この街にあるピアノの
ひとつひとつに
シールのようなものを貼っていく

たったそれだけのことで
君との近さや
遠さを
はかることができるのかもしれない

僕の心臓のすぐ側
 ....
a)

足りない
右の手


本は昨日から
ゆっくりと
閉じられた
まま


b)

たくさんの階段や
もっとたくさんの
階段
のぼる足音や
もっとのぼ ....
黄昏砂浜
半分埋もれた懐中時計は
壊れて逆回転をします
長針の影が伸びてきて
足元までは届かないまま
夜に溶けていきます

思い出と名のつくものは
一歩踏み出せば届きそうなところで
 ....
きりんさんの待つ
停留所は人気がありません
いつまでも待ちすぎて首が長くなってしまったものですから
バスが来ないことをみんな知っているのです
少女だけがきりんさんの隣に座って
長い首を見 ....
ある種の魚は流線形で
泳いでいないと溺れるらしい
そのために
むなびれも
尾びれも
つやつやと 光る

人魚は奇形だと誰かがいう
交差する足がないので
ソファーは苦手
ぺとり、と
 ....
ノンシュガーなはずのコーヒーがやけに甘い
隣の席の黒い帽子の男が
ぼそぼそとなにかつぶやいている

路地裏から路地裏へ
狭い空がえんえんと追いかけてくる
どうやらこの街からは出られないらし ....
虹を見つけるコツは
こまめに空を見上げること
雨のたび
忘れず雨上がりに期待すること


四つ葉のクローバーを見つけるコツは
誰かのために探すこと
本当は自分で見つけないと意味がないん ....
何度も何度も恋をした
した
確かにした
はずなのに
みんなどっかいっちゃって
どこにいったかわからない
どうもすみません
ところで元気ですか
さいだぁ
けされるために生まれてきた
風見鶏の嘴
四方八方への路
くるりと北へむかうとき
あんだぁ
つぶやいた口笛
すこし汚れた半そで

わんだぁ
せかいじゅうにあまいだけの嘘と
 ....
くすこはつんぼ
むかしから
なにもきこえぬ
かんじてる
くすこはふれる
はなのこう
やけにげんきな
ばばのこえ

てづくりゆかた
なつまつり
はなびうちあげ
ひかりみた
 ....
渋谷だらけの東京を秋雨前線が通過していく
地下鉄は簡単
指先のさじ加減で喜ぶことも可能です
走れ!って ぎっ?

トルエンをやめて三年目の兄弟が叩くレジから発生した油
川の流れ ....
そして廃墟のような季節がぼくを微熱を帯びたむらさきにするのです

どこまでもすすきがひろがる枯れ野のなかで
あなたが動こうとしないので
ぼくは仕方なくすべての扉に鍵をかける
すべての窓に杭を ....
脂喰坊主は地下鉄の端で
ホームに顔を突き出して遊んでいる
駅員が慌てて止めるが
大丈夫
脂喰坊主は死なない
脂喰坊主はバツの悪い顔で笑う
それから
目を閉じてかっきり一秒
 ....
テレビなどを見ていると
むかし憧れていたアイドルたちが、みんな
おじさんやおばさんになっているのにビックリする
そりゃあ、僕らも歳をとるわけだ
で、最近、酸っぱいものが無性に食べたくな ....
夜の真ん中の
縁をなぞりながら
影だけの月の
少しだけ零れる明かりを
晴れることの出来ない日
ここでも
傘だけは、ある

夜に、越えられずに
息の詰まる深みを
ゆっくりと
息を入 ....
なぜ目覚めたのか
ずっと考えていた
ふたつの色の
雨のはじまりだった



ふいに起こる物音が
ふいの朝を説いていた
音の主をたしかめる前に
それらは高く飛び去っていた
 ....
そんなにも孤独と悲しみを愛していたのだろうか

私はコーヒーと煙草があれば生きていけたし、岩や鋼の景色が好きだ

砂漠が好きでした

私にはそんな頃もありました

私は笑っていました
 ....
海の中みたいに
無人島みたいに
ゆっくりな
時間の流れで
いられたらいい

すぐに忘れてしまうから
いつでも想い出せるよう
写真を眺めたり
音楽かけてみたり
窓の外 緑を見上げたり ....
祖父のあとをついていく。

海を見渡す墓地で、親せきたちが鎌で草を刈る。わたしも草を刈る。

母が野の百合を、見つけ出した墓に供えた。

波は白い。
私の中には
無垢な少女も棲むだろう
あざとい人買いも棲むだろう
まっすぐな少年がいる
うそぶいた門番も

近道はどこ?
不機嫌に
ことばを探す
浮浪児の目で

ナルキッソスの夕陽 ....
次から次へと
浮かんでくる
悲しい思いを
言葉にしないで
静かにそっとしておきます
息を吹きかけたら
どんどん膨らみ
動きまわりそうだから

