生まれたばかりのきみは
ぽやぽやとした輪郭でふわふわとした軽さで
赤ん坊の手のひらにもおさまるほどの大きさで


あたためられてすくすく育つ
産毛はだんだん寄せ集められて太くなり
気付け ....
小さな星が僅かに光る

近未来的な都市で

黒い煙に包まれて消える

電話の向こうで話す人間は

どのような輪郭の持ち主なのか

君の首を絞める夢を見て

いつも起きる時は冷や ....
海原を望める楼閣から
富士を眺めていたその人は
貴人の家宰だった。
相模の山中の湯屋で
騙し討ちにあって
死んでしまった。

楼閣から海原を眺め
歌でも詠んでは酒を飲み
富士を望んで ....
いつか夢を見ました
キンモクセイの香る
穏やかな季節で
私は大好きな貴方と
肌の触れ合いを
望んでおりました

貴方は悪戯に
耳元で囁いては
無邪気に笑い
何とも言えず私は幸せで
 ....
              090923






萎びた地球に
問うてみた
感じたままを素直に
吐いてみてと
言ったのだが
萎縮したのか
言いたいことがまとまらない
 ....
「僕は生まれるまえから窓のない部屋に住みたかった。
 落日の骨は終わらない記号のなかに消えてしまった光の海へとかえってしまう。」


君は自分を求めない問いが何番目にあるのかを知っていたの ....
あのね

とりあえず声に出してみた
答えなんかでた訳じゃ無いし
そんなものはなから無かったりする

えっとさぁ

次のことば続かなくて
それでも携帯の画面へ逃げ込むのだけはぐっと堪え ....
生きている実感なんて

そんなものあるはずがない

なにかの中毒になる以外

そんなものあるはずがない


あるはずのないものを

目のまえにぶら下げて

ロックオンしなけれ ....
賛美歌の流れる中
娘の手をとりて
神の御前に歩み出ん

バージンロード

長き人生の
時の流れのように
一歩いっぽと歩まん

希望と不安を胸に

娘は 我腕に縋りて
神父と若 ....
開けてしまった
くるしい

蓄積したさまざまな理不尽は
皮膚の表面から放出されることなく反射する
何度も
何度も
尾鰭が付いて膨らんでいく
出口を忘れてしまう
体内を回り続ける

 ....
信じていたことは
鉄のかたまりで
不要になっても
手放せない

高熱で溶かしてみる
自分がダメになりそうになる
だから途中でやめる

ただ眩しかったことは覚えている
少しだけ変形し ....


風ふーふーふーふー風ふーふーふーふー風来坊

風ふうふうふうふう風ふうふうふうふう風来坊

風ふーふーふー風ふーふーふー

風と一緒に駆け抜ける
道全体を駆け抜ける
風と一緒 ....
あの方は綺麗ね


本当に美しいわ―・・・





零の抵抗





あぁ、とっても昔の話ね・・・
彼女の話をするのなんて、あの時以来よ?

みんな幼か ....
融け合わない哀しみは

幸せを幻のように遠ざける

歩道にこぼれている優しい光に

薄い肉のような影が散っている

あなたからのメールに

意地になって返信している

僕のわが ....
ちぎれちぎれの茜雲のもと
飛びかうトンボの色が
世の中の色を更に朱に染める

桜並木、葉に紅がまざり
隣に流れる大河は
やわらかな日差しを受け
こがね色に輝きながら
音もなく流れる
 ....
伝えたくて
伝え切れないもの

捨てたくて
捨て切れないもの

慌てふためいて
掴み損ねたもの

握り締め過ぎて
壊してしまったもの

煩わしいものたちを
もう一度抱き寄 ....
君は悪魔
太陽に照らされて君の髪の毛ふわふわきらきら光って
美しさに泣きたくなる
泣きたくなるんだよ
でもラファエロ、私もう秘密を隠しておけない
太陽と夜の秘密にバイバイ


あなたは ....
泉屋のクッキー缶の中に
アルバムに入れていない古い写真が一枚
モノクロームの色あせた写真には
小さな自分と親父が写っている。

庭の小さな葡萄棚の下
ふざけているのか本気なのか
親父に髪 ....
石楠花がきれいに咲いている庭園で
俺は募金箱を抱き皆様方の善意を募る
流山の自宅に妻子を待たせているんだ
乳飲み子が二人腹を空かしているんだ
だから俺は石楠花の咲いた庭園に立つ
そうして皆様 ....
悲しいと思うから
悲しいだけだ

誰かが遠くでそう囁いた

鼻の奥がツーンとして
目の周りがやけどしたみたいに
熱かった





何も知らなかった頃のあたしは
プールで ....
ねぇ 覚えてますか?


