女は 11月
凍える土地で
生まれた


きょう
そら はたかく
凍える女 の
暮らしているところま

まるっきり
みず と
そら とを
隔てるものがない
そ ....
子供が
消えて
雲と、雲以外のものの境界が
曖昧になってゆく
遠い飛行機の轟音と、鼓膜とが
混同されてゆく
昼なのか、それとも
冬なのか
子供は
過ぎる為に走るのだっ ....
#71

 ジョン、あなたに会いたかったです。



#72

 にんげんだもの
 わけもなく
 ピー
 ってさけびたくなる
 そんなときって
 あるよね

 ねぇよ
 ....
まっすぐな姿勢で、書きなさい。

こんな忠告とともに、身体の歪みを矯正して
くれる機械があったら、私はそれに従うだろ
うか。椅子の背もたれの部分に備えつけられ
たセンサーが、座っている者を背 ....
ひとは死んで星になるなら死んだひとにわたし死んでも触れ合えないね


あたたかい窓に涙をはりつけて幾つもの千途絶えてく音


一度融け凍ったアイスの響きですガリレオ・ガリレイ歯にしみて ....
知っているのですか
あなたと
わたしが
手を合わせる
その意味を

つなぐ、と
つながれる、の
隔たりをあなたは
まるで何も
知らないかのように

この寂しさを
知ってくださ ....
あいを試したら
それは

あいではなくなるのです


教わりましたから
 
 
 
 

 
めぐっているのは
時ではない
 
願うこと求めること欲すること

知っていても
祈ることはいまだ知らないのだから
 
憧れるほどに
まなざしは遠ざかる
破滅的な情緒で
恋をする ....
あなたの感情の質量が
空間を歪ませて
多くのものを枯らせてしまうというのなら

あなたはただ一輪 そこにある
泥の水に咲いた花
世界が滅びても そこに 可憐に

周りを囲む者たちは  ....
目を閉じる
瞼を、それは落ちていくのかもしれない
いつもより低い世界で目を覚ます
見上げることしか出来ない
そこから始まる一日が
そこにある


青空に
誰かが口笛を吹く
開いた本 ....
満天の振り子時計の催眠術 そしてあなたも地球を忘れ


寝る前に目覚まし時計を仕掛けなさい 冬眠なら苗床でしなさい


哲学者と詩人と恋人達のため囀り止まぬプラネタリウム


窓際の ....
{引用=ことばを生気づける、死でもって。
                          こもん}


隻眼の雲雀ただよふおおぞらのもとより暗き世界を孕み


やさしさは午後のひかり ....
君がベージュの毛布にくるまって
あざらしの出産をテレビで観ている

そしてその横顔をぼくは見ている

ぼくを見ていない君は
ぼくの知らない女のようだ

横顔は画面の光に照らされて
君 ....
枯れ落ちる
葉の上に声を震わせて
蒸散することのない深さ

やがて機能しなくなるであろう涙の透けた色に眩暈して

ああ雨の夜の崩れゆく{ルビ慟哭=どうこく}
スローモーションの叫ぶ先に
 ....
手荷物、は戦いだった
毎夜欠かすことなく
網棚はやって来て
月はまるごと列車でよかった
主翼があれば飛行機でよかった
ぼくは懐疑的な目
愛についてを語る

農家の野菜売りのおばさん ....
石段と
石段と
腰掛けた石段と、石段の
夥しい無骨な角から
無言で下垂する影を利用し
日没が冷たく
成立してゆく


「もしも
 ここだろう、と探り当て
 わたし ....
ああこれはコンビナートで見た猫の瞳のような悲しみだろう

この星のすべての路地に街灯が灯る速度で夜は満ちゆく

鉄塔を敵に見立てて逃げる子の背後に迫る夕映えの色

さそり座は塵ばっかりでつ ....
 それぞれを組むと九つの詩ができます

1.ところ
 A.霧にけむるノスタルジイの森林
 B.磁器の王国
 C.ひとけのない商店街
 D.海のうえを走り抜けるフリーウェイ
 E.動物 ....
時計の秒針を追いかけて跳躍する
目の中で止まる動き
さらには滑り落ちて
  沈み
耳の中で方向を見失う
犬のようにではなく
あくまでも人の成れの果てとして
この(檻)の中で暖まる
外は ....
愛しているようで
愛していなかった
それから落ち葉のように
視線は虚ろだった

何を着ても似合うのは
君のせいじゃないから
心配しなくていいよと
よく言い聞かせておくことにして
僕は ....
幾重もの等圧線の下で
雪虫たちは急いて冬を配り
息を白くするあしたは
ドアの外で待っている

羽根のように
踊り
うたう
白のひとひらは冬の鱗

北のまちでは
夏の半分と
秋は ....
 まだ眠気がのこっている朝に
 いちごジャムを食パンにつけて
 コーヒーをいれての朝食

 起きる間際に見た夢を反芻する
 小鳥が僕の頭に飛んできてとまった

 気分良く起きた朝
 ....
甘い水なら
枯れるまで美しく咲けるはず
僕の目や耳や口は
君のために存在して居る
沢山の嘘や誤解や疑惑が世界を蝕んだとしても
躊躇わずにまっすぐ歩いて居て


変わらぬ空が無い ....
欲しいものないかって言われても
特に無いのさ、ベイビー
気まぐれに干し芋と呟いたのだって
まぁ、欲しいけど
それほど・・・・
いや、欲しいけど
そんなもの自分で買えるしさ
買えるもので欲 ....
あのころ
セスナ専用の飛行場が
遊び場のひとつだったのを
おぼえてるかい


南港に木星が浮かぶ時刻
僕らは自転車で滑走路に潜り込んで
西に向かって
ペダルをちからいっぱい踏んだ
 ....
懐かしい、と思わず声をあげてしまったのは
きっと何かが体を突き抜けて
螺旋状に空に
消えて行ってしまったから

サビサビの
ボロボロの
どうしようもないくらいに 小汚い
きっと元は黄色 ....
やり残したことはありませんか と
問われたらなんて答えよう
みんな
どこに帰るのだろう

ふるさとはもう
名前も奪われて
体育館ばかりがきれいになる

過去は
ただのおとぎ話で
 ....
触れない唇
握らない掌

体中の
あちこちが渇くのです
潤して欲しいと
井戸を掘るのです

上手に
井戸が湧けば
わたしはきっと
すくわれる

井戸を掘るのです

時間す ....
ひけらかすような寂しさを
風が夜更けに運んできた

分かり易過ぎて僕は
冷たくしらけてみたりする


寂しさなら山ほど
ウチの廊下にも溜まってるし

そんなに暇じゃない ....
インスタントコーヒーでアイスカフェオレを作ろうとして
粉をスプーンで2杯掬ってカップに入れた
ミルクを注いだところまでは好かったのだが
かき混ぜるところで思い出してしまった

10年以上も昔 ....
望月 ゆきさんのおすすめリスト(3220)
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日和- 霜天自由詩1005-11-9
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野辺場の秋(November_Falls)- たかぼ自由詩305-11-6
冬のひとひら- 銀猫自由詩11*05-11-6
小鳥が飛んできて頭にとまった- 炭本 樹 ...自由詩6*05-11-6
天然- 有邑空玖自由詩605-11-6
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滑走路の終わりは- たりぽん ...自由詩5*05-11-5
ノストラジア- 仲本いす ...自由詩3*05-11-5
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手首に井戸- たりぽん ...自由詩6*05-11-5
- 松本 涼自由詩8*05-11-4
(アイスカフェオレとアイスココアと愛情と嫌悪による独白)- あめ未詩・独白605-11-4

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