空が脱脂粉乳のように
薄く万遍なく引き延ばされてしろい日
うすぐらい部屋のなかで洗濯機を回している
色とりどりの洋服は不要になった皮膚のように
集められ濡らされ浮かんだり沈んだりし
渦 ....
遠くに

忘れてきたものが
ある気がするんだ

はかなくて
美しいもの

でも
切なくて

思いだせない僕は

夕陽をみて
すこし泣いた
言葉が出てこない
胸がいたい
わたしにはなんにもできない
わたしには、なんにもできない

どうやって生きていこう?
どうやって誰かを愛そう?
わたしにはなんにもできないのに
どうや ....
砂浜で

きみとぼくは
ふたりで座っている

ぼく以外のひとを想ってるきみと

きみのことしか考えられないぼくと

夕焼けは
残酷に
こころの隅々まで
照らし出す

あの夕焼け、きれいだねって

それ ....
よく見知った鳥たちの
生まれる音が遠くから
ここまで
骨がぶつかり合っているようにも思える
低い腰つきと
正確な手さばきで
つぎつぎと収穫されていった
ばんざい 収穫だ
ばんざい 越冬 ....
金曜ロードショーや
日曜洋画劇場で
「教育にいい」ような映画を
放映する日は
子どもはコーヒー牛乳を飲んで
映画が終るまで
観てもいいことになっていた
たとえば「ローマの休日」や
 ....
{ルビ朝寒=あささむ}や子宮の奥へしのびこみ


初秋の路上に晩夏わだかまる


塗りたての青あざやかに秋の空


コンビニで桃缶さがす風邪の人


ほおずきが臓器のようにおち ....

私の本当の名前はスマコというらしいです
だけど父も母も兄弟もみんなスマと呼ぶので
いつの間にか私はスマになってしまいました
ときどき本当の名前について考えます
コというのはどういう漢字な ....
暗闇が

夜景さえもが
怖くなったとき

いつでも
ぼくのところに
おいでよ

ぼくの腕は
いつでも
きみのものなんだよ
朝の子が
帰っていく

いちにちの
つとめを終えて

ピンクのグラデーション

さよなら

また
明日
あえるね
宇宙で
きみと待ち合わせして
渡しそびれたままの手紙を
きみに渡したい

そしてそこから
もう一度だけ
やりなおしてみたい

終電が終わったあとの
ちいさな水たまりみたいな
駅前 ....
 
 
二週間前と同じように
針金ハンガーが
屋上のフェンスにひっかかってる
そこにあってももう誰も気にしない

隣の棟の四階の事務室で
女性が端末を入力しているのが見える
その下の ....
東芝は車売らない会社です


砂漠にはあまり行きたくありません


晩御飯だれか作ってくださいな


鳥肉と豚肉だったら豚派です


辛いのは大丈夫です辛口で


シャンプーとリンスの容器間違えた

 ....
 
 
コップを割ってしまった
深夜ひとりで
お寿司をにぎっていただけなのに
お刺身はさくのものをスーパーで買ってきた
赤くて二割引できれいだった
酢飯は作り方がよくわからないので
知 ....
  
水槽を抱えて
列車を待ってる
水槽の中には
やはり駅とホームがあって
幼いわたしがひとり
帽子を被って立っている
ある長い夏の休みの間
ずっと被っていた帽子だった
水の中もやは ....
飼い猫と捨て猫の違いぐらい
こんな私だってわきまえているよ

あなたに甘えられなくて
ミカン箱の中で過ごした一夜

大輪の花火きれいだとあなたは言った
そんな花火になりたくて
この街へ ....
あたしの
こころの

キレイなとこだけぜんぶ

あなたにあげるよ

受け取ってくれなくても
海が
最後の一滴が
空を映した自在の青が
私は

消えるのをみた

ささくれた
広い砂漠だ
私は
確かに思う
そうか
私の心は
こんなにも
砂漠だったのだ
それを
満 ....
眠れない夜を
乗り越えて

カーテンを
開ける

おはよう

朝が来たよ

今日も
世界は
美しいよ

ちゃんと
地球は
回ってるよ
{引用=
雨屋でちいさな雨をひとつ買いました
机の上においたビンのなかで
ちいさな雨雲が
元気に雨をふらせています



愛も
そこにあるうちに
当たり前になっていく
わかるかい

勇猛な
ペリカンの後ろ 少し離れて
ぞろぞろ歩く人の群れ
小魚が
落ちていればいただきます

世界は
どこまでプラス ....
きみが
あまりにもきみでいたがるのは
そのうつくしいこえに
みいられたからなのだろう

わたしもまた
おんなじように
そのこえにみいられているものだから

きっとわたした ....
2005年にウエノポエトリカンジャム3という
野外で8時間ぶっ続けで約80組が出演し
詩の朗読をするというイベントの
実行委員会の代表をやらせていただいた。
3というのだからそれ以前に2001 ....
ずっと見てんだ
ここから

