「おはよう。今朝も、正門前に救急車が止まってたわよ。」
 「二月になって、この数日どうなってるんだろうね?」
 雑木林から出て来たサバトラ猫の鈴ちゃんと
 施設の裏庭へ朝食を貰いに出向く途中の ...
遅れてる梅雨紫陽花は枯れ続く晴れを待つより雨が恋しい

六月に台風が来る予想外去年の豪雨思い出させる

ジメジメとしつこい梅雨が居座って湿った思考回路ひんやり

雨ばかり予定なくなり家にい ...
 「な、見て。またやってはるわ…『松の廊下』。」
 「ほんまやなぁ。」
 午前の館内清掃へ向かう若手職員らが足を止めて
 視線を投げる主任と副主任の姿
 朝礼を終えた会議室から
 旧館へ戻る ...
かすかな生活の、いつ消えてもおかしくない繫りの
はっきり見えていなくても、それを想い描ける
聞こえないけれど感じる
小さな部屋で、今あなたが立てるあらゆる響きを
同じ夜の片隅にある、遠く隔てら ...
たしかな春の日差しを得ました。土曜日、風は必要以上につめたく、でもそれよりも空気のなかに溶けている季節がしきりに春を叫びます。わたしたちは指先をひんやりに染めながら、ねえねえ来たよね、これだよね、と笑 ... ○「遊び」
姪の子たち三人にせがまれて遊んだ
お手玉 鬼ごっこ かくれんぼなどをして遊んだ
疲れたが
子どもたちにとって遊びは
何ものにもかえがたい至福の時間だ
と改めて思った
子どもた ...
 

息をするだけで
胸がスーッとする
朝早い冬の陽があたる窓際で
窓を全開にする

まだ
人の数もまばらで
車の音もほとんどしない

街を赤く染め始めた
あたたかい朝日が ...
 「ハマさん、夕食後また三十万盗難事件ありましたよ。」
 「困ったもんやなぁ…。一昨日の空き巣はキクチ君やったしな。」
 「今夜あたしですわ、さんざん…。」
 宿直日の二十時前、事務所におられる ...
父の会社に泥棒が入ったというので
夜中に起こされ父の背中におぶさった
東の空に紅くて大きな月が登っている
黒猫が急げ 急げ!とせかしていた
下り坂をどんどん歩いても月は紅いままだった
父の歩 ...
                             
                                    わたしが傷ついたのは斑にみる視線
                ...
 バス停に向かう時からドキドキしている

 次のカドをまがると待ち人の列ができている

 心臓がドキドキしている

 最後尾に並んでいる

 毎日新鮮な気持ちで向かっている

...
冬眠から目覚めたクマが一番にやらなければならないのは歯磨きだ。それから税金を申告に行く。顔を洗い髪の毛に櫛をあて下着を履き替えるともうこんな時間だ。できるだけ先のピンと張った歯ブラシを見つけて蜂蜜 ... はる、
にちようびのそくどで走ってゆく、
ひとときの、
ゆるやかな午睡、
草木は徐々に生いしげってゆく、
山沿いの線路で集約される、
一両の田舎の電車、
ちいさな無人駅のような、
ささ ...
見るものすべてが嫌になり、
瞼を閉ざす闇の中。
沈黙に勝る音楽はなく、
肌を刺す冷気よりも
痺れさせてくれる抱擁はない。

゛お前なんか゛と笑う眼差しの剃刀が、
 私という果実を切り刻む ...
駄目な涙だ。畳斜めだ。
だめななみだだ たたみななめだ


余談。名前学んだよ。
よだん なまえまなんだよ


いざ!異例な慰霊祭!
いざ いれいないれいさい


メカな空間が ...
人のかたちと
花のかたちが
重なると
やわらかな色が
生まれる

花のかたちと
鳥のかたちが
重なると
にぎやかな色が
生まれる

鳥のかたちと
人のかたちが
重なると ...
外行くと人間がいて、人間は情報量が多くて怖い


機械には心が宿ることはない。そう心から信じた機械


その街で暮らしてるのが自分だけだとは知らずに僕ら過ごした
オレンジカクテルの空が
家々のむこうに沈んでいく
どこからともなく飛来した
小さな黒い鳥の群れは影絵
ゆったりと宙に張られた電線に
互いに平和な距離を開けて
つぎつぎにとまれば
みんな
...
仕事して
お金を稼ぐ

