幼い少女の顔は蒼白で呼吸も浅い
傍らには少女の父親と母親が涙を堪え
白い小さな手を握りしめていた

少女は朧げな目で天井を見上げていた
そこには黒髪、黒装束、黒い翼の少年が
宙に浮いて少女 ...
ぼくはまた青い砂漠にすわって
アルデバランを見ていた。
遠い星は焦点からうまく逃れる


ぼくはあきらめて少し横を見る、すると
たちまち機嫌を直したアルデバランが
現れる。
子どもの ...
煙草の味は未だに知らない
隣で君が吸っていても欲しがる訳でもなく
火が消えるのをゆっくりと見つめていた
煙を纏い切ない横顔を抱きしめたら
それはガラス細工の様に壊れてしまいそう

裸体を見 ...
深い眠りに堕ちる前
世界はまだ明るく
人々の顔は希望に満ちていた。

草木を通り抜ける風が
するどく影を追い越した
白い花を咲かせた陽だまりで。

心が震えるばかりの
ちっぽけな安ら ...
陰に傾く風の段
昇る背のうた 色の段
去る朝に向け振られる腕に
空に光にたなびく水旗


棄てられた明るさの街を駆け
風に剥がれたかけらを歩み
曲がり角の影の息を踏み
置 ...
おまえもゆっとけ

まーたんおやちゅみー

おなまえは?

がーたん

そう、でもニワトリっぽいよね

ニワトリのがーたんでいいじゃん

まーたんおやちゅみー

おやちゅみ ...
老舗だから とか
俳句載ってるし とか
そんなことより

側面に付いてる「計量目盛り」!
あれが大好き

意味のないことに
夢中になれる素晴らしさ

私にとっての
詩と同じ
空虚な腹部で
命と鳴いている
今日は夏だ
われんばかりの空だ
あぁ、こぼれてゆく

大地の精霊を
宿す
からだは
青空のもとで響く
首すじに光る雫を
ハンカチーフにすっと吸わせる ...
おまえは無くなる事を恐れている
おまえは無くなる事に憧れている
頭の中では棺に入った亡骸を
想像している

意味のない 意味のない 想いを巡らせ
人は抜け殻となり
抜け殻に隠れようとする ...
風が穏やかにゆっくりと
空へと舞う朝
葉がかすかに揺れ
鳥が一日の生の活動を歌う

空は青色のまますべてに渡りきり
今日一日の大地を見守る

風がゆるやかに高く
空へと向かう朝
葉 ...
きれいに消し去って欲しい
あなたの腕で
わたし自身では消せなかった
こころのなかに棲みついたもの
胸騒ぎのようなもの
きっと消せる あなたなら
その腕でわたしを抱き上げて
森の奥深く連れ ...
自動販売機のなかには
シーラカンスを気取るのが居て
夜になると
腹びれを振るわせて
反対側の中州に登り
ニイタカヤマノボレと
大きな顔して
電話して
スクワットする夜間割引券と
交換 ...
各駅列車がゴウンとかガタンとか
あんまりうるさい音で行くので
旅の記録も記憶も
まるで陽炎のように歪んでしまいそうです

最近では冷房がしっかり効いていて
天井の扇風機はすっかり黙って ...
ねぇ、もしアナタが。

「好きな人、できた。」

って言ったら。

僕はどうしたら良いのかな。

全力の笑顔で喜べば良いのかな。

独りで生きていく準備をしたら良いのかな。

...
夏逢瀬遠き漁り火指さして 大楠の根に寝そびけり青嵐 雀らの畑を駆くる暑さかな それは太陽の発する光の中でも
青い光が空気や水蒸気や色々な障害物にぶつかって
屈折を繰り返し地面に向かって来やすいからなんだ

僕らは
その光を見て空は青いと感じてるんだ

僕らの視覚は ...
こごえるように
<うた>をうたう


こえられない
こころで
<うた>をうたう




わたしの
生まれたての
<そら>で

まだ
...
 獰猛な夜が
        虹の谷を蔽う、
         ラベンヌの香りを
           「あっ
          という間に消し、

        タムナスをこえて
...
「純粋」と「不純」の間で 
へたれた格好をしている私は 
どちらにも届かせようとする 
執着の手足を離せない 

一途に腕を伸ばし開いた手のひらの先に 
「透明なこころ」 
( 私は指一 ...
氷の島を溶かす暑い夏

限界を超えた炎暑が
氷の星を探しに
探索機を打ち上げる
そのオレンジ色の炎は
地上を明るく焦がし
ひきつけを起こした少年達は
一瞬の記憶を失うのだが
...
黒アゲハ
私が傍を通ろうとも
その場を離れずに
ひらひら
ふわりふわり
大きな羽で
何かに夢中

