伝えたいことは
何を言っても
何を書いても
伝わらなかった
伝わったのかもしれないけれど
わからなかった
幸せは文字の中にはひとつもなくて
生活の中に
ぽっと膨らむ湯気みたいで ....
あしたのあさごはん
たまごやき
きいろいもののよこには
みどりいろ
やさいをたべましょうと
かていかのぽすたーがいう
あかいとまともつけるといいな
わるいゆめをみたあとは ....
あたしには帰るお家がないですから
お家にいれて
あたしにはふかふかのベッドがないですから
ベッドにいれて
あたしには決まった仕事がないですから
いれて
なに、怒ったの?
いや ....
迷惑ですか?
いまさらこんなメール出してごめんなさい。
でも、どうしても今出さないと おかしくなっちゃいそうで・・・。
夏休みも終わりに近づきあなたもきっと充実した毎日を送られていることでし ....
いちご味のアイスクリームが
水たまりに落ちて
七色の油が
水面を走って拡散していく
その上をコンビニのレシートが
巨大タンカーみたいに
悠々と流されていく
アスファルトにひざまずいて
....
何しに来た?
って
ぶっきらぼうに
訊かれて
機械みたいに
サイトシーイング
って応える
観光と書いて
サイトシーイング
笑える
遠い遠いところから
光を観にきま ....
俺はビールにしろ冷えたのが好きで
居酒屋などで冷えてないビールが出てると若干静かに腹が立つ
うちでは冷凍庫にコップを冷やしているので
うちよりぬるいビールや冷酒に金を払うと思うといろいろなものを ....
もうだいぶ短くなった青鉛筆を
今日も必死に削っている
先を細く細く尖らせなければ
気がすまないんだ
そのくせ
極度の尖端恐怖症なものだから
どれほど尖っているのか
目で見て確かめることも ....
わたしの生まれ育った村には
鮮やかな花が咲いていて
広大な田地が広がっている
野良犬がそこらじゅうにべとっと寝ていて
曖昧な微笑みを浮かべる村人と
いないはずの人たちが生きていた
たと ....
{引用=
***
}
ベッドの下の人たちを看取る
{引用=
***
}
自動二輪の音がきこえるしんしんと
暗闇にほの白くうかぶアークは
かわらずまわっているのか
確実の ....
すべり台の一番高いところで断続的に爆発しながら
ガチャピンが存在しない耳たぶを震えさせる
そのときの高音域の伸びは
誰にも真似できないほど抜群だから
ガチャピンは何度も何度も爆発を繰り返す
....
ミミという女の子がいて
今もどこかで生きています
彼女は
ゲームセンターのUFOキャッチャーで
お母さんにキャッチされ
取り出し口から生まれてきました
生まれたての彼女は
背 ....
酸素が足りなくなってしまったから
あおっちろく光る水槽を
足でかき混ぜる
だいじょうぶ
魚はもうずっと居ない
*
ケロシン
ケチラン
水槽の底に住んでいる人魚の名前
腿ま ....
*灯台
かすかにまだ
光っている
間違えたままの、
やさしい思い出
わたしの幸福な思い違いを
あなたは
そのままにしてしまったから
....
「口さけ女」
{引用=
耳元まで、口が裂けて広がっている女性噂妖怪。
幅の広いマスクで口を隠しており、道行く男性に、「私、綺麗?」 と尋ねる。
答えた男性には、マスクをはずし、口を見せ付け ....
この日に
何度目覚めても良いことなんてないだろう
おぼろげに繋がった手足を
まばたきが裁断していく
畦道を歩きながら
すうと伸びた苗が風に傾れて
順々に光を浴びているのを見る
け ....
わがままな飛行機雲が
あおぞらに
まっすぐ線をひく
ちくしょう
飛行機雲め
あなたと
私との距離に
まっすぐな線
ひきたいけれど
公園の木々
信号
コーヒーハウス
....
疑うと詩が書けなくなる
あとは
幸せなとき
雲
大げさな絵の具のような
ありふれたフォーム
曲線
誰かがうつむいて
指折り数えてる
それは
ノルマとか銘柄とかで
ほん ....
金属ブラシで懸命にこすって
庭の水道で洗い流すと
スコップも裁断ばさみも
見ちがえるようにきれいになった
せっかく用意したリュックには
けっきょく
詰めるものがなにも思いつかない
縁 ....
4月1日
迷惑メール17件
うち英語が6件
あんまちゃんと読めないけどたぶん迷惑メールだと思う
普通のメール2件
返信せず
たぶん支障ないと思う
4月2日
迷惑メール3 ....
きゃはきゃは と小さな笑い声がした
留守番をしている日曜日
レースのカーテン越しにガムシロップのような
とろりとした陽光が射していた
読んでいた本を伏せて
誰もいないひんやりとした畳を這 ....
私をこの場所に向かわせるもの。ということを考えてみました。表現。表すこと。現れること。
一青窈さんの、コンサートに行きました。「ハナミヅキ」や「もらい泣き」など、バラードの得意なアーティストさん ....
あの日
びるのてっぺんは
どれだけ
さみしいひかりがみえたの
むてっぽうなことで
きみも
やっぱり そんを したのだろうか
そっとちかづこうとすると
花をちらすみたいに ....
散歩道触れるか触れないかの指は 誘っているの楽しんでるの
川土手に並んだ黄色い花の名を 聞き忘れたけどそれでもいいや
おおぞらに解き放たれたグライダー 想いを告げたくちびるに似て
....
私は売る
大切なもの
私の
私だけの
世界は
最初から決まっている
レアメタル
危険水位
少ないもの
限りあるものに
価値が
人がひれ伏すのなら
私には
あるじゃ ....
鶏がらじゃないよ
うさがら だよ
煮るのは禁物
跳ねるから
なきがらじゃないよ
うさがら だよ
赤い目だけど
元から
ぬけがらじゃないよ
うさがら だよ
からか ....
字喰虫といふ虫あり。
その虫、蟻に似て「掘る」と「喰う」、「蓄える」に長ける。
頁を捲って、小麦色の紙にトンネルが開いていればそれ即ち字喰虫の食事後なり。
垂れる糞は喰ろうた字と同量 ....
ガラスの向こう側から
鼻の頭を舐めてきた
君を愛おしく思うな
なんて、無理な話だ。
ごはんと布団とトイレと
とりあえずそんな所か。
さあ、帰ろうか。
追いかけて、背を向けて。
逃げられて、追いかけられて。
仔猫のようにじゃれ合って、
たまに離れて、
凛として、自分。
すこしずつでもいいんです。
進みたいです。あなたと。
私は元々、リストカット癖がありました。
今はもう落ち着いていますが、今も腕には
沢山の傷跡が深々と刻まれています。
また、私は何度も自殺未遂を起こしました。
包丁で自分を刺そうとした、
....
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