すべてのおすすめ
六月の招待状にマルをつけ刈られて強く匂いたつ緑
噛みついた腕から甘い草いきれ雨も恵みにちがいなかった
二人だけの秘密だよってからまった翌朝 夏草ぐんぐん伸びる
....
片目とじて高層ビルのてっぺんを愛撫するほど遠いきみの背
くちびるが世界、とひらき漏れ落ちる欠片のなかにわたしは棲んで
カレンダーに王冠を描くもう二度とあうことのないひとの記 ....
わたしを
引き寄せた、その腕は
力強く
ふるえて
泣いた
産まれたのだ
けたたましい、君の産声に包まれながら
手のひらによせてくる、鼓動
二重螺旋のかなしみが
わたしのからだ ....
書いては消し、
書いては、
消し、
夜 、
に書いた手紙は朝にもういちど読みかえしてみよといいます、
雪は残らずとけてしまった、私は雑 ....
見えない先から
ひさしぶりに糸を引かれ
私も
糸を引いて応える
紅い汗を流して彫刻のように削りだした核から伸びている、それは
時にたわみながらも千切れずに今も
在る、確かめ ....
本当の入り口はどこだったのか
わかったのは
いつだったろう
どこまで上昇しても
融点はなく
波はひきかえしてゆく
そうやって
のまれても、のまれても
打ち上げられるしか
なか ....
名、をつけて、指間からこぼれ落ちる、もの、そこまで愛せ、そこまで愛せ、よ、
彼はいろ我はひかりか 赤青黄おなじ要素で対極に立ち
半分の顔で笑みたるその闇が満ちて怯えん君温け ....
ほれ、みえこみてみ、ちっこくてめんこいおててだ
祖母は私を母の名で呼んだ
どんなに人を忘れても
季節の意味は憶えている
拾いあげようとするその手も
祖母も
小さくて可愛い
紅葉で ....
矢野顕子を口ずさみながら
ヒールのコツコツの月を
連れて帰る
つらい分だけ吐き出した
あなたは楽になっただろうか
つらい分だけ黙り込んだ
私はどこへゆくのだろうか
もう二度と ....
あまりに懇願されるので
試しに小指を与えてみた
男は急いで口に運び
コクリと飲み込むと
生あたたかい求愛がわたしに届く
唾液に光った男の喉をうっとりと通りぬける
わたしの小指
満たさ ....
二ヶ月ぶりに会って
しばらく動けなくなるくらいのセックスをしたあと
夕方にゆっくりと起きだして
二人でシャワーをあびた
あなたのマンションのユニットバスは
浴槽がとても小さくて
ど ....
石を轢く
花を轢く
進んだ跡ができあがる
生きていることを
考える
私は独りで自慰をするしかなかった
匂いなら今もそこここに
残っている
けれど
本当はそんなもの
もう
何の意味もない
忘れない
ぬるい風が頬を撫でていた
あの真昼
二 ....
北海道の地方都市では
量販店はひたすら郊外型になってしまって
駐車場は平地で2000台収容
回転式のエントランスに
何カ所にも設置されたエスカレーター
天井は高くて空気もよくて
新宿のビッ ....
らんららん 出張中の男の洗濯をしようと乙女心を持参しアパートへ向かったら
まさに今 女にまたがろうとしている男と遭遇
鍵をかけていても私は合鍵を持っているのだから男の防衛策意味なし
セコムしてな ....
台所で玉子を割り
箸で溶いて
フライパンでバターとからめた
食卓であなたと向かい合い
それを口にふくんだ時 はじめて
涙が溢れてきた
(お前も卵にはなれなかったのだね)
....
箸を持って近づいてみたら
じいちゃんの骨はほとんど残ってなかった
焼き時間を間違ったんだって
ママとママの姉弟は泣き崩れて
火葬場の人は床につくくらい頭を下げていて
あたしは用事のなくな ....
とうどうせいらさんの石畑由紀子さんおすすめリスト
(17)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
セクレット
-
石畑由紀 ...
短歌
9*
09-5-6
ロスト
-
石畑由紀 ...
短歌
5*
09-5-3
産声
-
石畑由紀 ...
自由詩
7*
08-12-12
ひかり
-
石畑由紀 ...
自由詩
22*
08-4-21
オレンジ
-
石畑由紀 ...
自由詩
13*
08-4-11
岸
-
石畑由紀 ...
自由詩
12
07-10-17
#2006.06〜09
-
石畑由紀 ...
短歌
16
06-10-17
染まる祖母
-
石畑由紀 ...
携帯写真+ ...
11
04-10-1
うさぎラーメン
-
石畑由紀 ...
未詩・独白
14
04-9-24
美しき日々
-
石畑由紀 ...
自由詩
32
04-8-12
足
-
石畑由紀 ...
自由詩
23
04-5-12
轍
-
石畑由紀 ...
自由詩
8
04-4-24
それからの孤島
-
石畑由紀 ...
自由詩
7
04-4-22
イトーヨーカドー
-
石畑由紀 ...
自由詩
12
04-2-18
正三角形
-
石畑由紀 ...
自由詩
24*
04-1-29
月のもの
-
石畑由紀 ...
自由詩
13
04-1-24
終わりの続き
-
石畑由紀 ...
自由詩
8
04-1-23
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する