「大地」
大地がぼくを落とさないでおくのは
それはやはり
大地がやさしいからだ
そうかんがえないと
「今」にいられない
「ゆきがふる」
あの子
ゆきにさわりたいから
...
本を閉じれば
そこからはじまる物語があるのを知っておいでか
カリグラフィの妖精たちが インクの森を抜け 随想のせせらぎを渡る物語を
ハキリアリの行列のような{ルビ亜拉毘亜=アラ ...
今日まであっという間だった気がする
母なる大地を旅立ってから
長い道のりを長いあいだかけて歩いてきた
海を渡り
西部を目指し
石油を掘り出した
進出し
征服し
理解し
制御し ...
無感覚の壁がある
その壁をとおれない感覚が
たえず壁際に降りつもる
無感覚の壁は
何を守っているのだろう
世界から自分を
自分から世界を
あるいは
自分から自分を
君の声がき ...
僕のグレたガラホは相変わらず寡黙なのだ
やっと取り引きして得た隙間に僕は住んでいる
今日と明日が条約を結んで握手しても僕は拍手しないだろう
だってやつらの隙間の全人代という茶番を許すのだもの ...
探しに行こう
探すものなんて何もないけど
探しに行こう
いつまでも空が青いわけじゃないから
傷付くことにも慣れた頃
ポケットが疼いてる
私の笑顔は誰にも見つけられない
それでもいい
...
花咲く頃に天使は旅立ち
氷の大地に降り立った
寒い寒い北の果て
天使は何を見つけるだろう
残された人々は
嘆き悲しみ
咲き始めた花さえ枯れてしまう
止める声も聞かずに
天使は氷の大 ...
日曜日の朝
カーテンを半分あけて
朝の光で本を読んだり
レコードを聴いたり
ささやかな幸せ
バッドフィンガーとリンダホイル
昨日髪を黒く染めた
早くおじいさんになりたいくせに
2杯 ...
人命は尊いと言うよりも
他人の生命についてはさておくと言うのが皆さんのホンネなんだよね
俺も正直そうなんだよね
命については自分第一主義
そして家族親族友人知人
だよね
見も知らな ...
桃の芽が膨らんでいる
蜜に満ちた大きな実になるのに三月
その前に花が咲く
あの桃色の
あの花が咲く
「象の墓場」
大地が肉あるものを{ルビ篩=ふるい}にかけてしまわないのは、それはやはり大地の優しさからではない。惑星の{ルビ核部=コア}に必ず一個はある象の墓場のお蔭なのである。琥珀に浮かぶを殊 ...
僕は昔
代官山でコーヒーを
ちょっと高かったが
飲んでいた あの日
目の前でいきなり事故が起きた
4車線で反対側の道からこっち側に右折しようとしていたクルマが
そっち側の道に渡ろうと停車した俺のクルマをさいわいにチャンス到来と渡ろうとしたら
俺の横からかっ飛ばし ...
晴天
どん底
歩くだけ歩いた
波しぶきの生む霧が
たいして変わらない毎日を覆っている
振り向けば
情けない日々が
変わらずくっきりと足跡になっている
フカフカの砂浜の波跡に ...
あなたの形見のランプは、魂の姿に似て
夜になると書斎の椅子に腰かける
僕の仕事を照らし出す
* * *
あの日
この世の時間と空間を離れ
自らのからだを脱いだあなた ...
今日死んだ蜉蝣の数 あなたしか知らない言葉の消えてゆく数
現実とはと彼が切り出したので、言葉の続きを待った。
現実とは道だ。それも廃線だ。草が茂り、傍らにゴミが散乱し、どこからかガソリンの匂いがする。吐瀉物や廃棄物のシミが至る所に散らばっている。線路は錆び ...
何処にも行き着くことはなく
そっと明かりを灯すように
静かに確かに歩んでいる
過程にのみ意味が開き
繋ぐ意味に花が咲く
そんなひたむきな息継ぎを
ただただうつくしく晒している
(目眩くよ ...
世の中で一番の悪は
デブの女ではないかという説がある
和歌山のヒ素カレー事件も
練炭自殺装った連続保険金詐欺事件も
尼崎のドラム缶殺人も
今度の5歳児餓死事件の共犯も
みんなデブの女の仕業 ...
夕暮れは虹色の未来を映し、曇天な過去を模造する
どこへ向かうのかその視界をのせて、
なにを泣いているのか、何故に枯れ葉散るのか
ひとつの木に漂着した夢を見た、気がする
靄の中を奔り続け ...
役立たずの大根の種、それを見極める方法を知っておられるだろうか。
それは、水に浸してみることだ。
しばらくするとプカプカと浮いてくるやつがある。それが、たぶん高確率で芽の出ない種だ。中身がスカスカ ...
