雲の
静かな暴走
高い青へ青へ
ゆけない、わたしの上に
上空があって


午後、
稲穂というよりも、風だった
肌が痛いほどの
午後だった、秋だった
その風 ....
その向こうになにがある?
気になるから 行こうよ

一ミリ先の
世界を 見よう


北風も 雨も あるけれど
涙は
流れることを許されず
瞳にとどまっていた

雨が
かわりに泣いてくれたので
辛うじてプライドを保っている

物語は
最終章を目の前にして
頁を閉じられた

栞を
 ....
手のひらで
右目をふさいでみる
知らないだれか
が笑っている
手のひらを
左目に移してみる
知らないだれか
が笑っている
手を下ろすと
二人が重なり合って
あなた
ができあが ....
海上を突っ走るマリーノ超特急は
どこまでも青い廃虚やら波濤やらが
混じりあったりのたうちまわったりで
車輌の隙間から
夜が入りこんでくる頃には
俺もアンちゃんもいい加減しょっぱくなる。
 ....
カメラは、設置されていない


高架下に紛れてしまい印象に残らぬ翳りを
僅かに掲げ示するように頭を前後する
ぐず、ぐず、ぐず、と音を立てる老婆の喉は
翳りそ ....
一時間が五十分だったり

雲の翳りを見上げるきみとの数瞬が永遠だったり
暗闇に咲く白い花は風に散り {ルビ蝶=ちょう}の羽となり

  ゆるやかに宙を舞い

残された葉の一枚も一本の細い茎を離れ

  ひらひらと

豪雨の過ぎた激しい川の流れに飲み込まれて ....
交番に相談に行けば
ここに来ても無駄だよという対応をされて
塾に行けば
結局は
自分の勉強力が勝負だよという宿題を出される

君に話しかけても
あなたは
同僚で人妻ですよという
たて ....
木漏れ日がもしも零れて落ちたなら
        享けとめるためまつ毛をカール


ハリウッドの女優気分で歩こうか秋色緋色の絨毯の上


空高く群れる羊を追いかけて風の尻尾を捕ま ....
ストックした一限は賞味期限切れで
難しい顔でぼくは懐柔された
いつだって子供じみたきっかけに
チープなカバーをかけてるだけ

ふやけた愛とかくれんぼするたび
数えるのをやめようとおもうのに
シチューに ....
日曜日の早朝
誰も見向きしない時間
ひとけないスキアボーニ海岸通りで
僕は
見つかった
サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会に

「見かけない顔だな。お前は誰だ?」
と言われたんだろ ....
破裂する宇宙服からこぼれ出すはるかな草原駆けゆく少女


一片の光は遂に熟れ過ぎて落下してゆく宇宙の果実


むらさきの虚無が飛来す青空の上で吐血す宇宙飛行士


太陽のひかりときお ....
焼き鳥が
香ばしい匂いを振りまきながら
暁の空を行く
カルシウムでできた複雑な骨を失い
たった一本の竹串を骨にすることで
初めて得た飛行を
力の限り大切にしながら
もうコケコッコ ....
朝日の広さがだらだら緩んで
だらだら、昼まで届いて


ぼんやり正午をふやかしたアルコール
その向こう側を透かしたら既にぼんやり
夜、のような


そこが既に、夜なら
 ....
さよなら という

空想を食べて開いていく

私の体
私の心

空へ腕を伸ばせば素足は土に

さよなら
さよなら

掌に太陽を 乗せて

この魂は 開いていきたい

 ....
{画像=070222142254.jpg}

{引用=
小さな水たまりは

はしゃぐ子供達の
泥足を受け入れて
玩具である自分が
うれしかった

何台もの車が走りすぎ
 ....
ギターの弦を
思いっきり緩めて
今日が明日に変わる瞬間の
その境界線上に
そっと置いてみな

弦を弾くと
その揺らぎが
その振動が
今日と明日の境界線を
ぼやけさせて
曖昧にして ....
夕焼けに気づかないまま過ぎてゆく 道ゆく人の暗い横顔

あんな{ルビ表情=かお}するようになる必然を怖いと思う 立ち向かう前

ニュートラのままでアクセルおもいきり踏んでるようなままならぬ日々 ....
どろどろになった夜が
行き詰まる

収束された光が逃げ場を探しながら
飲み込まれていく

限りなく肥大した闇が舌を延ばして
ひとつ
ずつ
街灯を吹き消していく




誰も ....
空があんまりひくいので
きりんのくびは
つい空から突き出してしまった

そして見たくないものを
見てしまった

あああんなにうつくしいものを見てしまったら
もうぼくは
なにをみてもう ....
とりかえしの
つかないことを
してしまった
そのひとの顔がみえないところで
おそろしい場所で
またひとつ
大切なものを
ふみにじってしまった