仕事終われば
真っ直ぐに家に帰る

途中コンビニの前を通る


駐車場に入れて
停める事もない

夕暮れは寂しい

空は
暗くなる

仕事し ...
生と死の
境目あればそのライン
君は踏み越え外に出ていき
生まれ与えられ育てた愛娘は
意識の視界から消えてゆき

 雪降る三月初めの東京、

流氷の次々押し寄せる如く
時のうねり過ぎゆく速度の異様





細き橋の真っ直ぐ
伸びゆ ...
河原で石をひろう人たち

   貴方に触れない私なら 無いのと同じだから
                鬼束ちひろ『流星群』

蔵王の河原で石をひろう神の子たちがいる
名もない石に名前を ...
雪の
結晶が
ほほで
解けて
私は熱を知る
小鬼の
しろい肌に
ひろがる
さやかな
月影
 「あんた、Rさんと二人やったんかっ?さっきまで。」

 それは或る日の午後
 旧館寮母室から日誌を書き終えて
 廊下へ出て来た私の片腕を掴み、たずねる四十代の先輩
 「はい。そうですけど。 ...
いちめん 認められたい花
いちめん 認められたい花
いちめん 認められたい花
いちめん 認められたい花
いちめん 認められたい花
いちめん 認められたい花
見渡すかぎり 認められたい花
...
僕はお天気屋さん
空が晴れると
心も晴れる
空が曇ると
心も曇る
空が雨だと
心にも傘をさす
今日は久しぶりの晴れだ
それだけで何かいいことがあるような気がしてくる
黒猫がにやぁとぼくを誘うので
ついて行くと其処は巨大な化学プラントだった
あちこちに蒸気が噴出している
あと五分しか時間がない
ぼくはバルブを閉めにかかった
黄色いヘルメットの男がバルブを開 ...
  

つまり笑顔の絶えない
しっとりと濡れてる
やさしいだけみたいなあの部屋を想うと
泣けるのです

黄昏の駅のホームに
ゆっくり流れる
ひとへのおもいやりを
掠れた ...
誰かが俺のことを呼んでるのは聞こえていたけど俺はすっかり出来上がってしまっていて返事ひとつもままならなかった、ここで無理矢理立ち上がったところでテーブルと一緒に転んで弁償するグラスがまたひとつ増え ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
鏡像(17)「死の砦」①リリー自由詩4*24/3/11 15:51
恋しい夏川ゆう短歌424/3/11 12:22
鏡像(16)「寮母さん」リリー自由詩5*24/3/11 12:12
ゆっくりとsoft_m...自由詩5*24/3/11 11:30
メモはるな散文(批評...324/3/11 10:27
独り言3.11zenyam...自由詩2*24/3/11 8:49
冬の朝秋葉竹自由詩124/3/11 8:02
鏡像(15)「長い夜」リリー自由詩4*24/3/11 7:49
夢十夜 ③レタス自由詩4*24/3/11 6:11
水曜日には幕をあげるアラガイs自由詩6*24/3/11 6:01
バス停佐白光自由詩3*24/3/11 0:20
クマの申告アラガイs自由詩5*24/3/11 0:14
はる本田憲嵩自由詩1024/3/10 23:40
切れ長の目に生まれたかったまーつん自由詩4*24/3/10 23:08
回り終えた心(回文)水宮うみ自由詩2*24/3/10 21:40
春のかたち夏井椋也自由詩7*24/3/10 21:06
無人機水宮うみ短歌2*24/3/10 20:39
夕刻の五線譜そらの珊瑚自由詩9*24/3/10 18:54
稼ぐ原田たけし自由詩2+24/3/10 17:37
_短歌124/3/10 17:26
五行歌、原野ひだかたけし自由詩6*24/3/10 17:22
河原で石をひろう人たち菊西 夕座自由詩4*24/3/10 16:49
※五行歌「私は熱を知る」こしごえ自由詩3*24/3/10 15:18
※五行歌「小鬼の しろい肌に」自由詩2*24/3/10 15:17
鏡像(14)「疑惑」リリー自由詩4*24/3/10 11:26
認められたいzenyam...自由詩4*24/3/10 8:51
お天気屋さん自由詩3*24/3/10 8:08
夢十夜 ②レタス自由詩5*24/3/10 7:04
リリシズムが泣くのです秋葉竹自由詩224/3/10 6:57
寄り道の先の亡霊ホロウ・シカ...自由詩2*24/3/9 22:51

Home 戻る 最新へ 次へ
324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 
加筆訂正:
鈴絃──いつか誰かが書いた詩/ただのみきや[24/3/10 11:10]
修正
夢十夜 ②/レタス[24/3/10 7:43]
一部少し改訂しました。
4.01sec.