村はずれの一本道に、その街燈は立っておりました。
北風と雪にさらされ、寂しく立っておりました。
ある青白く凍える晩に、月が雲の陰から顔を出して
「寂しいか。」と言いました。

街燈は、雪の下 ...
今まで掴んで来た
大切な人の腕が
光を遮るから
明日は切り落とさなきゃ

さよならが通った道は
もう歩きたくないのに
どうして最後は
花を探してしまうのか

ハサミやノコギリの
...
秒針は砂漠の中にとけていく


夜行バスのように星を抱える人


いつも、この手は温かさ放ってる


やわらかいカーテンと世界がゆれる
               錦織り成す細石に思いを馳せる

  少しばかり避けたカアキのスカートの依り代から、
黄泉の底が溢れている。
     痴れを紡いで路肩に色の納める、
      ...
{引用=どうしようもないこと}
絶望を綴ることに何の意味があろう
だが綴ることで絶望は虚構に変わり
また綴ることで希望すら捏造し得るのだ
詩は演劇性を持つ  
演劇は祭儀であり呪術である
...
彼女は耳が遠く
右耳に近づいてお話をしないと
聴こえないから

僕が身を乗り出すと彼女はいつも右耳を向けて
彼女が自費出版した詩集の話をして
出版された年にあまり頓着がないのが恥ずかしいけ ...
視聴率が高い、スポーツ中継。
みんなが知ってる名作映画の、テレビ放送。

いまどき、視聴率を気にしてるのって私くらいかも
しれない。
・・・・でも、視聴率が高い番組を、私は、みる。


...
明後日会いましょう
   
それまではどうしても
時間が取れないから
   
今日は明日のことで忙しく
明日は今日の後始末
   
明後日はちょうどいい
日差しが射しているはず
明 ...
あなたの声が届かぬ場所で
私は独りきりで歩いている
自由と寂寥の狭間の石を
掌の中で転がしながら

己は何て孤独なのだと
さ迷った独りよがりな夜の
街の喧騒と光に慰められて
河の流れで ...
両祖母は国後島、樺太出身である。
現在国後島は北方領土としてロシア実効支配下にあり、
樺太は正式なロシア領土である。
戦時は幼少期ということもあり、両祖母の当時の記憶は非常に断片的である。
し ...
越冬のことはなにもいえない
あれから僕の身体には青空が広がっていて
雲もない
なにもない

誰にもなにも
いいたくなくなってから
人の言葉が
まるで湖のようにきこえる
僕は両手を
...
もう何も書くことがなくなってしまった。と書いたら。書くことが始まる。書くことは終わらない。書くことは続いていく。たとえば、君が思いうかべるいちばん青い青よりもすこしだけ青い、青空を想像してほしい。その ... やはりまず書くことが大切なのだ。例えばきみは、詩を書こうとしている、お話を書こうとしている、批評を書こうとしている、哲学を書こうとしている、文字を書こうとしている。言葉は、始まりがあって、終わりがある ... 子供の頃からずっと写真に撮られたくなかった
自分の顔や姿

卒業アルバムの集合写真には
集合から外れて丸枠の中に写っていた
まるで空中浮揚してるみたいに

三十代半ばに結婚を焦った私は自 ...
死んだ人ばかりに会ってきたようなそんな気がする土曜日である 青色の携帯電話で撮った空


風のように心がまだ動いてる


雲のあいだを歩いてる人と犬


立ち止まっては朗らかに青く澄む
西中学校の数学の先生が
江田先生だった

特攻隊の
生き残りっていう噂があって
トヨタのパブリカに乗って
丘の上の校舎に向かう

前屈みになって
ブルドックみたいな顔で
ハンドルを ...
紫陽花も
藤も
桜も
白薔薇も
流行り病で
切り売りされた










泣き言さ
それもソイツも
ああそ ...
希望があったらどんなにいいだろう
だから私は希望を積極的に謳うんだよ
むしろ絶望を知ったから
希望への出発ができる
生きている限り
希望を持ち続けていよう
哀しみや絶望に負けないように
行きつけの喫茶店
小さなフォトフレームに
花の詩が書いてあった
優しいペンネームを添えて

