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たまに
思い出す
ふと
きみのゆびさきの
深爪のやさしさ

買い物帰りの
坂道や線路沿い
二番目の
小さな交差点
そんな場所に
沸き立つ
やさしさ

ひらがなを
好むきみ ....
ずっと
遠くに
行ってしまった
くじらの
足音

どこに
ずっと
北の方に

どうせなら
満天の夜が
いいね
少しずつ
舵をとりながら

長い旅だね
くじら
しっぽ ....
あの子は 静かの森に行ったきり
戻らない
あの子はまだ少女で汚れも知らない
あぁ、ただ戯れてただけ

静かの森は
少女を連れ去ったきり 呼びかけても返事さえない

呼びかけるなら
少 ....
丘に立つ
ただ背伸びばかりして
何にも手が届くことがなくても、
輪郭を名乗っていた頃より 透明がはっきり見えるようになりました
透明を知った私は、そのかわり
色が体の底のほうに溶けていって
 ....
月の夜道を行ったって
どこに辿りつく訳でもない
ただ
視線を先へと伸ばしても
あの光は遠すぎて、見えない

月の夜道を歩いたら
立ちすくむ銀うさぎ
あそこから来た訳ではない、と言う
 ....
目が覚めても何かと手を繋いでる感覚があった、確かにあの頃は。



拾い集めて繋げた
羽根で決して明日に
辿りつかなかったのは
少し汚れていたせいじゃない


「ひみつ」という言葉 ....
夜が訪れたことに気づかないでいたら
いつが夜明けなのかわからなくなってしまった
区別がつかない 月は
欠けているのか 満ちていくのか
私の呼吸と 似ていた



{引用=お話と呼ばれる ....
{引用=そんなことより私、空を
さかさまに見る方法を知りたいの}


少女のすっと透き通った声
は何ものにも染まらない唯一
瞳は映した空を綺麗に切り取って
私はあの子に、
あの子の繊細 ....
空が、
ゆっくりあの日の
色を取り戻す

あれはオレンジと呼ぶには淡い
橙と名づけた空を
描きとめたスケッチブックはもう
色褪せて

何度もアスファルトの先に
思い出を見ようとして ....
藍色の少女は密かに夜の匂いを纏って
透き通った肌からは昨日が覗いていた
音もなく窓辺に降り立つと
そっと私の手に触れる ひんやりと
夜が私の体の芯に入り込む

裸足の爪先からは 夜が
生 ....
夏の日 帽子を残して
水平線の先が見たいと少女は

夕焼けが水面を染める
裸足で砂を踏みしめると
体温によく似ていることすら
知らないまま

空との区切りが曖昧だから
触れてはいけな ....
魚になって
私は、って
言うと呼吸ばかりして
じっとして動かないで
水面を知らないみたいで
もがきもしないでいて
心臓がいつもよりは速くて
手で掴んで
昨日の断片を拾えたら良くて
そ ....
揺れる

カーテンの裾の
ほころびに揺れる
春と呼ばれた香りが
部屋の中で静かに声を潜めて
消える
まばたきの間に
ひとつ、ふたつと零れる花びら
風が
新しい季節が来ることを告げる ....
泡になりたい
そう望んだのは十七歳 夏の日
ラムネの底から生まれる
消える気泡に見とれて
曖昧な私も溶けてしまいたい
いっそ

いつか

本の一部を鋏で切り取った
一片一片を繋ぎ合 ....
ルナクさんの夕凪ここあさんおすすめリスト(14)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
かなしみをもたない- 夕凪ここ ...自由詩1207-7-19
くじらの足音- 夕凪ここ ...自由詩1107-3-15
静かの森の- 夕凪ここ ...自由詩5*06-5-20
丘に立つ- 夕凪ここ ...自由詩6*06-5-11
月の夜道をひとりで行けば(うさぎに出会う)、- 夕凪ここ ...自由詩10*06-5-6
お話の切れ端- 夕凪ここ ...自由詩11*06-5-1
るーぷする。- 夕凪ここ ...自由詩8*06-4-26
明日には、さかさまだった- 夕凪ここ ...自由詩12*06-4-12
閉じた夏の日- 夕凪ここ ...自由詩4*06-4-10
藍色の少女と- 夕凪ここ ...自由詩10*06-4-6
水平線の先の- 夕凪ここ ...自由詩10*06-4-4
真似ごと- 夕凪ここ ...自由詩4*06-4-2
置き手紙- 夕凪ここ ...自由詩4*06-4-1
あぶくの中の十七歳- 夕凪ここ ...自由詩5*06-3-12

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