カズラが花をおとし
森に住む蝶が
深々と死にゆこうとする八月
砂地から
こころないひとが訪れる
こころないひとは
分銅の肩を持っており
踏み入ると
腐葉土からは
ムクゲの細かいし ...
気ばかり焦る/どうしようもなく/
やめたらいいとつぶやく一方で/何かに引きとめられて/
また机に向かう/どうしたらいいのか/切断の
意味が今わかる/続けて書くことが/できない
夕暮れの 空を見上げて ただ一人
らららと唄えば ただ一人
お星さま 夕焼け空に ただ一つ
きらりと光れば ただ一つ
田の蛙 蜩の声 ただ一つ
いつの間にやら ただ一つ
いつの間にやら ただ一人
痛みで目が覚めた。
耳が痛い。
耳の中が痛くて、
くしゃくしゃ音がする。
指を突っ込んで掻き出すと、
耳から蟻がこぼれ落ちた。
まだ音がする。
さらに ...
失恋科に行きました
片想い病棟でした
おんなの先生でした
症状をかきました
くちをあ〜んとあけました
むねをとんとんとたたきました
注射してください、と頼んだら
その必要はありません、と ...
信じてくれないかもしれないけれど
確かに
あの夏の夕方
突風と海に落ちる雷
グレーの雲と青空の境
夕日が差し込み
完璧なdouble rainbowを作ったんだ
仲間と雨 ...
山麓の寂しい町に
月はかうかうと照つてゐた
すべての人が
月を見たわけではないけれど
みんな
ボールを胸に抱へるやうにして
眠つてゐた
――きみはやさしいから
ホームページなんか作ってはだめだよ
ウェブ日記なんかもってのほかだ
と
言われたことがある
ずいぶんとむかし
まだネットが一般的でなかったころ
私の髪 ...
薄い{ルビ翅=はね}
はばたいて
数日の 玉の緒
切れた先に 何が見える
揺らめいて 嗚呼
{ルビ水面=みなも}を舞う だが
{ルビ羽音=はおと}は聞こえない
その かすかな存在のゆ ...
誰かが云った
求めるものが存在しているから
ひとはこの世を生きていられるのだ
と
ならば
あなたがこの世から居なくなってしまった時
私もこの世から消えなければな ...
陽ざかりに
影がゆれる
塀の上に
白樫が緑の枝をのばし
陽ざかりに
光がゆれる
そこに咲いている
荒地野菊の花
寡黙な額に
風が吹き
みつめる心も
そっと ...
瞳のかたちの夜の食卓
ひとつの炎が揺れていて
他には何も置かれていない
椅子には誰も座っていない
波に斜めに刺さる輪があり
光の泡をこぼしている
あちこちにぽつりと灯る ...
コスモス堤防を知っていますか
私の生まれた町は
祭りの仕方も変わってしまって
花火大会もなくなりました
予算がないんです
恐ろしく反り立つ
あの川の堤防は
落ちたら死 ...
さようならわたしのともだち
警察では事故だって言っていたけど
ブレーキ痕がなかったみたいね
国道から入った突き当りの壁は
巨大な山を支えるためについている
とっても硬いコンクリート
あ ...
浜辺で一匹の蟹が激昂している
なぜ蟹が怒っているのか
誰も知らない
近くでは干潟の干拓がはじまっている
クレーンの向こうは
大きな落日
その赤い夕日を抱え込んで
蟹は怒ってい ...
手巻き時計のする音は、
さながら大きな砂時計。
砂はおのおの苦しみながら、
海の底へと落ちてゆく。
そこは奈落か、天国か?
おまえに聞いても分かるまい。
...
道すがら、死体に出会う。
何か不思議なことがありそうだ。
虫どもの蝟集して、離散する
万華鏡。
夏の大気は、夕暮れの香水。
その{ルビ路傍=ミチバタ}のあかい華。
...
ある時気付いた
俺はいつだって道化だった
友の言葉に惑わされ
ゆらりゆらゆら
水面を漂う藻屑みたいだ
敵の妄言に遊ばれて
ひらりひらひら
朽ちかけた蝶のようだ
...
「君の居たはずの席」
出会えたときが始まりだった
僕は何食わぬ顔して
当然のように君に話しかけていた
出会って少ししても
僕は君の名前も覚えて無かったけれど
ただ、キレ ...
夏子お〜
なに〜い
kiss されたあ
秋男にかあ
うん。
ディープ
よかったやん
よくないわあ
ファースト kiss やたのに〜い
それだけ
想いが 深いって こ ...
遥か悠久の昔、空と海と陸がまだ混沌としていた頃
全ての命は気ままに泳いで飛んで
果てもない混沌を駆け回るのは楽しかった
亀はいつの時代も競争に駆り出される性分なのか
ある時、亀と鯨が
...
