月夜のメダルは天に貼り付き
煌々と照らされた道筋を
飲んだくれ共が泳いで行く
忘却の淵に全てを沈め
麻痺した脳髄
カンカン鳴らし
平手を打って泳いで行く
泥団湿地の現の原に
拘泥す ...
仮にそれが作られたものであっても そのすべてが紛い物であったとしても
美しいと感じたこの心は紛れもなく真実といえよう
見えないゴミ屋敷 地下水まで潜り込んで
この手は刃こぼれ知らずの剣 石垣 ...
あの日、ぼくは死期の近い人のそばにいた。基督教系のホスピスへ出入りし、ただその人の横に座っていた。モルヒネのせいで朦朧としたその人にとっての今は、50年前の初夏の昼下がりだった。そして、ホスピスは何十 ...
風の音が優しくなると
背中を押されたようで
無理しても歩いて来た
消えないで僕の故郷は
壊れたって空に抜ける
思いを巡らす時はまた
聞こえるよ祈りに似た
胸の声が今日は日本に
小さな灯 ...
気配を交わす
凪いだ水面に立ちこめる霧のような
気配を交わす
かたちあるものは
言葉にしたものは
どんなにいとおしくても
見つめつづければ
ゲ
シュ
タ
ル
ト
...
高いところから
低いところへ、
広いほうへ
明かるいほうへ
夥しい言葉の群れが
かたまり
解れ、また 縺れ
しまいに
いちまいの 布のようになった
それを拾いあげ
...
あの雲の向こうには
無窮の青空が広がる
それだけでいいんだ
私の生まれてきた理由は
誰も帰らない家が在った
十年ぶりに男が一人帰った
その家を壊す支度に
雑草に覆われ
壁は罅割れ色褪せ
繁栄の代償に
突然選ばれた家族
怒りは擦れ違う
日々が過ぎても
これで癒 ...
桜が大きくなったよ!と笑ってた
花屋の花がこっちを見てと微笑んで
店員は口を糸で引っ張られて笑顔で
ただそれを茫然と視界に入れて
空はただただ衒ってさ
独り、ただただ脚を動かす
他人よ ...
海底99メーターの孤独
エヴェレスト単独登攀の孤独
子供が離れた孤独と
爺ちゃん婆ちゃんのいない孤独
不安に怯えても孤独と融和しようぜ
もう子供じゃないんだから
もし好きなことがあ ...
私の中に降る雨は
永遠に枯れることを覚えず
汚したものは数知れず
許したものは僅かなれど
愛してしまうのだろうか?
私も人となって
愛していくのだろうか?
春の訪れるに任せ
私の足 ...
夜が明けたばかりの街を弔う指先には小さな形而上学が安らいでいる。早朝からキーボードを叩いている私には国道のねじれる音すら聞こえない。しばらくして私は朝の道を歩き始める。そこには散歩の感傷よりもスポーツ ...
{引用=その命を持ち上げた
紙風船の重さ
だった
睦月
午後3時の淡い光
風の休む
駅の
ホームの隅で
ベンチの上
眼を閉じ
空を仰ぐ
翼の両端を胸に
祈る
重ね ...
「少し、お時間をいただけませんか」
そう言って翁は腰を下ろしたまま、見上げている
なにもない時に滑り落りた砂を 固めただけのトンネルに、
置いていかれた心地で。
―― ぽたりと漏らした
...
そこにあったことなどないことを忘れそうに満ちる野花
水底にねをはる陽の匂いをそこねることなく永遠の死を生き続ける置物に
なによりもそこに似合う置き場のない静けさとして
...
今日もまた誰かが人を産み、そして迷路は狭く広くなるのだ
一億年後
人がいなくなって
空が青く澄んでいます
ロボットだけの地上になって
考古学者もいないので
地下のことは
また秘密になってしまった
ようです
静かで ...
やわらかな求肥みたいなことばにくるんでみせたって
きみが最悪なことには変わりがないよ
僕のことを思ってるって、
それはきみのことを思っているの間違いだろう
そんな使い古された手をまだ使うの
...
音の滴、斑点となって飛び跳ね
郷愁、遠い深みから到来する
胸掴む憧れ、未知から溢れ出し
遡行する魂、源頭の水流を浴びる
振動する大地 、脈打つ心臓
終わることのない命
終 ...
しんとしたしずけさにつつまれていた
が
ときにゆれうごく
おおきくささえをうしないくずれてしまい
そうになる
かたむき
うつろい
みうしなう
も
いずれはまた
しんとしたしずけさに ...
