円とゆう音の響きに耳が溶けてゆく
その遠い背後に
灰の花びらが降ってくる午後
直立した観葉植物が
部屋の隅で孤独を体現するように
ぼくは彼女を見つめている
突差に立ち上がり灰皿を持った彼女 ....
夕闇を鋭い牙で引き裂いて千里を走る春の雷音


ふたりして腐乱すパンを食べながらあっちの世界へ横断歩道


雨が降る詩と死の間にしとしとと鬱りゆく目に彼岸花燃ゆ


田園の中であなた ....
ゆふぐれに君とふたりで春の墓地ここでひととき幽霊しようか


「五千年前の約束忘れたの?」花火しながら妹が問ふ


昆虫がふたりの為の出会いなど知らづに運ぶ花粉かな


警報機こわし ....
あなたの好物を作ろうと
夕暮れ
サンダルを引っ掛けて買い物にでる

昨夜の 些細ないさかいの 償いに
海老の殻を
無心でむけば
いとおしさに変わるような気がして
という
無邪気な ....
信号機青から赤に変わるごと雨の中咲く紫陽花な君

水死体に隠されたラヴレター燃えることのない恋の終焉

スリープしながらないあがら滝に美体花季たぎりましょう世界を
何もすることがないから
土を掘っている

素手で掘っていると
爪の中に土が入って
指先が赤く腫れてきたので
彼女を呼んだ
小さなスコップを手に
彼女はやってきた

何が出てくるかな ....
 詩の批評とは、作者側と批評する側との詩を書く上でのスタン
スないしは生き方のスタンスの差異を明らかする作業なのではな
いかと私は考えている。
 批評する側が詩を選び作者の了承をとらずに批評する ....
まがっているから
いいよね
きゅうり

でこぼこだから
あじがあるよね
とまと

そばかすだらけの
みかん
すんたらずの
だいこん

みんな
みんな
素敵にいびつ
にゃんでか知らにゃいけど
「にゃににゅにぇにょ」
が言えにゃくて、全部
「にゃににゅにぇにょ」
ににゃる
日常生活に支障はにゃいもにょにょ
こにょままでは
僕が僕でなくなってしまう
 ....
いじめっ子と
いじめられっ子のあいだに入り
次の日結局かれらは生涯のともだちになって
幼稚園のころ
オレは磁石であそぶのにあきてはじっこで、
下敷きに光を反射させ、

なるほどずっとわか ....
 リップスティックの色が
 だんだん赤みを帯びていくのは

 下着の色が
 だんだんダークになっていくのと
 何か
 関連があるのでしょうか
 ハカセ

 結婚とは
 ....
うちの窓から
朝日はみえない
きっとどこかの窓からは
朝日がみえる
みえるのだろう
夕べ
流しの三角コーナーに
食べ残したサラダを捨てながら思った
サラダの中の胡瓜が細かくなる前
の ....
うさぎはおおかみの上着を着て
おおかみの上着の上から
うさぎの上着を着て
うさぎの上着の上から
おおかみの上着を着て
ほっと一息ついて
コーヒーショップなんかで
おおかみの上着を脱いで
 ....
 真っ白な傷ひとつない表面に
 あこがれてヨーグルト

 銀のさじでざくりと掬う


 カルシウムだとか
 ビフィズス菌だとかいうのは
 もはや現代人を動かすには不足なのだよ
  ....
今の日本において「詩人」は既に職業として成立しないと言っても過言ではない。職業として成立しないとは言い換えれば需要がないということだ。

私はかつて詩人が果たしていた役割を(エモーションの供給)今 ....
大切にしていた箱が
最近とうとう見えなくなった

白い輪郭を今でも覚えている
美しいと思えるものを
美しいのだと思いこんでいたものだけを
少しずつしまっていった

一番最初に消えたのは ....
★ ゼブラくん

   あなたのあだ名
   つけてあげたよゼブラくん

   よこしまゼブラくん
  
  
  
★ こむらがえり

   営業の小村クンが
   人知れ ....
二ヶ月ぶりに会って
しばらく動けなくなるくらいのセックスをしたあと
夕方にゆっくりと起きだして
二人でシャワーをあびた


あなたのマンションのユニットバスは
浴槽がとても小さくて
ど ....
この原稿を依頼されたときの特集名、
「女を口説く為の詩」でした。
じつはこの、「女を口説く為の詩」ってのが、
すでに口説くという行為から外れてるんですね(爆)。
「女」ではなく、せめて ....
目が覚めると
右手がチョキになっていた
いったい僕は何と戦ったというのだろう
夜中、こんなものを振り回して
援軍の来ない小さいベッドの上で
死んだつもりで生きなおせ、と
誰かが言ったけど

