ギター教室がおわるまで

ぼくは非常階段のおどり場にいた

そこで君の町の夕焼けを見ていた

SEXだけが目的だった

迷惑な目的だったと思う

あの頃のぼくはそんなだった

 ....
天気の良い
朝方だったかしら
母が
庭の小さな一角に
ありがとうの種を
植えたのを見た

それから
気になってはこっそり
母を
見ていた
芽が出て
茎が伸びて
母の背丈を ....
生まれなかった椅子の名前が
ずっと心の中にある
さやかちゃんとそよこちゃん
椅子を作るひとはいても
椅子を産むひとはいないので

今生、出会ってきた椅子たちの
面影は今も憶えてる
青い ....
奇妙な絵だった。

空には赤い月
青いグラディエーションの夜空に星はない。
地平産は白く
大きな駱駝が1頭
太い大きな足は象のようだ。
蹄はなく
指が3本
駱駝の顔は大きい。

 ....
丁寧に折りたたまれてぼくの声は
秋の海の波打ち際
街路が冷たい空気に抱きすくめられる前に
こころを回収するために僕は駅へ向かった

音がいつまでも鳴り止まない海
音声もまたエネルギなのだ
 ....
十月さいごの日だまりが

ぼくらに光を継いでゆく

風のしたで悲しみをかまえ

いちばん好きな他人を失う


恋人の不実をまえにして

ぼくは悪くなかったのか

神様、怒って ....
ご飯食べて
歯磨いて
服を着替えて
髪を整える

車イスで散歩
買い物して
薬飲んで
風呂に入って

オムツ替えて
陰部洗浄して
足に薬を塗る
掃除、洗濯、炊事の毎日

 ....
午前0時になると
観念的なこの世の中のからくりが
魔術的にほどかれていった

蛍光灯と事務機器いがい何もないフロア
そこには僕しかいなかった

ほどかれたからくりは
僕になにを教える訳 ....
インドでの最後の日
褐色の海に
トビウオが跳ねる。
海底油田の採掘船の間をすりぬけて。

少女たちが物乞いをしている。
海を背にして。
彼女たちは自営業者なのか、と私は考える。
それと ....
最低ってのが一番下
当たり前だけどそうだけど

それを遥か下回ってる
矛盾してるけどそうだけど

でもそんなもんだろう
俺の安い働き安い言葉

だからそうなってんだろう
粗悪じみた 救済活動

明日 ....
その日、僕は仕事を置き去りにして
青山墓地に向かった。
そして、
その日、僕の何かが壊れた。

さよなら神様
神様は本当に死んでしまったのだ。

五歳の僕は
毎月現れる本屋から
月 ....
夜明け前に離陸した気の利いた文章たちは
朝焼けのまぶしさに粉々になってしまった


一方 鳴り続けているベースは
地面にかすかな響きを残し昇っていく
成層圏の付近で
散り散りのことのはた ....
家を出て
知らない町にやって来た
秋の雲はうすっぺらなんだと
空気の軽さに
気が付いた
やっと
上を見ることが出来たんだ

さようなら

ありがとう

あなたと過ごした季節は
 ....
 
精神は肉体を蝕む

精神は理性を奪い去る

精神は狂気に成り変わる

精神は命までもを喰らう



絶対的な終わり



手を伸ばす事は弱さでは無い
 ....
叔父さんと凧揚げしたのもこの川 
台風一過の増水を父と見たのもこの川
あいつと夕陽を見たのもこの川
家出して夜を明かしたのもこの川
好きだった子の手作りを初めて食べたのもこの川

利根川の ....
私はオペラ歌手。

いま歌っているのは「マラソン」という曲。

指揮者はひたすら円を描く。

永遠に円を描き続ける。

私は指揮者に与えられたペースを守る

しかし、
 ....
深い木々の合間を縫う
足元は落ち葉
日は放射状に
するすると駆け抜ければ
布は余韻を保ち
風が戯れる

鳥が鳴いている
羽ばたく音が響き
風が落ち葉を舞いあげて
見上げれば
目眩 ....
海へと抱かれる
やわらかい夕陽の
いよかん色にもえて

さざめくひかりは一心に
反射し
調和し
舌のうえではじけて
ひとすじの
輪郭をあらわす

(帰ってきてもいいよ、という言葉 ....
沈黙

必要とせぬ互いを
しかしなお繋ぐのは
切り離せぬ互いの
影を繋ぎ留めるため

ある日立てなくなった朝
影すら重くなった朝
それでも捨てる事ができずに
私はあなたを流すだろう ....
さびしい仔猫が眠る部屋

国道が近いから
救急車が何度も通る
そんな音のない時間や
一日がない

もしや
そんな日があるとすれば
耳を済ましてしまうかも知れない
わたしが生きている ....
僕には
人生の目的が分からない
人生をどう生きていいのか 分からない。
もう人生は冬の時期に入ろうとしている。