ウェイトレスさんに
「詩人さんが書いたんですか」
と聞くと
「ママが書いたそうです」
と答 ...
あめいろの
時が過ぎ行く
この夕べ
わたしの孤独は宙に溶け
一閃する光の海
瑪瑙の渦は天を駆け
静かさだけが降って来る
気の遠くなるよなこの時に
静かさだけが降って来る



...
貧乏村からちっとばかりの山深いところ。
いつの頃からか棲み始めた鬼。
棲むのも当たり前
そこは、大きな声では言えないが姥捨て山。

昼間のうちに、一人捨てると、その晩は、耳ざとければ、はっき ...
楽しいのは


勝手にイッパイイッパイな奴だ







コンドームが常備されてるとか

新鮮な果物を注文したら
...
卵子は女性が生まれた時に
卵巣の中に細胞として
存在しているそうだ

つまり自分は
母が生まれた時からずっと
兄弟と一緒に過ごしていたのだ

細胞は毎月約千個づつ使われて
選ばれた一 ...
僕が坐禅会に通っているお寺の老師の話です。
「高校の教師をしている時の話です。2、3年勤めたら管理職から学級担任をお願いします、と言われました。それで、高校の教師を長くやっている親戚のオジサンにアド ...
ねえ、
どこかにいるカモシカ

夏草が青いね
おいしいかい

ねえ、どこかにいる
カモシカ

鳴き声を
聞かせてほしい

一声だけ

街はうるさくて
きっとその声は
聞 ...
未生の我が子が俺を焼く
足元に広がる大地を焼き尽くし
血の系統を切り刻む
一つの命が産まれるためには
一つの命が失われなければならないのか
俺は我が子のために一つの命を
いや俺へとつな ...
蒼ざめた霧が流れる
旗は透明

静止
巨きな空虚

渡るべき河の音

静止の中を
巨きな空虚の中を
いくつもの星が通過する

見える星
見えない星

蒼ざめた霧のつめたさ ...
若い頃はよくおんなに一目惚れした
俺はとびきりのいい女より
少しかたむいてるくらいのおんなの方が好きだ

大柄より小柄が好きで
要約すると
母親ににているおんなが好きだ

顔や姿ではな ...
私は今年六十六歳。
押しも押されぬ前期高齢者。
ワクチン接種券届いた
五月下旬ごろから予約開始と明記されてた

五月になって予約始まる日に居住してる市の役所に電話して尋ねたら
コロナ予約セ ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
街燈板谷みきょう散文(批評...2*21/5/30 18:37
ラストシーンミナト 螢自由詩721/5/30 18:26
この手があった水宮うみ川柳1*21/5/30 16:15
パントマイム朱線あらい自由詩121/5/30 16:00
死作――詩に至る病としてのただのみきや自由詩5*21/5/30 15:43
日記wc散文(批評...321/5/30 14:55
みんながみるもの浮蜘蛛自由詩221/5/30 10:37
明後日やまうちあつ...自由詩021/5/30 10:28
旅の、途中自由詩121/5/30 10:20
ロスケTwoRiv...散文(批評...7*21/5/30 10:05
越冬コーリャ自由詩12+21/5/30 8:49
光色のコークレッスン自由詩221/5/30 8:47
バスが来る文体自由詩421/5/30 8:40
写真嫌いのこたきひろし自由詩321/5/30 5:58
_いる短歌021/5/29 23:11
青く流れる水宮うみ川柳3*21/5/29 23:07
江田先生板谷みきょう自由詩2*21/5/29 22:08
今夜また酒を呑まずにこの夜を渡れず鬼に小銭を払うTAT短歌121/5/29 21:47
渡辺亘自由詩021/5/29 21:40
詩人はふくざつ木葉 揺自由詩121/5/29 21:26
この夕べひだかたけし自由詩721/5/29 20:57
板谷みきょう散文(批評...1*21/5/29 20:54
wTAT自由詩1*21/5/29 19:34
ゆりかごイオン自由詩0*21/5/29 16:05
老師の話zenyam...自由詩1*21/5/29 15:03
街角フユナ自由詩321/5/29 14:44
未生の我が子葉leaf自由詩021/5/29 12:56
河を渡る塔野夏子自由詩1*21/5/29 11:52
嫉妬こたきひろし自由詩321/5/29 7:38
私は自由詩221/5/29 6:34

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