コンビニの袋をちりちりいわせながら歩いていた
夜風のなかに小便のような匂いがした
あたりを見回すとその匂いはツツジの群生からこぼれていた
それは甘くて涼しいヨシミの匂いにも似ていた

連休ユ ....
{引用=
約束の時間に間に合う為に道路に飛び出してきた子猫を轢殺す
目の前の死にそうな人間を救うより偉業を成し遂げる為に労力を使う
そんなあなたは時々泣いてみせる
苦しい重荷を一身に背負ったヒ ....
 
人形の折れた手首を持ったまま母の帰りを一人待ってた
 
 
説明しようとして絶命してしまった僕のレジュメが空へと
 
 
深夜、ヒツジが僕を数えている、可愛そうにまだ眠れないのだ
 ....
そのメーカーはあった
コガネイ係長の言うとおりだった
最初にかけてみたメーカーがそうだった

そこのなら、移設でもシステムやりかえでも、何でも出来ますよ、元そこの社員の設計がうちにはいますから ....
あなたの部屋にどういうわけか
一本の木が生えてくるでしょう

勘違いしてはいけません
それを自分の一部なのだと
脈を通わせてはいけません
それがたとえ同じ血をひくものだとしても

それ ....
きみんとこ、自動倉庫できるんだ、

ようやく工事物件の話をひとつ掴んだ
いまある自動倉庫を移設したいんだけど、きみやってみる、と現場のコガネイ係長が声をかけてくれたのだった

カタヤマの言い ....
最後はいつも疑問形。

「何が好きなの?」
「何が嫌いなの?」

途切れるのが怖いから、
ケーキをちびちび食べる子供の様に、
話題を小出しにして。


馬鹿みたい。
0を ....
いっこの点
ぐいるぐいる
切断面
にぃぃつやと
喉仏を動かして
ありったけを
跨ぐ

道と道が交差する
信号機は
滑舌よく
大人たちは
お囃子に合わせて
黒い眼を回しだす
 ....
{引用=
降りてくる朝の手綱を引いて
静寂の中にひっそり佇む戸口を叩く

小径を満たしてゆく血潮が瞼を温める
レンズの向うに産まれた半透明の結晶が
ぶつかりあって溶けてゆく

あらわれ ....
そうして
列車は燃え上がる火山の山腹を廻り
向かい合って座っていた僕たちの
車窓から美しく災害が眺められた
列車のドアから乗客たちが飛び降りていった
飛び降りては降りそそぐ炎のように水鳥を抱 ....
床にグラスを叩きつけると
飛び散った破片が
キラキラと光っていた
光っていたものは
ガラスだけではなくて
僕の透明な内臓も
砂浜に打ち上げられた
海月のように
日に照らされて
光って ....
きょう今からそっちに行こうと思うんだ、

社長から所長の件でお客様をまわるから一応お客様の昼からの予定を確認しておいてくれとのことだった
シバタさんにはあえてしなかった
シバタさんはことさらユ ....
野良猫がなにかを待っている駐車場
壊れた街灯がまばたきしている路地
さびしげな風が吹いて扉が閉まる
いつもこんなふうに僕は
君の影を追ってばかりいるわけじゃない
冷たい窓ガラスに当てた指先
 ....
虻が一匹
蛍光灯に
絡みつく
飛び回る
明滅する光に
狂乱しているのか
落ち着くことなく
重くなったり
軽くなったり
僕の周りの重力は
気まぐれに変わる

差し伸べられた眠りに ....
彼女はいつも小さなベランダから
校舎裏の駐車場で
憂鬱に潰されてかかっている俺を見つけては
静かに螺旋階段を下り
情熱も慰めも含まれていないキスをくれた
唇が触れた跡には淡い火傷のような感触 ....
疲れた身体を脱いで
立ち上がれたら
なんて楽だろうと思う

始まったばかりの朝は
あっという間に夜になる

何をしたのか数えていると
堕ちて行くように目が閉じる

明るい朝が来ます ....
高架線の流れに押し戻されつつもドア際へ体を寄せれば
やがて天井桟敷の建物が左手に顕れる

夜勤明けの尻ポケットには馬券の束
そして耳に挟んだ赤鉛筆

「穴場に手を突っ込んだ勝負馬券は当然に ....
チョコレートを頬張って
寝る前の歯磨きをさぼったら
真夜中に
頭がうなり始めた

甘い甘いチョコレートの逆襲だ
虐げられたカカオ豆農奴の
怨念だ

うなる頭を抱えながら
積み重ねた ....
ほね ほね ほね ほね
ほね ほね ボーン と跳びはねる。

骨はどこ?
探してみても骨折り損
おまえは骨のある奴だ
 と思っていたが大間違い
見当違いの 骨抜き野郎

ほね ほね  ....
所長とお客様のところですれ違うことが多くなってきた
常務のイケダは、それは社長と片山先生のまいた種だから上田くんは悪くないよ、と言ってくれた

さいきんやっぱりシバタさんが印鑑ついた発注書がない ....
 
 
学習机の上で勉強されているのは
パラジクロロベンゼン

パラジはパラダイス
クロロは苦労人
ベンゼンはベンゼン大使
みな、一様に春を待ってる

勉強しているのは
ナオミキ ....
           子供の心を忘れない大人になるんだ
           いつもそう 思っていた

           マックで子供あつかいされるの 
           嫌だった
 ....
           細い線が幾重にも重なり
           光の角度で表情が変わる       / カオ
               
           カップボードの上では
  ....
とれたての干し柿とは何か
とりたてのめざしのようだ

とれたてのお新香とは何か
とりたてのふりかけのようだ

聖なる書改訂版には干し柿も
めざしもお新香もふりかけも
あの人が光りあ ....
{引用=

君はどこから

何を引っ張ってきたのか

そんな
顔をして

僕には

読み取れない

君の
やせた歯茎が

うれしいのか悲しいのかどうか

ま、
と ....
 ふくれる。頭をかきむしる。悪くない。これは悪くない。何をしてもどこまでも許される。母さんはそう言っていた。空腹。水ばかり飲んで、血の通っていない胃袋。越えてしまう。越境。満たしたい。頂点を迎える午前 .... ユキオは高速を高松ではなくてヨシミに向かって飛ばした
酒造メーカーの博物館で事務をしているヨシミに3時くらいに着くから早退しろと言ってみた
わかったよ、と即答で応えてくれたことにユキオは感謝した
 ....
少年は向かい風に負けず
自転車を漕ぐ
徒労とは思わず
ひたすら前に進む

そんな彼も吐くことを覚えた
空腹に身をよじりながら耐え
むさぼった
それでも痩せほそる身体を
重く感じながら ....
TVのニュースは
今日も残酷なものばかり

電源オフにして空を見ても
私の一日は安い物語

神様はどこにいますか
最近はお忙しいのですか

お年寄りの幸せはありますか
私もずっとず ....
春を待つ誰もの浮かれた気温の中
鉛のような重さを持って鎮座していた
深い霧の奥から一点だけを見詰める眼差し
臆病な羊たちのそれとは違う
狼の口元に漂う吐息を纏った鋭利な眼光
まるでそこだ ....
月乃助さんのおすすめリスト(2699)
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