ぼくは
ぬけぬけといきのびるだろう
 ....
微笑みの日
それは 
秘法を会得した日

蔓薔薇の刺さえ愛しく
降る雨が 香油のように感じられる日

カーテンの隙間から
きっとあなたの部屋を訪れよう

あなたの胸に ....
潮の匂いのする河口で
きみが釣り上げた秋は
きらきらと
ヴァーミリオンの鱗を煌めかせ
すっぽりと
きみの心に還っていった

ぼくはといえば
あいかわらず
仕掛けを空に垂らし
風を釣 ....
存在の黒い影に向かって石投げた
人の姿になって起きあがり
黙ってこちらを見た

怖くなって逃げ出した

存在の黒い影
街の方に歩いて行った 







---- ....
もう何も信じられない気がしてる天気予報も君の涙も

貼り紙でボーカル以外を募集して出来たバンドが オリコン誌にて

ジャックしたジャンボジェットで東へと最新型の夜明けを買いに

家庭科の美 ....
肌にふれる
ざわめきの波に
もういいよ
さすらうため息

とまどうことなく消した
たばこの残り火が
灰皿に冷たく燃えていく

おびただしい熱が
さみしいからだを満たす夜
かえりみ ....
シリンダーから彗星がほとばしり
縄跳びの軽便鉄道は
宵の明星を目指すんだ

薄暗い星雲を踏みながら
ほら日本海、漁の送り火が
暗闇に星空をまねる

おなじ目的地の
 ....
それは
優しいあいさつだから
きっと、優しい手紙

まっしろな封筒には
ほんわりと香りのこして
優しい君からの言葉
ほかのどこでもない宛先
おげんきですか、
なんて素敵な手紙

 ....
幼い妹の髪を結いながら
長い髪を結いながら
きっとこの髪は
風に{ルビ凪=な}がれて
哀しみを絡みつけているんだろうなぁ
なんて思う

それでもあんまり
真っ直ぐしているから
私には ....
望月 ゆきさんのおすすめリスト(3220)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
檻の夜- A道化自由詩1305-10-15
うたうたい- hao自由詩205-10-15
煩う恋- 落合朱美自由詩18*05-10-15
だれか- アンテ自由詩305-10-15
流星雨の夜(マリーノ超特急)- 角田寿星自由詩805-10-15
付着現場- A道化自由詩505-10-14
不規則な生活- 吉岡孝次自由詩505-10-14
一枚の葉に浮かぶ顔- 服部 剛自由詩12*05-10-14
うろこ雲- 蒼木りん未詩・独白205-10-14
プロムナード- 落合朱美短歌14*05-10-14
シチュー- 船田 仰自由詩505-10-14
サン・ジョルジョの鐘楼- たかぼ自由詩705-10-14
宇宙葬前奏曲- 本木はじ ...短歌1505-10-13
小詩集「書置き」(六十一〜七十)- たもつ自由詩1305-10-13
何時の- A道化自由詩405-10-13
福寿草- ネジ未詩・独白305-10-13
小さな水たまり- まどろむ ...自由詩12*05-10-13
濁流- 大覚アキ ...自由詩405-10-13
リアルな壁- 一代 歩短歌4*05-10-13
最果て- tondemon自由詩805-10-13
空があんまりひくいので- ZUZU自由詩2105-10-12
ひとでなし- 石川和広未詩・独白4*05-10-11
微笑みの日- まどろむ ...自由詩5*05-10-11
秋釣- 草野大悟自由詩12*05-10-10
存在- あおば自由詩3*05-10-10
ワールドワイド・ラヴ- シアン短歌505-10-10
かくれんぼ- こしごえ自由詩15*05-10-10
銀河_鉄道- たりぽん ...未詩・独白6*05-10-10
空想するきりん- なつ自由詩9*05-10-9
手櫛- 日和自由詩14*05-10-9

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