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ガラスに映る私は
遠い日のあなたそっくりで
げっそりと、疲れ方までそっくりで
慌てて背を正しても、微笑んでみても
その仕草までもがそっくりで


かあさん、げんきですか?


その ....
膝を抱えたまま
心が膝をかかえたまま だ
歩いていても
角の魚屋で刺身用の秋刀魚の目玉に見入っていても
友人につまらないメールを返信していても
いつもの連続ドラマを見ていても
子供たちの  ....
優しさは伝播する 鼻風邪みたいに



夜の雲 爆ぜた月を繕っている



愛情をポタージュにする 染み入るように
さよならも告げず終わった夏の恋 朽ちた蓮の葉 爆ぜた秋の実


上弦の月に投げてみたりする 過ぎ去りし恋を球のかわりに


しあわせは賞味期限なしにつき 恋せば回れ 急がば哀れ


 ....
そらの藍に背中を押されて
家路をたどるころ
夕餉の細い煙が
むんと鼻先に迫る 
白い炊きたての匂い に
立ちすくむ
かきむしられるこころ 
そして行き着くのは


誰かに会わなくて ....
松嶋慶子

「猫は 所詮畜生なんやから」

生前の祖父の口癖
餌は
人間が食べ終わったあとの身一つ残されていない 骨
そして 鍋底にわずかに残された味噌汁 をかけた冷ご飯
鰹節など、ま ....
空を
見上げようともしない、君の
泣きはらした頬の ぬくもり が
染みる

舌足らずな恋は
時を止めるすべも知らず
いたずらに季節ばかりがすぎて
最後の秋

西日を受けた
一面の ....
夏の終わりの河原は
餌付けされて、もはや野生とは呼べない鴨たちの
小競り合いを眺める人、も まばらで
あなたは
鴨と
餌をまくジャージ姿の老人を眺めて
微笑んでいた
すこし曲がったそ ....
水在らあらあさんの松嶋慶子さんおすすめリスト(8)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
とっても出せやしない手紙- 松嶋慶子自由詩5*06-10-6
- 松嶋慶子自由詩8*06-10-3
リハビリ- 松嶋慶子俳句2*06-10-3
めぐる- 松嶋慶子短歌8*06-9-26
夕餉の寂寥- 松嶋慶子自由詩7*06-9-21
畜生- 松嶋慶子自由詩8*06-9-18
狗尾草のころ- 松嶋慶子自由詩10*06-9-13
焼き付ける- 松嶋慶子自由詩12*06-9-10

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