七日目を待たずに
未完成の球体をもてあそぶ少女が
白の断片を拾い
主体を隠す
まもなく
発火するだろうパンドラの箱
遂に
僕らの目醒めを待たぬまま
黒板の歴史について
君と議論する放課後
誰もいない教室の花瓶から花びらが落ちるしづかに
いつの間にか
窓から忍び寄る夜の気配
僕と君だらけの教室に
天使たちの無音のやりとり
聞きながら
 ....
さざなみは 群れをなし
幾人かは 手をつないでおります

光が噴水を照らし

さざなみは一気に羽ばたき

けれども
いくつかの水泡は遅れて真珠の旗を振り
あの辺りでは
協力して大き ....
「ほんとはね」
爆弾を仕掛けてるの

あなたの急所を
探り当てたよ

遠まわしに少しずつ
見えないように
わからないように
気づかれないように

ねえあなた燃えちゃうよ
燃えち ....
せんせい、あのね。
せんせいのすたんぷかわいいね。

あのね。
ぴかちゅうのえがついてるの。

「がんばりましょう」

って、
ままよんでくれたよ。

すごいって、「しょう」って ....
二人で地面に小石を並べる
ひとつ、またひとつ
やがて円の形となり
収束していく始まりと終わり
夏の日
暑いね、という言葉だけが僕らだった
何故だろう
あんなにも
世界がありふれ ....
動かないで
うっかり逆鱗に触れないよう
紅を差してあげる

私の部屋に浮かび揺れる
赤い花びらに
首を傾げる友達

透明な竜を飼っている
躾はいいほうだ

私の帰りが遅いと寂 ....
         


     サキは笑った
     蛸がパソコンを操り始めたからだ
     赤くなって蛸はワードをうちはじめたのだ
     蛸はなにが書きたいのだろ ....
 

呑もうとしても呑めない
コップのなかの氷
それは
自分の指の影だった






音が止まってしまったのに
映画はまだつづいていて
あたりを見わたすと
席に ....
駅前のパチンコ屋は新装開店です CRフィーバー「穂村弘」

慎重に「穂村弘」の臍の穴狙って「弘」をまわしてください

「リーチ!」って「穂村弘」の声がしてまみ群出たらチャンス拡大!

ま ....
ゆみちゃんはぽろぽろなみだをながして
ひたすらなきつづけた
てくびをとると
けっかんがきもちでふくれあがって
どくどくおとをたてて
いまにもはちきれそうだった
かおがむくんで
くちび ....
海が
ちいさないびきをかきながら
かぜにふかれている


いるかが
とおいきおくを
うたっている


ゆったりと
こすもすがまわり
ぼくらはやがて
かぜになる
 
 
 
ビーチサンダルのペタつく音にアスファルト、ひとり。光るのは蛍光灯と蛍光灯とそのまた右の蛍光灯と増える増える増える、倍々に膨れ上がる音響のように目をすぼめれば「ほらほら丸くないよ」と跳 ....
母方の父は
南方戦線の
密林にいたそうな

ぼくはまだ行ったことのない
亜細亜の
異国
木の香り
空気に含まれる水
そして
祖父の流した血のにおい
今はかんじられないこと ....
草原の秘密基地
今はもう影だけで

虫取り網を振り下ろす
残像が目に焼きついた
夕暮れの蝉時雨を
いつまでもそこで聞いていたっけ


通りすがりの車窓から指差した
この草原は僕なん ....
ゆら

ゆら 男が現れ くしゃみする
丸くなる背中 男 ひとり
ゆら ネクタイが 飛ぶ
男 引き上げられる 皮靴

会社へ 行きたくないと
取り払う 背広 ゆら 名刺
雲雀の羽 離れ ....
∧表∨

やぼったい
ねったいぎょ
やっぱりぜったい
やりたいさかり
さっぱりばっさり
しっぱいばっかり

やぼったい
ねったいぎょ
ていたいてったい
ふんだりけったり
いっ ....
女は
胎内に新しい生命を宿したら
「母親」になるというのに

男は
新しい生命が誕生してから
「父親」になる権利を得る
のだろうか

それは
目の前に細く頼りない道が一本
 ....
 
