自由詩9*24/1/14 17:47
岡部淳太郎自由詩424/1/14 17:24
能登半島震災冬景色ホカチャン自由詩1*24/1/14 16:42
落下(新訂)ひだかたけし自由詩424/1/14 15:50
冬の日リリー自由詩8*24/1/14 11:01
独り言たもつ自由詩724/1/14 9:00
独り言1.14ホカチャン自由詩3*24/1/14 7:16
ブラックコーヒーが飲めないおやすみ自由詩224/1/14 6:31
夕方の夢凍湖(とおこ...自由詩324/1/13 23:04
アヴェマリア 【カッチーニ】レタス自由詩5*24/1/13 20:58
這 いずる自由詩124/1/13 20:19
ねこいません自由詩024/1/13 19:55
霧中自由詩7*24/1/13 19:15
はるな自由詩224/1/13 18:57
革ザイフリリー自由詩5*24/1/13 18:49
意識の光景25ひだかたけし自由詩5*24/1/13 18:16
独り言空丸自由詩924/1/13 17:07
非在の姉弟ただのみきや自由詩4*24/1/13 16:03
私たちは(新訂)ひだかたけし自由詩524/1/13 15:35
苦虫トビラ自由詩4*24/1/13 12:53
テムジンレタス自由詩6*24/1/13 12:47
おせちメンタルイオン自由詩1*24/1/13 10:45
雨氷リリー自由詩6*24/1/13 10:07
吐き出した涙えこ自由詩124/1/13 4:21
安い酒自由詩324/1/13 4:09
_おやすみ自由詩124/1/12 23:35
別離 【改訂】レタス自由詩6*24/1/12 22:48

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