死んだつもりになんて
なれない

ぼくには過去があるし
ぼくには記憶だってある

こんちくしょう

死んだつもりになんて
なら ....
ママが呪文を
唱えると

家庭は崩壊
する
 フレッシュなおいしさを閉じ込めた
 フリーズドライな
 私の恋だ

 まいったか
 まいったか
 いつだって
 思い出だって

 あたかもそこにあるように

  ....
触れてしまうと
消えていくものがある

まなざしに耐えられず
溶けていくものがある

凍えるべきは
私の手だ
蔑むべきは
私の目だ

暗闇の中
独り 閉じ篭って
見据 ....
しゃぼん玉が生まれた時
たくさんの仲間がまわりにあふれていた
陽の光はまぶしく
見るものすべてが新鮮だった
子供たちの手が伸びてきて
仲間のいくつかがぱちんと弾けた
悲しかったけれど
 ....
 山崎さんは次は自分の番だと思っている
 隣の老人はもう逝ってしまった

 遠い朝の点呼のように
 順序があればいい
 そして死にも

 牛乳ビンのふた
 爪で弾いて
 裏が出るか表 ....
高層ビルの二十八階から双眼鏡で

おふざけなほどに複雑な街を見て哲学した

京王百貨店に急ぐ若者は歩道の白線につまずき

電気屋の屋上でずっと厚い本を読む中年は排気に髪をなびかせている
 ....
 君のいう「君」が
 ボクなら 
 いいのに

 君のせつないことのはが
 呼んでいるのが
 ボクで
 あるなら

 ボクは
 この人ごみにすっくと立って
 いまより

 ず ....
★ ライオン砂漠

   あまりの暑さにたてがみを
   くるりと脱いでネコになる
   そりゃないぜライオン君

  

★ iシシャモ(しかも子持ち)

   スケルトンな
 ....
その日の雨が
今でも時々僕の肩を濡らす

廃園の木下闇に
置き忘れられたブリキのバケツ
松葉を伝い落ちる雫が
想いおこさせる
もうひとつの心臓

眠れぬ夜毎
消え残る雫がほのかに光 ....
とうどうせいらさんのおすすめリスト(2616)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
再眠- 本木はじ ...自由詩404-5-25
詩然- 本木はじ ...短歌504-5-25
廃失者- 本木はじ ...短歌2604-5-24
てんぷら- 月音自由詩4004-5-23
花水- 本木はじ ...短歌204-5-20
引力- 本木はじ ...自由詩704-5-20
私はただ、過敏さを露見したにすぎないのでしょうか?- サダアイ ...散文(批評 ...5*04-5-19
素敵にいびつ- 草野大悟自由詩4*04-5-19
にゃ- たもつ自由詩3504-5-18
5月18日(火)_「下敷きで光を」- 馬野ミキ自由詩14*04-5-18
リップスティックス- umineko自由詩204-5-16
サラダ- サダアイ ...自由詩2604-5-15
きぐるみ- サダアイ ...自由詩2804-5-15
ヨーグルト- マッドビ ...自由詩204-5-14
職業としての詩人- 和泉 輪散文(批評 ...1704-5-13
大切な箱- mayaco自由詩4*04-5-13
けろっと(2)- umineko自由詩504-5-12
- 石畑由紀 ...自由詩2304-5-12
詩で女性を口説くためのマーケティング論- いとう未詩・独白17*04-5-11
戦っている- たもつ自由詩4504-5-11
うっかり、しっかり- 望月 ゆ ...自由詩4*04-5-11
- チアーヌ自由詩2404-5-10
フリーズドライ- umineko自由詩204-5-9
要冷凍- いとう未詩・独白1104-5-7
限界- アンテ自由詩14*04-5-5
点呼- umineko自由詩1104-5-4
高い所と雲の近さは妄想の距離- 田川修作自由詩304-5-2
君のいう「君」が- umineko自由詩3*04-4-30
けろっと(1)- umineko自由詩8*04-4-29
光る野- ダーザイ ...自由詩21*04-4-28

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