 
トン、と降り立ち 
やや振り返ると 
縁側に腰掛けた私は小さく笑っている 
あ、その儘で 
軒下で傘が鳴る音 
  
誰か、いたのだろうか、 
 
少女の死はあまりに退屈で ....
あなたは、
簡素な手順でわたしの胸倉を開き
匂い立つ土足
こればっかりは慣れないものです
その度に鮮やかに毟られる


あなたと遭難したい
篭って
香しき動揺が眼に見える位置で
わ ....
     ▲
    そして
   どこまでも
  群青の闇を往く
  魚のあとを追い
 かつての白い肌は
 鈍く焼けてしまった

  水の角を曲がり
  更に水を下る
  ....
【こときり】


(1)

じ〜〜〜
ぱっ
ぱちっ
ぱちっ ぱちっ
ぱち ぱち ぱち ぱち

・・・・・・
これからやっと
盛り上がりそうなところで
線香花火が
力尽き ....
くろいうさぎが
よりみちしてる

しろいうさぎが
さがしにいった


くろいうさぎが
まいごになった


しろいうさぎも
まいごになった


だけどどこかで
にひきはで ....
28から7を引いたら残りはいくつになりますか
答えは0です
私は除かれた7だったから


  +


ことがそろそろ長くなってきたので
座ぶとんを引いてパチンと切った
ことは勢 ....
108号室のスガワラさんは
ボンノーのかたまりのようなひとです。


っていっても子ボンノーですけど。


今日もまたカベごしに
「たかい、たかーい」
ってきこえてきます。
「たか ....
架空『少女事典』

この事典には
世界中の少女という少女の
すべて
が網羅されております。
コレ一冊で
少女に関する疑問難問
すべて氷解すること請け合いです。
しかしこの事典は架空の ....
海からは程遠いこの部屋で
僕はパン生地をこねる
できるかぎり薄くひらたくのばす
それを焼くための釜がないこの部屋で


彼方の水面
君は手をかざしていた

何が見える?
「何も ....
一万人にひとりの確率です

ああ
そうですか
ここは100万都市だから
年間にして100人くらい
だから
3日に一度
同じ病名の救急車は走る

一万人にひとりの確率です
そう
 ....
  

守られないことを知りながら
またひとつ約束をする


もう切る指をなくしてしまったらしいので
嘘つきなのは僕のほうだよ

嘘をつく


今日はしゃがみ込んだ君の足もと ....
降りしきる雨の中
傘もささずに俺たちは歩いた
死ぬほど歩き続けた
けれどそれで
俺たちが死ぬことはなかった
俺たち いい奴だった
俺たち 輝いていた
俺たちは生の肉だった
俺た ....
望月 ゆきさんのおすすめリスト(3220)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
昏睡- 本木はじ ...自由詩6*04-7-2
CHOKER- 本木はじ ...自由詩704-7-2
風日の深緑- 湾鶴自由詩604-7-2
爆弾- チアーヌ自由詩904-7-1
そうして梅子3才は大人になってゆく- 涼(すず ...自由詩504-7-1
ストーン・サークル- たもつ自由詩1004-7-1
透明な竜を飼っている- RT自由詩10*04-6-30
- 天野茂典自由詩1304-6-30
ノート(白連符)_- 木立 悟未詩・独白504-6-30
「穂村弘の夜」- 山田せば ...短歌11*04-6-30
まっかなきもち- アンテ自由詩7*04-6-30
海物語- 草野大悟自由詩9*04-6-29
カロライナ・オールラック- nm6自由詩504-6-29
ぼくの生命線- 石川和広自由詩3*04-6-29
夏の引力- 霜天自由詩1004-6-29
ゆら- 湾鶴自由詩6*04-6-29
ねったいぎょ- いとう未詩・独白504-6-28
入学式前夜- たもつ自由詩35*04-6-28
来客- ふう自由詩604-6-28
立春- 嘉村奈緒未詩・独白38*04-6-28
五感- 松本 涼自由詩11*04-6-27
【こときり】- まいきー自由詩7*04-6-27
迷子- 松本 涼自由詩8*04-6-27
こときり- 石畑由紀 ...自由詩1404-6-27
108- まいきー自由詩9*04-6-27
架空少女事典- まいきー自由詩4*04-6-27
僕がパンをこねている場所- MonKuri自由詩13*04-6-27
一万人にひとりの確率- umineko自由詩504-6-26
こときり- AB(な ...自由詩12*04-6-25
「こときり」- たもつ自由詩25*04-6-25

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108