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筆を取れば
紙は消え
紙を取れば
筆は消える


身体にあいた小さな穴を
言葉は通りすぎてゆく


灯りの消えた店のガラスに
明るい傘がひしめきあい
水た ....
果実のように眠る蛇が
枯れ木の枝に揺れながら
見知らぬ少女に呑まれる夢を見ている


少女は蛇を知っている
眠ったままの蛇の頭を
深く口に含んだとき
無味の毒が舌を ....
棄てられた道のざわめき
野に沈んだ鉄の轍が
震えるたびに運び来るもの
蒼と紫の光が軋み
激しく小さな 
数え切れない夜になり
雲を鳴らす音とともに
草の波をつくりだ ....
あなたのざくろを手にとり
涙が止まらない
いつのまにか降った雨で
道は濡れている
雲は西へ西へ西へと渦まく
夕暮れはもう地のほうから蒼い


鉄塔をまわり終えれば
 ....
夜の灯りに染まり連なる
紅くにじんだ雲の前に
誰もいない建物がつづいていた
記憶と 事実と 交響と
淡く静かな流れに沿って



目に映る火と
映らない火の
か ....
午後に目覚めた双子の猫が
雨のむこうのはばたきを見ていた
夢の音から目をそらし
見つめた先にはばたきはあった


はばたきは薄く光を帯びていた
ゆっくりと近づく別の ....
咲くものを追い
影は葉のように落ち
描かれた歌を隠した


ふと混じりあい
ふと離れ
振り向き
微笑む日


影は速く
光は遅く
まわりつづける


 ....
夜をひらく火のように
あなたがひとりひらかれるたび
わたしもまたひらかれます
冷たい湖の前で
空をわたる音の前で
野を分ける火のように


あなたが放った色として
 ....
魚の群れが夜を飛び
鱗と涙を落としては
何も無い地を焼いていた
火の端々が鳥になり
さらに暗い夜へと去った


雲と砂の波のなかで
魚は涙を閉じていった
白と ....
水たまりに映るいさかいと雲を
雨がゆっくりとかきまぜる
人は過ぎる
空は過ぎる
水たまりの底のむらさきに
次の空がやってくる


鳴き声のように震える音が
どこから ....
花が居て
狂いたい
と言った
なにもしてやれないので
川にうつる枝のなかに立ち
はらわたの森をひらき
ここにお入り
と 言った


蝶が来て
狂いたい
と言 ....
よんどころない事情があって
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【透明人間の憂鬱】

透明人間の悩みは
最近、髪の毛が薄くなってきたこと
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今ではバ ....
砂木さんの自由詩おすすめリスト(4693)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- 木立 悟自由詩403-10-12
ノート(終冬の蛇)- 木立 悟自由詩803-10-12
鉄と緑- 木立 悟自由詩803-10-9
ノート(外へ_ふたりで)- 木立 悟自由詩503-10-9
火は緑- 木立 悟自由詩503-10-9
猫と灰蛾- 木立 悟自由詩303-10-7
奏者- 木立 悟自由詩603-10-7
こがね- 木立 悟自由詩503-10-7
先魚進紀- 木立 悟自由詩703-10-6
冬と光- 木立 悟自由詩803-10-6
ノート(緑透火)- 木立 悟自由詩1703-10-6
きりんタクシー- たもつ自由詩1203-10-3
透明人間と- たもつ自由詩4703-6-23

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