初めて逢ったあの時を


風が涼しい秋の頃だった


貴方が席一つ開けた所で腰掛け


熱いブラックコ―ヒ―で火傷


少し可笑しくて笑 ....
黄昏時

万世橋から昌平橋
煉瓦造りのガード下
ぼーっと浮かぶその灯かり
なぜか涙があふれ出す。

移転した交通博や
やたらモダーンな秋葉の街並に
ヤッチャバの名残を想い出し
なぜ ....
たわし二十歳 竹ざおの思い出をどうにかして
夜になると また青くて白い森の少女の姿 わたしたち
これから先もずっとエンドレス円 重い肩にはのしかかる
涙のあとの肌ざわ

りがいいときにかぎっ ....
結合因子が重なって
「私」という包みが生まれた

誰かに閉じられやがて誰かに解かれてゆく
「私」という包みが生まれた

前世では一瞬にして死を知ったとか
来年の八月にはひとつ数字を増やす ....
明日はお見舞いに行くのだ
末期がんで抗がん剤投与も止めてしまった
半年か一年に一度くらいの頻度で会ってた
親戚のおばさん

会いにきてほしいと
おばさんの家族から連絡があって
それはたぶ ....
お風呂から上がると
生き返ります

そのあと水を飲むと
もっと生き返ります

ひだまりで昼寝をすると
生き返ります

そのとき誰かとぎゅっとすると
もっと生き返ります

美味し ....
よく見知った鳥たちの
生まれる音が遠くから
ここまで
骨がぶつかり合っているようにも思える
低い腰つきと
正確な手さばきで
つぎつぎと収穫されていった
ばんざい 収穫だ
ばんざい 越冬 ....
ふりむいた

満月が煌々と輝いていた

ほつれた髪が頬にかかる

月はあまりにも正確な円型だった

知らずに涙が流れた

影が含み笑いをしていた
孤独でもないのに

孤独のふりをして

俺いまカフェで暖められています


○○さん、裏切られましたね、あいつら○○さんに、感謝ってないんですかね、

そんなんないやろ、でも、裏切ら ....
{引用=うずくまる。
からだの表面積をちいさくして
世の中の37%を遮断する。


わたしのまるいふくらみと
わたしのしろいふとももをくっつけて
ひとつ。にすると
やわらかな鼓動を感じ ....
月乃助さんのおすすめリスト(2699)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
言葉、へ。- あ。自由詩11*09-9-24
黒い空の下では今日も少年は掴み取る為に走り続ける- こめ自由詩1009-9-23
江戸の楼閣ーすけきよのこー- ……とあ ...自由詩9*09-9-23
秋の夢- ミツバチ自由詩6*09-9-23
おひとり戦記- あおば自由詩5*09-9-23
落日の骨- e.mei自由詩2709-9-23
気付かされたひと- 恋月 ぴ ...自由詩22*09-9-22
生きている- 吉岡ペペ ...自由詩509-9-22
バージンロード- 青い風自由詩2*09-9-22
はこ- 伊織自由詩509-9-22
かたまり- 木葉 揺自由詩4*09-9-21
風来坊- ……とあ ...自由詩8*09-9-21
零の抵抗- セルフレ ...自由詩209-9-21
太陽の予告- 吉岡ペペ ...自由詩909-9-21
トンボとんで- ルナ自由詩509-9-21
もうひとつの理由- nonya自由詩18*09-9-21
Your_Strawberry_Thunder_kiss- ゆりあ自由詩5*09-9-20
ハーフサイズカメラ- ……とあ ...自由詩12*09-9-20
心からのメッセージ- セガール ...自由詩309-9-20
涙プールにて- みぞるる自由詩7*09-9-20
記憶- 自由詩109-9-19
泣き虫- ……とあ ...自由詩7*09-9-19
卵は- 人 さわ ...自由詩309-9-19
「私」という包み- ゆうか自由詩209-9-19
向き合う- 水中原動 ...自由詩6*09-9-18
いきかえり- 小原あき自由詩6*09-9-18
一つは行き、一つは絶えた- 嘉村奈緒自由詩1309-9-18
- ty自由詩109-9-18
孤独のカフェ- 吉岡ペペ ...自由詩709-9-17
うずく、まる。- 夏嶋 真 ...自由詩4909-9-17

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