海を見ていた。
 あなたと私の隔たりをどうしたら埋められるのか考えていた。
 夢にあなたが現れてその時は号泣していたのに
 朝目が覚めてみると枕はほんの少し滲みているばかり。

 海は ...
剥げ落ちた扉を開くと
空気がなかった

起き上がりまた転ぶ女の子が6人いる
女の子の顔は皆同じで
僕の記憶の中でそれは一つしかない
ただ泳ぎたいだけ
ぷかぷか浮いてたいだけ

どこの海かは問題じゃなくて
夏の海こそが
帰りたい場所なんだ

泳げば忘れる
いいことも悪いことも

自分が生きてることすら
小石を拾うと
小石が落ちるときと
逆の音がした
それはつまり夏の音であり
連日の雨から集まった夏の電信である
つめたい夏には
小さなものばかりが集まる
小鳥が鳴いたあとの一瞬の静寂や ...
フナムシを怖がる
都会の子供たち

岩棚から
クリフダイブして遊ぶ
地元の子供たち

彼らはそれぞれ

何度目の
夏を過ごしているんだろう

夏は永遠に巡ってくるけど
命に永 ...
知らない人とセックスした
ネットで繋がって
隣町の駅でおちあって
車に乗せられて
ホテルへ行って
知らない人と、した

気持ち悪いわたし
気持ち悪いあなた
気持ち悪い、温度
...
仕事帰り
汗も渇いてひび割れたホーム
ペンキのはげたベンチの下から
皺だらけの切符を拾ったよ

それは きのうの日付
はるかなあまの川
カンパネルラの降りた駅から
140円のやつで
...
さよならを知った日は
なぜ夕暮れの太陽が
こんなにも赤く染まるのだろう

さよならも知らずに
赤く染まった夕暮れを
美しいとさえ思うこともあるのに

さよならを知る

...
水たまりに落ちた星を
意地になって踏み潰した
ズボンの裾が汚れて
そんなことも気にせず
意味のない破壊を繰り返して
わたしはわんわんと泣いた

あたしかわいそう!
あたしか ...
クソにも相手にされない下痢便が
勘違いしてその気になるのが
ネットのダメなところだ

自分のことを下痢便だと認識して
モノ言っているうちは
下痢便にもウジ虫育てるぐらいの
価値はあるって ...
錆びた看板のキャバレー
避妊具の自販機
古ぼけた色気の中に
母の面影

明日からあの街になるこの街
ちぎって、ちぎって
ゆびさきがあかく腫れるまで
すてた葉っぱから

青くなみなみと
流れ出でた血
海のように辛(から)くて
うまれた魚は悪夢のようにおいしい。


わたしたちは悪魔 ...
教会で信者らが祈りを捧げていると
その中に猫が混ざっている
猫は両手を合わせ
皆と同じ祈りの姿勢
神父がわけを尋ねると
猫は見上げて答えた
「ねこのきょうかいは
 こちらではないですか? ...
蝉がないている

間接照明に沈む
床のリノリウムは
僕らの小さな願いさえ吸収してしまうのか

フラッシュバックする
ピースサイン
屈託無く笑えた頃の

副作用
ナイトキャップに絡 ...
ある男と女、付き合っている
形式上はその通り正しいでしょう

男と女がお互いの好意を確認して、
距離を近づけた

でも男側はどこか冷めている
女側の顔に惹かれていない

男は一時の快 ...
鈍く 太く 深く

息苦しさを覚えてたあの瞬間(とき)も

探し出すのさえ面倒になってしまう所に

いってしまっていて記憶と共に遠ざかる

ほら まるで空高く昇る風船のように


...
赤い目に睨まれて
堕ちる男 ひとり
酔ったように
ゆれる蝋燭に照らされ
快楽を貪る

青い舌に舐められた魂は
火の海を転げ回る

苦悩の幕開け
罪に溺れる

エロスが暴走する闇 ...
産まれた時からつきあっている
隣の山羊の顔が
近頃人間の顔になっていることに
気づいた
どうみても山羊顔した人間顔だ
山羊も人間に育てられると
人間顔になるのだろうか
赤々と燃える送り火を眺めながら
今年も夏の終わりが近いことを知り
一抹の寂しさが、胸を過る

盆が過ぎれば間もなく
朝の空気が変わる
早朝、太陽が昇る前
ほんの少しだけ
軽くひんやりと ...
黄昏色の昨日をグラスに注いで
僕たちは下手くそな乾杯をする

マグダディ・エスクワイア
あの日水平線へ消えていった夕日
今はきらきらと
君の瞳に浮かんでいる

用意していた台詞は呑 ...
いよいよ何かにならぬときが来て

期待していたような、羽も{ルビ角=つの}も爪も牙も生えなかった

自ら首を括った同い年の匂いが残る面接会場で
信楽狸とおじぎ福助と招き猫に
頭の先からつま ...
 噂話で伝わる

 いい人ね

 食事御馳走になった

 荷物持ってもらった

 話を聞いてくれた

 過去形で

 未来への言葉がない

 やさしい人

 いつま ...
みつばちのささやかな羽音に
ひかりが絡まる
かけてはうだる夏のあかるみに
みせびらかした琥珀色
やわらかな土を踏みならし
踊ったあしもとに
すこやかな針をさしとおしては
はれあが ...
空に