でも僕は 虹の彼方に
きっと幸せがアルト信じている。

IZことイズラ ....
この体は無駄な理屈や知識を嫌い

同じ平行線上で交わされる しらじらしい言葉を奪い去る

愛すべきは 偶然とは無縁の世界

凝り固まり 身動きの取れなくなった頭に

理屈で ....
はじめにパズルを解いてみせたのは誰?
スタンダードの流れるバーで
テキーラとカルアミルクを
失敗の余地のない完璧なシチュエーション
アクシデントの入り込む隙間も ない

一度だけみせたのは ....
雨の夜
音楽を消して 本を閉じ
静かに あなたを思い出す


咳を一つ 溜息も一つ
「さてと。」 それはあなたの口癖
立ち上がる時ふと本棚に目を向ける


そこには 三冊のあなたが ....
何年たっても馴れない女

わかっています
気づかないふりも
微妙な逃げ腰も
そんなの別に
どうでもよくならないかな
風が強いせいにして

ラーメンくらい
奢れる女になりたい
 ....
             091027



偶然が
囁くので
ききみみを
そばだてる
歩きながら
考える
歩きながら
思いだそうとする
未来の記憶
偶然が
素直な顔をして ....
 すげえやだ、と女は言った。
 通り掛かりの声だ。駅から家路を急ぐ間際、改札を出た後すぐに、ほど近い後ろの方角からそれは聞こえた。年頃の声らしい太いアルトだったが妙に甲高く感じた。振りかえる気も ....
窓辺にうつる

あたしの頬が

便箋に文字をしたためる

不惑は遅くて

別々のよるが

哀しみをガラスで仕切る


こんどの夢は

ながすぎたメルヘン

こんどの愛 ....
十個風船を持ったら空を飛べるかな?
百個風船を持ったらどうだろう?
もっともっといっぱい持ったら?

そんなことを考えていた子供時代
中々身体が宙に浮かずに悔しかった

お母さんからご近 ....
                 091026


水の上からの眺めを
台風が
せせら笑うように
湖岸の木々は
大枝を揺らして
今にも根本から
倒されようとしているのが
テレビ画 ....
月乃助さんのおすすめリスト(2698)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ぼくらの目的- 吉岡ペペ ...自由詩709-11-1
おくる花- かんな自由詩6*09-11-1
椅子の名前- 小池房枝自由詩409-10-31
月の砂漠- ……とあ ...自由詩7*09-10-31
少し海を見て電車で帰った- 瀬崎 虎 ...自由詩6*09-10-31
ぼくらは光を継いでゆく- 吉岡ペペ ...自由詩2109-10-31
介護してやるから心配ないぞ- ペポパン ...自由詩8*09-10-31
午前0時になると- 吉岡ペペ ...自由詩709-10-31
ムンバイにて- 都志雄自由詩6*09-10-31
明日の上下- 黒乃 桜携帯写真+ ...309-10-30
マイ・バック・ページズーさよなら神様ー- ……とあ ...自由詩18*09-10-30
Speed_of_Sound- 伊織自由詩209-10-30
空だけが僕と君をつなぐ- 奈々自由詩609-10-30
絶対的な終わり- 美音子自由詩409-10-30
My_4th_Story- 都志雄自由詩609-10-30
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ホーム- ことこ自由詩509-10-29
遠雷- テシノ自由詩209-10-29
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虹の彼方に- ……とあ ...自由詩6*09-10-29
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Kiss_And_Music- 伊織自由詩109-10-28
【三冊のあなた】- つむじま ...自由詩2*09-10-28
なれ- 蒼木りん自由詩109-10-28
児童憲章- あおば自由詩5*09-10-27
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ひとり唄- 吉岡ペペ ...自由詩809-10-27
- 異邦人自由詩309-10-27
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