降りる気なんてないし
登ってくるやつもいない

ただ
おれはひとりで
ずっと見てんだ
ここから

ぜんぶ
おれのものだから
ずっと見てんだ

 ....
若い青葉に滴が冴えて
ぬるい空気のなかで雀たちの声が朝露に濡れる
そうやって世間はあたらしい季節にそわそわしているのに
留まろうとしてるひともいる

分かるはずもないんだ
誰によってあ ....
立ち止まると
黒子が幕をあげて
回想の舞台があらわれる

三十年も前のこと
大晦日の夜中に
明治神宮に初詣に行った
十二時を過ぎると
賽銭箱にむけて
たくさんの人が硬貨を
人々の頭 ....
お酒は重めのモルトがすきで
お菓子ならビターチョコレイト
煙草は赤いマルボロ
食後はコーヒーにお砂糖を入れて

ボトムはいつもジーンズ
バイクはマグザム
サングラスはポリス
ネックレス ....
木々、たいよう、風、ねこ、ひとみの色と涙のあと
クローバー、すずめ、子供たちの無防備なからだ

誠実、不誠実、夕もやに消えたため息の影
妊婦のおなかと、マニキュアのはがれた爪

海 ....
今年もまたさくらが咲く
涙を吸い上げて
また地におとす
季節はただ往くだけ
巡ると見せかけて

春は残酷なくらいやさしくて
このうえないしあわせを見せ付けながら
かなしみを呼び起こす
 ....
六月の招待状にマルをつけ刈られて強く匂いたつ緑



噛みついた腕から甘い草いきれ雨も恵みにちがいなかった



二人だけの秘密だよってからまった翌朝 夏草ぐんぐん伸びる



 ....
とうどうせいらさんのおすすめリスト(2616)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
セプティエンブレ- 吉田ぐん ...自由詩1409-9-29
忘れ物- 風音携帯写真+ ...709-9-26
わたしにはなんにもできない- 八月のさ ...自由詩309-9-25
夕焼け- 風音携帯写真+ ...709-9-23
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果物の皮を剥くのが上手い理由- 吉田ぐん ...携帯写真+ ...1209-9-14
本日は晴天なり- 吉田ぐん ...俳句909-9-4
或る少女の生涯について- 吉田ぐん ...自由詩2609-9-3
暗闇- 風音携帯写真+ ...309-8-17
1日の終わり- 風音携帯写真+ ...409-8-16
なつやすみ- 大覚アキ ...自由詩709-8-13
針金ハンガー- たもつ自由詩909-8-11
だからどうした- kawa川柳509-8-10
破片- たもつ自由詩909-8-7
夏帽子- たもつ自由詩2009-8-4
見つめるひと- 恋月 ぴ ...自由詩23*09-8-3
プレゼント- 風音自由詩509-7-28
うみのおわり- umineko自由詩20*09-7-14
おはよう- 風音携帯写真+ ...809-7-14
ちいさな雨- 青色銀河 ...自由詩309-6-21
ペリカン・ボード- umineko自由詩7*09-6-14
変声期- 山中 烏 ...自由詩6*09-6-5
ウエノポエトリカンジャムと詩について_1- 馬野ミキ散文(批評 ...13+*09-6-3
みはり塔- 大覚アキ ...自由詩209-6-3
潜水艦のゆめ- 八月のさ ...自由詩309-5-24
初詣のコイン- 殿岡秀秋自由詩309-5-19
珍しく恋にうつつを抜かしてみる- 八月のさ ...自由詩209-5-17
美しいもの- 八月のさ ...自由詩209-5-11
追憶の春- 八月のさ ...自由詩309-5-6
セクレット- 石畑由紀 ...短歌9*09-5-6

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