千の自由が地面を覆い尽くす
千の不自由がさらにその上を覆い尽くす
魚群を追う影が一筋
誰にも渡すまいとして
うず高く積もれるか?
もっと自由になりたくて
空はどうだ?
あそこまで積もれる ...
耳から咲いたうつくしい花の声たち
眠っているときだけ、咲く花がある
あなたはそれを観る事はないだろう
生きた証し、誰かの
言葉に耳を傾けた証し
母さんの声は咲いているか
愛しいあの娘の ...
青空のように真っ青だった空
すごろくをすごくつくってすごす図工
どこかの地層に残っていた涙
ただひとつだけ言えることずっと言う
猫はバンドネオン
彼女の腕に抱かれ
残像の融解と拮抗する
毛皮のレジスタンス
霧の池に耳を沈める
跳ねる魚
飛び立つ水鳥
昨夜の夢から浮かび上がる
白い死体
隠れた月が手 ...
生まれつき
泥じゃなく砂をかためたふたりのからだは穏やかな波にさらわれ
いつしか跡形もなく
消えて
しまって
から
さらさらふたりきりで 小さな
肌のかけら
となり
青い ...
古代はひがないちにち風を吹かせて
日捲りはやがて春を忘れてしまうだろう
肩甲骨のあたりの憂いは上等な娯楽あるいは
ながれついた憎しみをも拭い去ってしまうのかもしれない
あの娘はときどき ...
思い出は遠のくのでもなく
色褪せるのでもなく
失われるのでもなく
ただ軽やかになっていくのだ
綿毛のようにフワフワと
この世界を風に乗って飛び回り
ふとした拍子に舞 ...
二〇一五年九月一日 「明日」
ドボンッて音がして、つづけて、ドボンッドボンッって音がしたので振り返ったら、さっきまでたくさんいた明日たちが、プールの水のなかにつぎつぎと滑り落ちていくのが見 ...
流れ星、甘い小川の橋のさき 暗い平地で高まくらかな
うつぜえな、詩集を刺した箱庭は石を周って夜作れって
ゲンゾウはFrankensteinの夢を見る 愛しさ倍増 生物兵器の
日付順文書リスト
タイトル
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日付
ついーと小詩集2
道草次郎
自由詩
11*
21/3/7 19:29
閉じた本の物語
〃
自由詩
4*
21/3/7 16:08
覆水盆に返らず
六九郎
自由詩
2
21/3/7 15:23
青い鳥のように
塔野夏子
自由詩
2*
21/3/7 15:00
今日と明日の隙間によせて
梅昆布茶
自由詩
6
21/3/7 11:53
探しに行こう
妻咲邦香
自由詩
1*
21/3/7 10:52
天使は踊る
無限上昇のカ...
自由詩
3
21/3/7 10:09
朝の光
はだいろ
自由詩
0
21/3/7 8:51
人命は尊いと言うよりも
こたきひろし
自由詩
5
21/3/7 8:14
太陽の果実
黒田康之
自由詩
1
21/3/7 4:03
三つの墓について
道草次郎
自由詩
4*
21/3/7 2:28
木のテーブルで
番田
自由詩
2
21/3/7 1:35
ホンネはざまあみろさ
こたきひろし
自由詩
3
21/3/7 0:09
砂浜
◇レキ
自由詩
1*
21/3/6 23:33
風の吹く午後
服部 剛
自由詩
4
21/3/6 22:47
_
いる
短歌
1
21/3/6 22:38
廃線
入間しゅか
自由詩
3
21/3/6 20:44
永遠
ひだかたけし
自由詩
4
21/3/6 20:18
デブの女
花形新次
自由詩
0
21/3/6 20:15
たそがれメセナ
あらい
自由詩
0
21/3/6 19:22
大根論文
道草次郎
散文(批評...
4*
21/3/6 17:48
ペリカン
妻咲邦香
自由詩
1
21/3/6 17:00
たまゆら
帆場蔵人
自由詩
12*
21/3/6 15:04
ここは午後
水宮うみ
川柳
4*
21/3/6 14:16
三面鏡に挟む春
ただのみきや
自由詩
4*
21/3/6 12:46
ロングバケーション
末下りょう
自由詩
4*
21/3/6 12:28
誕生日のきみに
梅昆布茶
自由詩
11
21/3/6 12:05
思い出
青井
自由詩
4
21/3/6 10:53
詩の日めくり 二〇一五年九月一日─三十一日
田中宏輔
自由詩
14*
21/3/6 10:50
現フォ短歌3首
足立らどみ
短歌
0
21/3/6 10:23
585
586
587
588
589
590
591
592
593
594
595
596
597
598
599
600
601
602
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617
618
619
620
621
622
623
624
625
加筆訂正:
三面鏡に挟む春
/
ただのみきや
[21/3/6 17:12]
数文字訂正
4.23sec.