たゆみない息吹に、おそれの、手のひらを翳せば、ひくひくと、なみうつ水晶の静脈。つづいて、間もなく、青が、光の葬送を連れてやってくる。はいだして来たばかりの、空の、欠片を綴りあわせ、ふたたび、まっさらの ...
夕陽に照らされて打ったツイートだって、いつの日か思い出すんだ
完璧にはほんの少しだけ届かない、完壁という、壁があります。
何年も前に好きだった人が脳内で妖精になりつつあ ...
野のはな風に
ゆれている
空は空ではぎましょう
消しゴムみたいな風に
ゆれている
うすでの雲となりましょう
ヒキガエル
皮手袋
紺
発光体
1
疑心暗鬼の檻の中に心を放り込みます
心がワンワン叫んでいるのを確認しましょう
2
後悔でたらたら冷や汗をかきましょう
そして後悔が空転するまで永遠に反芻します
3
絶望感で着 ...
森の痛む肋膜は
記憶とともにアンモナイトだ
春をこじらせ
また
すみれ草を踏む
学校から盗んできた椅子は
そして 今も部屋にある
それを自転車にのせて走った日
何も考えていなかった 僕は
元ビルマ
現ミャンマーで
なにごとかが起きている
しかし、ミャンマーと言っても
ミャン坊マー坊天気予報の
ミャンマーディーゼルぐらいしか
思いつかないのだ
だからといって
何も言わない ...
物質であって私であることをわれわれはまだうまく言えない
口元から読経がながれる
もの言わず燃えたぎる焼き場にて
圧倒的なあの世が降りてくる
惜別をぶち抜く感情のほとばしり
わなわなと肩が共鳴する後ろ姿
人目を払いのけ崩れ落ちる黒影
命に ...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
飲んだくれの歌
ひだかたけし
自由詩
5
21/3/11 19:01
見えないゴミ屋敷
余韻
自由詩
0
21/3/11 18:41
夕焼けの記憶
道草次郎
散文(批評...
5*
21/3/11 18:21
あれから10年
ミナト 螢
自由詩
1
21/3/11 17:20
気配を交わす
塔野夏子
自由詩
3*
21/3/11 16:17
なんかいも忘れなおす
はるな
自由詩
6
21/3/11 14:30
アオゾラ
渡辺亘
自由詩
3
21/3/11 12:26
十年忌
大村 浩一
自由詩
7*
21/3/11 12:02
インテグラルが死ぬ前に
月夜乃海花
自由詩
0
21/3/11 11:21
海底99メーターの孤独
梅昆布茶
自由詩
11
21/3/11 11:13
空席
妻咲邦香
自由詩
3
21/3/11 9:59
健康
葉leaf
自由詩
0
21/3/11 4:22
祈る命
津煙保存
自由詩
4*
21/3/11 0:11
廂間の送り火
あらい
自由詩
2
21/3/10 23:30
置き場のない置物
末下りょう
自由詩
6*
21/3/10 23:21
_
いる
短歌
1
21/3/10 21:48
詩集1
ナンモナイデ...
自由詩
3*
21/3/10 20:52
人魚のリボン
鳴神夭花
自由詩
1
21/3/10 19:58
螺旋
ひだかたけし
自由詩
7*
21/3/10 19:47
しん
入間しゅか
自由詩
4
21/3/10 19:17
春のハレーション
道草次郎
自由詩
5*
21/3/10 14:52
点いた明かり
水宮うみ
短歌
2*
21/3/10 13:42
うらら
道草次郎
自由詩
2*
21/3/10 12:35
水辺
ヨロシク
自由詩
2
21/3/10 8:02
お豆腐メンタルの作り方
◇レキ
自由詩
1*
21/3/10 3:53
地層と人
道草次郎
自由詩
5*
21/3/10 3:13
水路の横を
番田
自由詩
2
21/3/10 1:17
ビルマでなにごと?
花形新次
自由詩
1
21/3/9 22:38
_
いる
短歌
0
21/3/9 21:37
焼き場にて(改訂版)
宣井龍人
自由詩
10*
21/3/9 20:44
583
584
585
586
587
588
589
590
591
592
593
594
595
596
597
598
599
600
601
602
603
604
605
606
607
608
609
610
611
612
613
614
615
616
617
618
619
620
621
622
623
加筆訂正:
焼き場にて(改訂版)
/
宣井龍人
[21/3/9 22:25]
3分の1程度は全く新規です。他もかなり修正しました。
4.41sec.