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出口だらけの迷路で
みんな迷子です
終電が出発したら
それでも全部、扉を閉ざして

新宿駅の外観を知りません
面影すら忘れてしまったひとの
忘れもしない言葉
普通でいるために、目を閉じ ....
   波の音が誰かの悪口に聞こえるなら
   わたしはもうダメだろうね
   そのむこうにあるうねりを聞かなければ
   わたしはもうダメだろうね

河口の土手でススキが揺れているのを見ると ....
シャッターが切り取るわけではない
それは露光時間を決めているだけで
まぶたのように拒否するのだ
ファインダーが見つめるのではない
いくつかの屈折率を経て
まなざしの限界を教えてくれるのだ ....
月を遠ざけるものを捜して
迷い込んだ森

薄紙で封印された
わたしを引き裂いて
生まれてくるものがある
皮膚がわたしを押さえつけていた
だから、だ

破りとられて流し続ける
温かい ....
今夜の月は
半分しかないのに
風力発電の三枚羽根に
砕かれている
居場所がなくて
ぐるぐると、さまようものも
照らし出されれば美しいのだろう
今日も祈っている

風車越しに月を掴もう ....
いつでもそうだなと
思うときに熱くなる胸の芯を掘り出す
それはいつも白くて冷たい指で
見知らぬリングをはめている

掘り出されたものを
届ける先を知らないので結局
夜の繁華街
閉店 ....
太陽だけが焼く砂丘に
裸足で踏みいる
私という存在に影は現れたが
大きな耳の黒い犬が居た海の家は
まだない

   深雪に分け入るようだ
   試みの生はなく
   試みの死もないので ....
木漏れ日を、流星だと言う
夜空だけのものではないよと
青空に引く、軌跡を追い
それはいつのまにか笑顔に重なる

視線
漏れ出した輝きは燃え尽きる星じゃない
鍵盤を叩いたときにできる段差が ....
枕木の間に蒔かれた砕石
それぞれの名前は知らない
久しぶりに訪れた東京のそれ
が、今日の、そしていつもの。

「思い出せない」ということを「忘れてしまう」と言うらしい
だから「知らないまま ....
 
知らないことが多すぎるけど
それは知りたい事じゃない

空が青いときは
 夜の暗さを忘れるように
  星空を見上げるときは
   雲の形を忘れるように
    二人はずれていく、す ....
さあいよいよ
螢の季節が近づいて
探し始めるのです
はかなく綺麗なものを
風景に重ねたいと
螢を狩る人が
暗闇にうごめくのです

もうそっとしておきませんか
いのちの営みの輝きは
 ....
真昼の星座のように
記憶の中で物語を紡ぐ
思い出せるだけの登場人物が
いつも同じ台詞
終幕はいつも引かれないまま
あきらめきったような時報で
私の視線は花壇に戻る

鬱金香、まっすぐだ ....
そらの隙間
を、埋めようとして

   春に吹けば花を
   夏に吹けば草切れを

僕の僅かな体温で
そらのどこかに隙間ができて
そのどこかをえいえんに
、さがしつづけ

    ....
{引用=
天体観測者に告ぐ
赤道儀を解放せよ


赤道儀を空の中心に合わせると
僕は地軸を手に入れる
グリニッジでも
マウケアナでも
野辺山でも
誰かがそうやって
手に入れる
 ....
告げる直前の想い
はなびらよりも桜色に

ああ、あした咲く

あした咲くよ!
同心円でありたいのです
それぞれの速度で広がる
無数のわっかのなかで
波紋を重ねたいと

降り始めの一滴になりたいのです
そのひとのほほで流れれば
きっと振り返るでしょう
手のひらを空 ....
弧を描く波打ち際で
世界の縫い目をたどる短い旅路
遠ざかる、境界を引き寄せ
空と海を縫う指先が左右に揺れる
「こっちだよ」または「バイバイ」
その境目のメトロノームが
いつかのあなた

 ....
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=146107
「にぎやかな街」 水無月一也

 引力というものが本当に万有であるなら、斥力もまた常に働いているのでしょ ....
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=99852
「美しいミサイル」 いとう


 自分の感覚や言葉、理論、知識・・・宗教や思想でもいい。それらを総動員し ....
波打ち際に立つと
のどが渇く
でもそれは欲望ではなく
思い出した事、だと思う
帰る波がめんどくさそうだ
指の間に挟まった砂もそう
いらないと思った途端に忘れられなくなる