排気口に 流れて行くために
従っている 繰り返し
とられた息
ためた息
去れば野にささやくものが
指
目
噛み締めるものに 寄り添って
信じそうなあぶなくないと信じそう ...
今日一日の食事を得るために
精を出して働くことは
意味のあること
今日一日の家族を養うために
無理をして働くことも
意味のあること
それらは生きてゆくための
目的なのだから
...
私が死んでも
私を壊した人達は
きっとなんとも思わない
ごめんね
ごめんね
私は毎日懸命に死のうとしているよ
いくつも戦いに出向いてきたのは
誰かが私を殺してくれるんじゃないかって
...
正直言って
心の厚化粧は
お断り
お酒を飲んだのがまずかった
初めて会った男に処女を奪われてしまった
「きれいだね」と言い
男は私を抱く
タイムマシンに乗ってしまったみたい
目を閉じると
お母さんのおなかの中に ...
Gのベクトルを探してきて
今すぐに
わたしは ここで うたをうたっている
Fのサイレン拾ってきて
今すぐに
わたしは ここで うたをうたっている
Aのワルツ踊ってみせて
...
あれ、
この花火どうしたの
おかあさん もらったの
今日はけんちゃんの命日だからね
買ってきてもらったんです
こんな暑い日だったの
戦死公報に載ってただけ
亡くなった ...
鉄の鳥よ どこみてる
鉄の鳥よ 無い眼でどこみてる
羽がなぜあるの
飛べないのにどうして空をみてるの
鉄の鳥よ ワイヤーの木は飽きたかい
鉄の鳥よ 空に還りたいかい
思い込 ...
しゃりしゃりの
あいすを
しゃりしゃり
きのすぷーんでくずして
しゃりしゃり
ふたりならんでたべる
リリコちゃんのかっぷは
つぶつぶふるーつあじ
ひかげのべんちにならんで
がーと ...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
森の祭
フユナ
未詩・独白
7
06/8/29 19:49
断崖
下門鮎子
自由詩
0*
06/8/29 19:28
らららとウタウ
プル式
携帯写真+...
11*
06/8/29 19:03
「 りありぃ。 」
PULL.
自由詩
5*
06/8/29 18:39
失恋科片想い病棟
ZUZU
自由詩
5
06/8/29 18:03
double rainbow
アザラシと戦...
未詩・独白
2*
06/8/29 17:26
月
杉菜 晃
自由詩
11*
06/8/29 17:09
Not Found
若原光彦
未詩・独白
7
06/8/29 16:39
25、蜻蛉 【かげろう】
雨宮 之人
自由詩
4*
06/8/29 15:36
理
灰
自由詩
0
06/8/29 15:25
ゆれる
石瀬琳々
自由詩
16*
06/8/29 14:54
降り来る言葉 XXIV
木立 悟
自由詩
4
06/8/29 13:30
コスモス堤防
蒼木りん
未詩・独白
3
06/8/29 13:11
夏のメッカ
チアーヌ
自由詩
5
06/8/29 12:27
蟹のいる干潟
杉菜 晃
自由詩
3*
06/8/29 12:26
時計
白雨
自由詩
1
06/8/29 12:01
夢
〃
自由詩
3*
06/8/29 11:54
道化式
whippo...
自由詩
2
06/8/29 11:17
「君の居たはずの席」
Taka★H...
自由詩
3*
06/8/29 11:04
夢魔の細く ながい舌 〜公式編〜
Lucy.M...
自由詩
8*
06/8/29 9:53
*黒い大地*
かおる
自由詩
10*
06/8/29 8:24
草の行方
砂木
自由詩
8*
06/8/29 7:12
生きてゆくために無駄なもの
ぽえむ君
自由詩
10*
06/8/29 6:58
遺書
若原光彦
自由詩
2
06/8/29 6:02
つぶやき
FUBAR
未詩・独白
2*
06/8/29 4:51
大人になった日
壺内モモ子
自由詩
6*
06/8/29 2:47
金糸雀のうた
藤原有絵
自由詩
5*
06/8/29 2:29
花火
あおば
自由詩
16*
06/8/29 2:24
鳥
月
未詩・独白
1
06/8/29 2:10
あいす
アンテ
自由詩
2*
06/8/29 1:58
6057
6058
6059
6060
6061
6062
6063
6064
6065
6066
6067
6068
6069
6070
6071
6072
6073
6074
6075
6076
6077
6078
6079
6080
6081
6082
6083
6084
6085
6086
6087
6088
6089
6090
6091
6092
6093
6094
6095
6096
6097
加筆訂正:
24、ごまかし
/
雨宮 之人
[06/8/29 15:39]
2006/08/29読み仮名をルビふり。
25、蜻蛉 【かげろう】
/
雨宮 之人
[06/8/29 15:37]
2006.05.13初出。改変はなしです。
6.08sec.