かきむしる午後には水の名残りがある
 舌先でからめとる瞬間に
 横殴りに七つの寓話が駆け巡る
 床にまぶれた光の深度が増し
 垂れ落ちた髪の中にうずくまる
 渓谷の底から叫ぶ
 氷河 ...
ここに生活を隔離する窓と音楽
春も夏も秋も冬も
気付けばもうこんな年寄りになっていた
春も夏も秋も冬も、すべて見ていたようで
本当は何も知らなかった
知らないで恋していた
知らないすべてに ...
 公園のブランコで、闇に光る涙があったとしても、
 それは感傷ではない。墓地の猫が、白昼夢をよこぎる。
 カラフルな通りの、裏返しは空白。
 軽薄な口ぶりに、不整脈なリズム。
 反 ...
コンコンとドアをノックします
お使いですか? 誰か居ますか?

返事が来るまで私は待ってます

コンコン、コンコン
お元気ですか? 生きてますか?

小さな箱から声がするまで待って ...
大衆化した言葉、創造の言葉、には異なった領域があると線引きする傾向がある。その線引きに準えれば、巷に溢れる言葉は、大半が大衆化していることになる。(例)えば、歌詞、コピーライト、出版社でヒットレコード ... 笑顔の素敵な女性がいた
いつもニコニコ満面の笑みで
村人たちと元気よく挨拶を交わす
みんなも思わず笑顔に変わる
いつも周りを幸せな気分にさせる
強くて優しい女性だった

10年程前、女性 ...
新道からバスに乗り 横川で降りる土曜日の

ウォンツの前で 君をみつけた

人さし指に 銃でもうったかのような

複雑に高鳴る黒目は 身体障害並

さあ 見せて

あなたの新しい特 ...
雨水と目
異なる振れ
そよぎ そよぎ
添えられる手


建てかけの家が揺れている
手にすくわれた水の底
見つめる息と
同じ色をして沈む音


そこに ここに
残る ...
干渉には謎が多い
さんずいが移動すれば
汗歩
スウェット・ウォーキング
肌着が ほんの少し 
重くなり


川を
もう腕まくりしている
実在の生物のような
「水」の鱗が
死なな ...
ナンセンスな静けさをはらんでいる
           真夏の夜に
     睡魔がennuiをさげすむ

 UFOは隕石の放物線を追いかけて
  にびいろのしっぽを振り続ける
  この地 ...
この空は似ているな、   と感じること

風と風の間がこすれる音を 意識すること

どこかで電化製品に力が流れ込んでることに通じる こと

向かいの家の扉が 閉まる音を拡大解釈すること
...
あの人もこの人も濡れ{ルビ夕立=ゆだち}かな 気付かれたくない
本当の 気持ちとやらに
いわゆる 本音に
要するに {ルビ吐=つ}いた嘘に

だから 人は仮面を被る
仮面の裏側には
裏返った顔と
鳴り止まない 本物の声がある

...
スクランブル交差点を
行き交うちくわの中に


ぽつり


ちくわぶが混じっていた


バッタものだよ
言われて初めて気がついた
NIKOのロゴTシャツ
が吸った汗の染みへの ...
夜になってから急に 
庭の倉庫に首を突っ込み 
懐かしい教科書を次から次へと処分して 
家の中に戻ったら 
腕中足中蚊に刺されていた 

それを見た母ちゃんは、言った。 
「あんたはつよ ...
愛は、{ルビ脆=もろ}い砂の{ルビ塊=かたまり} 
この手に掴もうとすれば
指のすき間から零れ落ち
{ルビ一時=ひととき}で姿を消す 

優しい陽射しのこぼれる 
窓辺の下にそっと置かれた ...
声を振り絞るだけ振り絞って叫んだ私を
君はふり向きもせずに歩いて行く
そこに一本の道があるように
脇目も振らずにただまっすぐに

背中を向けて歩く君に声が出せない
手を伸ばしてみてももう届 ...
どこに居ても君が見つけられる様に
僕は世界の中に居続けるよ
負けない様に
空を見上げる様に
手を伸ばすよ

嘘だ
そんな綺麗事じゃない
僕は
忘れられるのが怖いんだ
ただ
一人に ...
ありふれた背中には
きっとそれぞれの想いがある
流れ出した世界の中で
あの頃の事を考える