  生まれ変 ....
お父さんはね
お母さんを口説いたとき
自分の故郷には
おはなばたけという駅が
あるよと言ったって

夏に嫁いできた母は
駅前に花畑があると
おもってたと
文句を言ったらしい
お父さ ....
  言葉を投げ合うほどに
  違うものだと気がつく
  砂丘の砂、そのひとつひとつが
  自由な砂の本性で
  名前が足りないから
  同じものだと思いこむ
  それはかなしいことだ

 ....
(水槽から飛び出した金魚の体温)

煤けたような暗がりで
瞳が開いていく
洞窟の中をずっと迷っているような
コオロギの摺り足
夜には手が届かない
指先が触れる闇の境界線、それは
ひんや ....
季節だけにではなく別れを告げるということ
窓のない部屋では聞こえないということ

   言葉で削った窓のむこうは万華鏡じゃないということ
   中途半端な闇の中
   (匂いのしない風がテレ ....
夜明けとともに
失ってしまう事におびえて
冬の星座がのぼる前にと
眠りにつくふたりには
体温だけが必要で
かたむいていく、その先に
今日の終わりは信じないのです

夜がきます
恐ろし ....
遠いのは
距離じゃなかったのに
測ろうとしてしまうから
道のりはわからない
暗闇をいいわけにして
風に吹かれる案山子
守る実りは刈り取られ
朽ちていく
それが老いるということだと
思 ....
北風が公園の遊具を
カラカラと転経するかのようで
あわてて耳をふさぐと
もう名前も忘れたあのひとが
私を呼んでいるのに

声は私を忘れて
名前はだれにも届かない

やっとちぎり取った ....
   キレットの真下の残雪で
   オレンジ色のジャケットが
   タルチョのようだ
   鳥たちの羽ばたきの音で
   あちらへと招いている

おまえはもはや
ことばだけになった
ど ....
雨に吸い取られるように
街から見上げると
あしもとの同心円は
忘れてしまう
私ではないあちこちを中心に
広がる波紋の重なりで
まちは夏の終わりに濡れて
遠い港の潮臭いしぶきまで
思い起 ....
  嵯峨野の竹林をさやさやと
  ひそやかにながれていきます

  野良犬の糞を拾いもせず
  高級な玉砂利で覆ってしまい
  きれいな庭ですねと褒めると

これが普通ですよ
   ....
Rin Kさんのたりぽん(大理 奔)さんおすすめリスト(92)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
駅・新宿- たりぽん ...自由詩6+*08-12-11
遠く、さがしにいくと- たりぽん ...自由詩8*08-12-8
視線、と誰かが言った- たりぽん ...自由詩408-10-30
あわせかがみ- たりぽん ...自由詩22+*08-10-19
胸の前で祈るように携帯を- たりぽん ...自由詩22*08-9-27
月を縛る、朝が来ないように- たりぽん ...自由詩308-9-26
波と黒の犬- たりぽん ...自由詩608-7-14
真昼の軌跡、描いて- たりぽん ...自由詩1208-6-26
駅・品川にて- たりぽん ...自由詩6*08-6-15
ある断層について- たりぽん ...自由詩12*08-6-1
螢棲む暗闇に- たりぽん ...自由詩8*08-5-28
あしたへの、かえりみち- たりぽん ...自由詩708-4-22
そらのすきま- たりぽん ...自由詩9*08-4-13
天体観測者に告ぐ- たりぽん ...自由詩6*08-3-30
あした、咲く- たりぽん ...携帯写真+ ...508-3-29
春雨- たりぽん ...自由詩16*08-3-14
いつも波よせて、僕は- たりぽん ...自由詩808-2-23
批評祭参加作品■「にぎやかな街」_水無月一也- たりぽん ...散文(批評 ...308-1-26
批評祭参加作品■「美しいミサイル」_いとう- たりぽん ...散文(批評 ...308-1-24
遊泳禁止海岸- たりぽん ...自由詩608-1-21
駅・御花畑- たりぽん ...自由詩13*08-1-7
それぞれの名前で、波にとけても- たりぽん ...自由詩1308-1-4
残闇、抱きしめるときの- たりぽん ...自由詩10*07-12-28
僕に雨が降るということ- たりぽん ...自由詩16*07-12-2
ブレス、夜明けと- たりぽん ...自由詩14*07-10-30
波、背に寄せて- たりぽん ...自由詩1007-10-29
夏の望遠鏡- たりぽん ...自由詩11*07-9-26
空には関係のないこと- たりぽん ...自由詩8*07-9-16
フランクリン・シンドローム- たりぽん ...自由詩16*07-8-30
きょうとさんけい- たりぽん ...自由詩6*07-8-13

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