おとなしくしてなさいね

しばらく
 ....
牛乳が必要だ

牛乳が必要だ 皆さん
通り過ぎるうしろの自転車灯も
コンビニの袋も
皆 白いじゃありませんか

愛する人に会ったのは 夏


キンモクセイの花びらが
オレンジに ....
昆虫を描いてばかりいる少年が
今日は汽車の絵を描いた
たび
と口にしてみる
えい、やっ
気持ちをくしゃくしゃに丸めたい気持ちになって
余白にひどく不釣合いな
一匹のノコギリク ....
俺は推敲していた
つまり、ちゃんと書こうとしたところや詩っぽくしようとしたところを省いた。
午前3時33分33秒になったら
こっそりと本棚から
辞書を取り出してごらん
 
99頁と100頁の間に
もう1頁できていて
そこにはとても大切なことが
書いてあるから
 
で ....
一度切りの湾曲をとうに終え
錆び果てたガードレールは死んだように安堵している
その影に紛れた舗道の一部は黒々と陥没し消滅している


その上空を傷付ける有刺鉄線、私ではな ....
とっくに別れた女と
まだ電波の手紙で
やりとりしてたが
やっと僕の根本が
伝わって
あきらめて
関係ぜんめつみさいる
そんな朝だ

ノーコメント
言葉は今ぼくに
強すぎて
だか ....
灰汁を取りきったフリーダムに住む人達は
寝癖を空気で梳かす らしいです

カスを取り繕った奴が歩道に居て
夢の濃度のさじ加減は如何と聴きたがる らしいです

「都合が悪くなったって理由でス ....
冬は太陽が低くて
オープンキッチンのカウンターは
暖まっていて

太陽から連なる
六角の連凧が
ブラインド越しに差し込んでいて
左目を射抜かれてしまう



カップの中のアー ....
昨日僕は、藤さん盗聴に成功しました。
大変だったけど達成感があってとても気持ちよかったです。
望月 ゆきさんのおすすめリスト(3220)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
台風- たもつ自由詩904-10-20
惜別- たもつ自由詩1404-10-19
懐中時計- ワタナベ自由詩13*04-10-19
人気の無い停留所- 桜 葉一自由詩304-10-17
流線形のさかなのそら- umineko自由詩704-10-15
無題です- ワタナベ未詩・独白9*04-10-15
トントンミー/私をノックして____- 小池房枝自由詩22*04-10-14
なぞ- チアーヌ自由詩804-10-14
わんださいだー- 石川未詩・独白704-10-14
くすこへ- 石川自由詩804-10-14
脂喰坊主_と- たもつ自由詩1304-10-14
十月- 本木はじ ...自由詩704-10-14
脂喰坊主_と- いとう未詩・独白1404-10-13
泡日- たもつ自由詩1004-10-13
月曜の夜の晴れない日- 霜天自由詩1004-10-13
雨の季_Ⅱ- 木立 悟自由詩404-10-12
私ではないこと私であること- 山内緋呂 ...未詩・独白704-10-11
焦らない- 385自由詩1*04-10-11
- 光冨郁也自由詩12*04-10-11
ナルキッソス- umineko自由詩504-10-11
きれいな形に- たまご未詩・独白5*04-10-11
白色恋唄- 山内緋呂 ...未詩・独白1004-10-10
一日の終わりに- たもつ自由詩1504-10-10
推敲について- 馬野ミキ散文(批評 ...1004-10-10
辞書をめぐるお話_第1話- たもつ自由詩15*04-10-8
あるカーブで- A道化自由詩3204-10-8
ミサイル- 石川和広自由詩7*04-10-7
鑑識- 祐伸自由詩2*04-10-7
日曜朝、七色カフェにて- 石畑由紀 ...自由詩8*04-10-6
漢字変換ミス- 桜 葉一自由詩104-10-6

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