幼虫の頃
こんな姿になろうとは
思わなかったろうに

諦めた頃に
諦めたこと ...
人目をはばかりながら夜は 
汗ばんだ首筋に歯をたてる 
梳いた黒髪をかきあげて 
受け入れてしまった恥辱 

かつて少女の頃に見た 
甘美な夢とはほど遠い 
なんの形も示さないのに  ...
生と死のあわいにあるような
手のひらの温度 くちびるの温度

境界を崩す行為はしめやかなる葬儀

(葬儀?…それは誰の…?)

白い白い手の甲に歯を立てて
暗澹たる闇に向けてひとしずく ...
腕が水槽に設置される微弱な星座
踝の奥で言祝ぐ大きな鱸の顎
遮断機の在る海峡 剣、苔生した社
孕んだ白蛇が吐瀉し 漆の
蓋は不要な裂傷 耳を捨て
総ては潮の寛解 如来
肋骨の下を削る泡の様 ...
 まどろみの中目を覚ます
 生温かい部屋の中はきれいに整ってる
 昨日の続きの今日が訪れる
 なんの成長もないまま
 しがらみだけに囚われて
 未来の予想図は鉛筆で書いて
 すぐ消える ...
二人の心はすれ違い
楽しいデートのはずだったのに
「そりゃないよ」のひとことで
私の心はまっさかさま

晴れなのに雨
今日はデート
私の心だけ雨もよう

きのうの恋はどこ行ったの?
...
短い糸を紡いでいくの
細いから、切れないように

いつか太い糸になりますように
祈りながら紡いでいるのに

そんなにも簡単に仕上がりはしない
紡いだ後から ほつれてくから

縦糸紡い ...
白く沈黙する病室の内で
遠くに寝ているあなたと共に
403号室は透明に生まれ変わる
ベッドは意味も無く回転している

風は、呼吸もせず感情も持たずに
無機な白いカーテンを翻すだけである
...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
死への誘ないajisai自由詩2*06/8/18 15:14
アルデバラン下門鮎子自由詩4*06/8/18 13:41
薬指の約束海月自由詩1*06/8/18 13:04
子守歌真紅自由詩2*06/8/18 13:00
まひる  ひびき木立 悟自由詩206/8/18 12:53
あたらしいお友だちA-29自由詩006/8/18 11:37
「お〜い お茶」が好きな理由uminek...携帯写真+...4*06/8/18 11:24
蝉の日こしごえ自由詩17*06/8/18 11:17
空蝉・うつせみわしず未詩・独白006/8/18 11:06
風の舞う朝ぽえむ君自由詩8*06/8/18 9:03
ラヴなステーショナリー その1恋月 ぴの自由詩20*06/8/18 6:22
晴天あおば未詩・独白7*06/8/18 6:16
暑中見舞 (旅先より)ベンジャミン自由詩8*06/8/18 3:34
アイのカタチ。狠志自由詩206/8/18 2:17
漁り火A-29俳句206/8/18 1:53
青嵐俳句006/8/18 1:29
暑さ俳句006/8/18 1:22
空はなぜ青いmac自由詩006/8/18 1:20
いきる青色銀河団未詩・独白506/8/18 1:08
ペテルナモヒシカ ★atsuch...自由詩5*06/8/18 0:39
鳥の影絵 服部 剛自由詩12*06/8/18 0:18
氷の島あおば未詩・独白2*06/8/18 0:11
黒アゲハ蒼木りん未詩・独白206/8/18 0:01
熱帯夜落合朱美自由詩1906/8/17 23:38
しめやかなる葬儀朽木 裕自由詩2*06/8/17 23:31
光の海panda自由詩106/8/17 23:10
未来予想図山崎 風雅自由詩206/8/17 22:45
晴れなのに雨武富諒太自由詩006/8/17 22:43
縦糸横糸タカマネ自由詩2*06/8/17 22:33
八月の病室結城 森士自由詩0*06/8/17 22:29

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加筆訂正:
アンタレス/下門鮎子[06/8/18 13:47]
僕→ぼく
アンタレス/下門鮎子[06/8/18 13:43]
私→僕(オリジナルに戻す)
6.58sec.