おとうさん
そう呼ばせてください
あなたをおとうさんと呼んだ記憶がないのです

おとうさん
こっちをむいてください
あなたと視線をあわせて話したことがないのです

おとうさんの娘として ....
{引用=


青に蒼が重なり
空の行方 風の行方
降りしきる水晶


しろに白が重なり
雲の行方 水の行方
絹は舞いに舞い




追憶の衣ははためき
旅人は斜め

 ....
静かの海に来る前に、晴れの海に寄ったんだ
月の海、そうこの大きな穴ぼこ、クレーターは月の内部から湧き出してきた溶岩で覆われている
僕の銀色の船についている小さな窓からのぞいていると
ちょうど灰色 ....
逆巻く苦難は
魂のための隠喩だった
厳かに 激しく
しずけさをさえはらんで
それは流れだした
 
そしてそそいだ
魂の森へ 迷路のような闇へ
その大いなる深みにひそむ 
人間の泉へ
 ....
伝書鳩がやってきて、クルックと一言

窓辺でギターを弾かないでください
そこから落ちるなんてもってのほか
宙に浮く、それは林檎の役目でしょう
風に揺られて雨に打たれて
ある時ぽとりと落ちる ....
小鳥が死んだ。
何の前ぶれも無く突然落ちていた。
鳥が死んだ事に驚いたが
それよりも自分の心が波打たない事に驚いた。
何の感情もわかない。
涙も出ない。

子供の頃から色々な生き物を飼っ ....
オリエンタレ・ベイスンから
いくつかの高地(テラ)と海(マーレ)を越え
ようやくこの海にたどり着く
小さな銀色の船を岸に寄せるけど
この岩だらけの灰色の海には水が一滴もない
すぐそばにアルタ ....
ちいさな雨が降るね

音のない模様を

フロントガラスが濡れている

それはなんの痕だろうね

形のない法則を

夕方の匂いがこぼれている


きみは夕餉に消えてゆく

 ....
粛々 と
夕日を見送る木々が
美しかった
雪道に宝石をまいた夕日は緩やかに山へ落ち
オレンジと黒の隙間に
もう一度青があることを知った


何度も
何度も
足を止め山をおりる夕方


目を細め
 ....
 
 
砂時計の砂が落ちていく
のをあなたは見つめている
すべての砂が落ちてしまうと
黙って逆さまにする

一日がその果てしない繰り返し
あなたにとって時間の単位とは
どこまでも続く ....
手にしたその強大な力にも あなたは霞まなかった
宝石は輝きを失うことなく 銀河の中心の玉座であり続けた
 
あなたは折れない樹木 私たちの天幕
あなたの園で雌鹿は戯れ あなたの草を食むけれど
 ....
誰のために

揺れる夜に

囁く




呼応している

思いたいのは

夜があまりにも深く

草木にすら見届けられることのない

場所に

いる



 ....
ゆっくり ゆっくり
東の空から姿を現した太陽が
水平線を温めていく
海はやがて青さを取り戻し
乾ききらない朝露を風がさらっていった

---

海鳥が鳴いている
合図と呼び声の 両の ....
からん、と通る 落ちる
瓶の口の正円 艶やかな曲線の裸体を抜けて
からん、と{ルビ生=な}る 
手足の生えた魂のような両手をひろげて
隙間なく横たわる 底
から見える瓶の口の正円
の正体は ....
連続するシグナルが流れ込み
激しく流れ込み
とりとめのない水圧に
胸を押される

匂いのない夕暮れが満ち
眼球の裏側に満ち
屹立する剥製のように
赤光を反射させる

{引用=
僕 ....
ひかりとかげ
ひかりとか げ
ひかりと かげ
ひかれ 私は蜥蜴

ひかれ げげげ
ひかれ かげで
銀色の緑が 芽吹く  

しろい陶器のような世界
真綿にくるまれて ....
ニコライ堂の鐘楼に
大きな黒い月が重なって見える夜
空気は鋭角の厳しさをもって
僕を立ち位置から取り除こうと
鈍くて黒い月光りが刺す。

ニコライ堂の裏を降りて行く坂の途中で
首の長 ....
言葉たらずとは

なんの例え話なのだろう

言葉を見つめている

言葉もこっちを見つめている

言葉たらずの愛

目的や嗜好やタイミング

そんなのが合わない

合わない気 ....
冬のあたたかな陽射しに気づいて
ふと顔をあげたとき
たまたま貴方と眼が合った
その時、貴方は何も言わなかったけれど
私にはすぐ貴方が言いたいことが分かった


私たちはひと言も言葉を ....
 