夏のラジオを聴いて
気が狂いそうに
泣いて叫んだその後に
山の葉が赤くなる頃

何を求め ...
誰のせいにもできない偶然を

憎みたい気持ちがあふれても

行き場なく浮かぶだけ

わたしの力で昇華させる


このときのために

わたしは経験した苦しみを

噛みしめ砕き
...
赤く長い西洋風の校舎の屋根の上に
男がたたずむ 眼の前でジャンボジェット機
がこうべをたれて 男の前に落ちた

踏切が上がるのを待っていると
進行方向から、戦闘機がやってきて
男のそばを斜 ...
Men'sブリン
男の中の男たち、が
たどりつく増量の
たっぷり
とろ〜りクリームの

三拍子
とはなんだ
Men'sブリン
君の求める
男の中の男とは

たっぷり と
とろ ...
ヨーグルト膝にこぼして舐める朝

空虚なら電子レンジに塩胡椒

飛行船沈んでしまえと眉毛剃る

君の名を一日10回紙に書く

ジンクスを慈しむふり女の子

九月には新幹線で会い ...
大きな書店に行くとあふれる本に圧倒されるが、もっとすごいのは、その閉じられたページというページに、無数の文字がちりばめられているということだ。書き手、すなわち文字を発信する側がこれほどに存在するという ... 夜が 森で 雨で 闇で

ボツリ ボツリと 雨が 闇で

明かりが なくて

明かりが なくて

この手も 見えない ほどの 闇で

森の木々は こうして夜を 明かすのだと
...
日曜日
夏空の午前中

モデルハウス見学会場の
前庭の向日葵が
爪先立ちに背伸びしてました

新築マンションのデカすぎる看板が
せっかくの入道雲を半分かくしてたけど

旧街道は
...
君は控えめに微笑む

今僕がここで笑ってもいいのかなって

君はそぉっと思いやる

おせっかいにはならないかなって

まだ

子どもの大きさしかない君は

その内側で

広 ...
私 帰るから

駐車場で 車に荷物を入れている 夫に
私は 口走っていた

何か言ったか とふり返った時
もう 走りだしていた

このまま 新居になんか行きたくない
結婚なんてしなけ ...
人が集まるコンビニに
どこからともなく一匹の
野良犬がやってくる
ドアの横に礼儀正しく
来客の邪魔にならないように
座り込む

空を見上げる野良犬の
その眼はどこか悲しげで
世の中の ...
地域外れた閾値の外れた味覚外れた外道の好みの海の幸
潰れた端に朝日が廻り見えない空洞曝し出す波の音は脅す

グリコーゲンがないから動けませんわと言った時には温度低下をもたらしている社会からの強制 ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
点線を結ぶカンチェルス...自由詩606/8/27 19:02
知らないすべてかのこ自由詩306/8/27 18:42
脳がレタスになって。カンチェルス...自由詩106/8/27 18:33
母さんが帰ってきた完食自由詩3*06/8/27 17:57
「現代詩の位置付け」鷲田 岳散文(批評...1*06/8/27 17:09
笑顔のままにajisai自由詩2*06/8/27 16:54
17あいこ自由詩206/8/27 16:43
水と手(青の日)木立 悟自由詩506/8/27 16:04
逍遥光学吉岡孝次自由詩106/8/27 15:47
黒い軋み(六)信天翁自由詩106/8/27 15:27
夕やみ、ということかぜきり自由詩406/8/27 15:22
夕立A-29俳句206/8/27 15:17
24、ごまかし雨宮 之人自由詩006/8/27 15:02
ちくわちくわぶ美味自由詩7*06/8/27 14:30
歩く花服部 剛自由詩15*06/8/27 13:03
風の流砂自由詩7*06/8/27 13:02
世界が紅く染まる頃プル式自由詩3*06/8/27 12:54
揺れる背中自由詩9*06/8/27 12:53
北極星は北に見える自由詩7*06/8/27 12:52
偶然九谷夏紀自由詩206/8/27 12:17
わしず未詩・独白006/8/27 11:52
Men'sブリンの哲学uminek...携帯写真+...7*06/8/27 11:41
ジンクスあいこ川柳106/8/27 11:13
文字という星々のuminek...散文(批評...7*06/8/27 11:08
黒い森イグチユウイ...自由詩506/8/27 10:25
シッコよーかん自由詩506/8/27 9:41
少年さち自由詩19*06/8/27 8:50
九死に一生いなり寿司砂木自由詩11*06/8/27 8:30
空を見上げる野良犬はぽえむ君自由詩7*06/8/27 7:26
飲食禁止のゼブラゾーンに屯する平面性の社会化の規矩準縄を羽交 ...あおば未詩・独白2*06/8/27 6:55

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加筆訂正:
夏の果て/A-29[06/8/27 18:27]
「初めけり」を「初めたる」に変更。
24、ごまかし/雨宮 之人[06/8/27 15:02]
2006.05.10初出。改変なし。
5.76sec.