風の吹き抜ける交差点で
あなたは待つ

約束は必ず果たされると信じて

ひたすら待つ
待ち続ける

そして見上げれば雲

春の雲

おぼろげで奥ゆかしくありながら
したたかさ ....
 自分が何者かを知りたかった
 今はイザベルおばあさん愛用のひざ掛け と
 呼ばれているのだが
 もともとどこから来たのだろうと
 人間たちの間で流行っている
 自分探しというものを
 し ....
超音速で舞い降りたガルーダの
尻尾の先にくっついたまま
世間を見てきた烏天狗の出来損ない
それが自分の姿で
嘴はもちろん黄色かった

そのまま部屋の中に入る
無音
嘴と眼をカッと見開く ....
家猫だからさ
出られないって言ったら
弱虫だって笑うんだ
やせているくせに
そと猫だからさ
うちにいられないって言ったら
こわがりだって笑うんだ
なんにも知らないくせに
猫の見分けもつ ....
ひらりひらりと舞い飛ぶ運命
ふらりふらりと舞い遊ぶ夢

決意をするときはいつも一人

夕焼けに包まれた川べり
ザーザーと雨の降りつける高架下
オリオン座の輝くマンションのベランダ

 ....
眠たいのに眠れない夜

死なない程度にリスカ

目をそむけてうえを見つめる

蛍光灯ほどの明るさで

天使がばらばらと降りてくる


風が吹いている

真夜中を駆け抜ける
 ....
顔見知りの男が死んだ

いつも何かにイラついていて
斜に構える自らの姿に酔いしれていた

そんな一人の男が死んだ




よくある話しだけど
おんなが二人いた

別れた奥さ ....
屋根裏に集めた傘をさす 息が飛行機雲のようにまぶしい 物言わぬ駝鳥の目
遙か目の先には地平線がある筈なのだが、
駝鳥は相変わらず地面を見つめせつせと虫を啄む。
せつせせつせと虫を啄む
危険を感じたとき駝鳥は首を長くして遙か遠方を睨む。 ....
こんな朝に
カラスのカの字もありゃしない
太陽はふやけた面の木偶の坊だ
白い国道の上
黒いおまえは完全に死んでいる

暗がりのおまえは
いつも何かを舐めていた
おまえが前を横切る時には ....
私は霊だ 唐突だが気づく
年を重ねて老いてなるわけでもなく
生まれつき 霊だ
霊と肉体の合体で
動かしているのは心
じゃあ 私って誰?

肉体を授かり 名前を授かった
その負う この世 ....
秋風にさらわれ僕も遠くへと
飛んで行けたら楽になるかな

吐く息の白さがやけに切なくて
とける氷の儚さ重ねる

いつからか夢より君を描いてた
氷点下の夜 僕は弱くて


ーーあれほ ....
人さし指を 探しています

誰かを指さして
不幸を笑う人さし指ではなくて
指と指の先を
そっと合わせれば
心のバッテリーが静かに充電されていくような
そんな
人さし指を探しています
 ....
思いが成さないのには
何か意味があるんだろうか。

あなたに会えなくて
あなたの夢を見て
泣きながら目覚めた夜にも
何か意味があるんだろうか。

あなたに愛されないままに
生きて行く ....
私は組織に組み込まれている
書類の最後には自分の名前を書く
私は複製されて散らばってゆく
その様をありありと想像して目を閉じる
遠く離れた何処かの国の街並みを
おぼろげに仰ぎ見るような感覚
 ....
今はもう忘れてしまったけれど
たったひとつ、
おぼえているものがあるとするなら
朝の理科室で
フラスコに入れた無色透明な液体 ....
蜘蛛の糸で宙吊りにされた意識が
朦朧として微風に揺れる
埃だらけの部屋の片隅に
宙吊りにされた自意識
窓枠は皹割れ
硝子に結露は無いが曇つてゐる
窓から差し込む悲劇は
眼球からの映像とし ....
殺してしまえと
唐突に言う私の
死後の粒子が
太陽に戻る日がやってきた。
すでに月はない。
粒子であるから
小さな点ではあるが、宇宙は
振動する紐
であるらしいので
小さな紐とも言え ....
左手はご不浄らしいけど
わたしって左利き

どうしよう(笑

歯を磨くのも
お箸を持つのも

字を書くのも左なんですけど

小学校のお習字の時間
せんせいから右手で書くよう指導さ ....
息を切らしながら山道を登っていくと
薄暗い脇道から片目のポインターが飛び出してきて
びっこの前脚で器用に跳ねた

どうしたらよいのだろう

何かの病で左目を失くしたのか眼窩は
底知れぬ闇 ....
いま、立方体の中で手足を折り曲げている
きっちり蓋を閉めて 一分の隙もないように
それでもはみ出しまう「私」が漏れ出て
側面を綴りながら、ゆっくり滴っていく


シジン、と名乗っているうち ....
育てる
花を育てる

愛しい我が子を抱くように

育てる
花を育てる

我が子の明日を夢見るように




よく見かけるひと

花電車の通う線路脇で季節の花を育てるひと ....
{画像=111016151903.jpg}



迷ってばかりではないんだよ
ゆっくり歩いて来たんだ

途中に声を掛けてくる者もいたけど
脇目も振らず歩いて来たよ

 ....
 
外は悲雨だから

いいんだよ、いいんだよ

ぼろぼろ泣いて、いいんだよ


 
谷底から吹き上げる風に向かって
飛び込んだ僕の身体は
そのまま上空に飛翔し
十五夜の月 月面に向かって落ちて行く

青い地球の表面で
わずかに塵芥のように
へばり付いていた
悩み後悔の ....
 
{引用=
 しろやぎさんからおてがみついた
 くろやぎさんたらよまずにたべた


::


不穏な空気に包まれた景色を見ていた
不安があちこちに転がっている
ひとつの石の周 ....
 
 
窓を開けて
春の風が入ってきて
ピアノの鍵盤ひとつ
押して消えてく

そんな嘘のような
ことがあったなら
それはきっと君の
優しさのせい

窓を開けて
流れ星が入って ....
全部全部ネットの上にあるなんて思うのは大間違いだ
本当に伝えたいことはこんな画面の中にはないのだ
夕暮れの空の色がグラディエーションで変わっていく美しさを
言葉で表現することはどだい無理なのだ
 ....
幾世紀もの家族がつながった半島の先端
岬はいつもそこにあって
空と海の高さを測り 
見知らぬ明日の水平線を描いてきた
海を渉る鳥たちのために
半島に帰る人びとのために


灯りの落ちた ....
か弱いものでも生きてゆける
それが人間らしさってこと

それなのに時には誰かを押しのけては前に進み出て

この一歩が生死を分けるのよね
なんて言い訳をする




世の中は悲し ....
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