舌の根が乾かぬうちに、駅
年を取った男の人が
魚の燻製や塩漬けのようなものを
車の荷台に積んでいる
濁った金属製の手すり
この街で指紋のいくつかは
言葉と同じ程度の意味を持つ
つま ....
軽くジャンプする
ヨッ ヨッ ヨッ と
繰り返し繰り返しステップを踏むたびに
魂が軽くなるようで
顔に当たる日差しが
ザクザクと繊細な雪解けを
踏み潰す

陰に日向に
行き来する繰り ....
まるで何事もなかったように
日常の分だけとおり過ぎていく
愛情は誰も手にすることができない
静かな凪の海
私をおきざりにしたまま
潮も今は遠く引いている 
深海の青のような音楽
三日月が ....
漆喰にできたひび割れは
溶けた鉄の蒸気で
ゆっくりと蘇生してゆき
心と体の仲違いは
いつか結露する

細切れの肉のように
安売りされていく苦痛を
和らげるために打たれた注射は
小さく ....
山陰地方の刑務所で演奏したことがある
開演まえ刑務官が所内を案内してくれた
哀しみの影を探そうとしてしまうわたしがいた
風呂場も見せてくれた
それには少し違和感をおぼえた
演奏会がはじまると ....
ごめんね かぁさん
僕はあなたが生きている間に
謝れなかった
あのときのことを
謝らなかった

物心ついた時
母さんは家にいたはずだったが、
母さんの記憶は
千葉のサナトリウムから。 ....
抜け道を勇猛果敢な鳥が空の刀へ
腹の曇天を裂き明日へと逃げていった。

だれもいない
君の言葉にはもううんざりだと言う人も

靴ひもを結べ、
それが君の手

裏道には、ガラス瓶の猫
迷惑そうに、ぎち ....
13歳の彼女は頬杖をついてぼんやりと窓の外を見ている。
空を見ているようにみえて、彼女は空を見ていない。瞳に空が映っているだけ。
彼女は世界一の夢想家である。
彼女は彼女であると同時に、赤毛のア ....
世界は無数のありがとうでできている
よろけそうな日々のすき間で気づいたこと

けっきょく、結局が流れていく街の中
沈んだ気持ちで空を見上げたら
世界じゅうの声にならない言葉たちが地上 ....
フィクションに
幻を信じた女たちは
二日酔いの朝の様な
気だるい脱力感纏い
眩しそうに太陽睨む

フィクションに
疲れ切った男たちは
優しさに飽きた様に
冷たく無表情を装い
蒼い満 ....
祈る、という作業を
私は避けている
たとえば

あなたの幸せを
祈る
そのとき 
私は無力で
ただの石ころ
捨てられたガム

「君を想うと 
 やわらかな 気持ちになれるんだ」 ....
月乃助さんのおすすめリスト(2699)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
おとうさんへ- 朧月自由詩12*10-1-22
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月面航海記(晴の海より)- 楽恵自由詩19*10-1-22
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旅先- たもつ自由詩610-1-20
あなたのポンパドゥール- ma_non_tropp ...自由詩410-1-20
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- 九重ゆす ...自由詩3*10-1-20
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言葉たらず- 吉岡ペペ ...自由詩610-1-19
まなざし- 楽恵自由詩5*10-1-19
指紋- たもつ自由詩210-1-19
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夜想曲- 楽恵自由詩7*10-1-18
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鏡の中から- 吉岡ペペ ...自由詩7*10-1-18
結核療養所(サナトリウム)- ……とあ ...自由詩10*10-1-17
_passage- クローバ ...自由詩1*10-1-17
Over_the_Rainbow- 楽恵自由詩6*10-1-17
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フィクション- 弥鈴自由詩8+*10-1-16
アトム- umineko自由詩12*10-1-16

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