宇宙が染み出している

秋だ

白い夏の空に

虫や風よりもはやく

秋の光が走る


人間の美しさは髪形だけになる

匂いや陰毛が鼻や歯にはさまる

晴れて ...
昨日の大空にあった太陽の光には苦痛があった
今日の曇り空の太陽の影には物語がある
泣きながら飛ぶ鳥達が姿を消していく
街は何時も通り、目を覚まし
街は何時も通り、闇に狂うのだろう

瞬間は ...
瞼は重く 早々に

店じまいでもしてしまおうかと

言わんばかりの思考回路

タッチパネルの感度が落ちていく

人と機械の融合

ありえない話ではない今の時代


頭は重く ...
突き動かされるように起き出して
昨日の残り物を食べている
いよいよ目がおかしくなってしまったかと思うほど
朝陽が濃い水色に輝いて
鉄臭いカーテンがそれにならってたなびいている

地獄のよう ...
白人至上主義つったって
幅広過ぎじゃねえか
イギリス人が
フランス人と一緒にされたら
きっと怒るだろうしさ
俺だって
黄色人種至上主義者がいて
中国人や韓国人と
ごちゃ混ぜにしてたら
...
私の瞼に咲く花は
いつも明るく黒い色をしている
明るい黒い色は
ナイフで切り刻まれた
唇の笑顔になって
翼のようにひろがっている
空を見上げては
飛びたがっている
私の明るく黒い花は
...
         
人というのは、生まれながらにして孤独を背負う生き物なのだと確信した時から人生が始まったような気がする。私がこの事実を教えてもらったのが、27歳ぐらいのときで、けれど、27歳になっ ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
海を見ていたヒヤシンス自由詩3*17/8/19 4:19
かわいた朝に佐藤伊織自由詩117/8/19 2:55
海月ガト自由詩3*17/8/19 2:10
つめたい夏葉leaf自由詩217/8/19 2:06
夏休みガト自由詩3*17/8/19 2:03
岡崎駅で待ち合わせた縷々流 縷々自由詩117/8/19 0:59
カンパネルラの切符凍湖(とおこ...自由詩2*17/8/18 23:46
さよなら小川 葉自由詩117/8/18 23:19
雷模様縷々流 縷々自由詩017/8/18 22:29
ウンコ漏らしているぞ、おまえ花形新次自由詩117/8/18 22:12
星に還る縷々流 縷々自由詩017/8/18 22:01
青桐の血凍湖(とおこ...自由詩4*17/8/18 18:09
世界の祈りやまうちあつ...自由詩017/8/18 17:42
冷夏佐野ごんた自由詩4*17/8/18 17:21
お付き合いふじみやこ自由詩117/8/18 17:20
fake? face?ムウ自由詩117/8/18 16:49
裁きの夜星丘涙自由詩1*17/8/18 15:00
人面顔ホカチャン自由詩117/8/18 9:56
送り火忍野水香自由詩617/8/18 9:55
マグダディ・エスクワイアpochit...自由詩0*17/8/18 9:21
二十二歳蓮上平晃自由詩317/8/18 1:55
いい人佐白光自由詩4*17/8/18 0:27
みついろの舟むぎのようこ自由詩817/8/17 23:53
秋の光吉岡ペペロ自由詩617/8/17 23:27
未来鷲田自由詩317/8/17 22:18
気だるさとファミレスとムウ自由詩217/8/17 22:05
バンジー・キャット・ウィズ・スモーキングカタナカマキリ自由詩517/8/17 21:56
白い人、黄色い人花形新次自由詩117/8/17 20:24
月のなかの鳥あおい満月自由詩517/8/17 15:32
真の「弧独心」の大切さについて散文(批評...017/8/17 15:26

Home 戻る 最新へ 次へ
1226 1227 1228 1229 1230 1231 1232 1233 1234 1235 1236 1237 1238 1239 1240 1241 1242 1243 1244 1245 1246 1247 1248 1249 1250 1251 1252 1253 1254 1255 1256 1257 1258 1259 1260 1261 1262 1263 1264 1265 1266 
加筆訂正:
カンパネルラの切符/凍湖(とおこ)[17/8/19 0:19]
ジョバンニ→カンパネルラへ変更しました。間違って名前を逆に覚えていました。すごく恥ずかしい。
3.67sec.