ただ
ハコベの花のように
ひそやかな 誇りをもって

ただ
ハコベの茎のように
地を這う たくましさをもって

ただ
ハコベの葉のように
しんしんと いのちをもって

本日 ....
寂しがり
嘘つきで
夕暮れにも泣いたりしない
強がって
爪先で
ねえ、
迷いくらい蹴飛ばしてよ


君の笑っているところが見たい


赤信号
一番星
黄昏の寂しさ
 ....
ひざまくらはきもちいい
きもちよすぎて

このまま、とけてしんでしまいそう


こんなにきもちのいい死に方があるのにねぇ

首をつったり
崖から飛び降りたり
薬を飲んで
死んでし ....
{引用=ことばを生気づける、死でもって。
                          こもん}


隻眼の雲雀ただよふおおぞらのもとより暗き世界を孕み


やさしさは午後のひかり ....
やり残したことはありませんか と
問われたらなんて答えよう
みんな
どこに帰るのだろう

ふるさとはもう
名前も奪われて
体育館ばかりがきれいになる

過去は
ただのおとぎ話で
 ....
触れない唇
握らない掌

体中の
あちこちが渇くのです
潤して欲しいと
井戸を掘るのです

上手に
井戸が湧けば
わたしはきっと
すくわれる

井戸を掘るのです

時間す ....
インスタントコーヒーでアイスカフェオレを作ろうとして
粉をスプーンで2杯掬ってカップに入れた
ミルクを注いだところまでは好かったのだが
かき混ぜるところで思い出してしまった

10年以上も昔 ....
私の三匹の獏たちはすくすくと育って
立派な大人の獏になった
偏食も直って夢をバクバク食べるようになり
(三匹めの小さな獏はおバケの夢だけ苦手だったけど)
やがて彼らは巣立っ ....
その街はいつでも夜だから
君はスマートなクロールで
柔らかく早くどこまでも泳げる


絡まるような人の波を掻き分けながら
真上の月の明かりよりも

通りのずっと向こうのブ ....
 
扉を開けると
土砂降りの雨の中に
あの頃が立っていた

あの頃とは違って見えたが
私には直感ですぐに解ったのだった

成熟した女性の姿のあの頃は
招き入れると ずぶ濡れのまま ....
枕のなかに棲む魚が
ゆうるりとからだを波打たせている
何の音もたてることなく
ただ端から端へと動いている



わたしは魚が静まるのを待ち
左向きに頭をのせる
魚はい ....
部屋に突然インドがやって来て
勝手にインダス川を氾濫させるものだから
部屋は水浸しになるし
大切にとって置いたものも
すべて流されてしまった
これは何の冗談だ、と
食って掛かっては ....


にいちゃん
わたしな
どこへもいけへんねん
うばすてやまにすてられたみたいや
ほんよんでるだけやねん
夕暮れ
わたしは掃除しながら
聞いていて

そんな今 むかし
 ....
{引用=さっき見た夕暮れさえもほんものか千年あっても知るすべは無く
                                ETOILE}


木漏れ日の揺れる街路でまばたきの ....
霧に見え隠れする
君の細いからだ
 白

  月明りの下
  星明りの下
  その草原で
  谷間で
  咲き散っていく
   花
  見る人がいない
 ....
触ってごらんよと
差し出された指に瞳は釘付け
少しでも長く
貴方の指に触れていられるよう
ゆっくりゆっくり
手なんて繋ぐ関係には
100年経ってもなり得ないから
ここぞとばかりに

 ....
最近
携帯電話の寿命って
1、2年じゃないのかなあって

それはちょうど
春に種をまき 
冬には枯れていく
一年草みたいだねって

私の本棚に
枯れてしまった携帯が
行儀よく並ん ....
君と

ばいばいって

約束もなしに

手を振るとき

誰かが

波打ち際で砂を踏むのです

僕の胸の奥の

小さな

渚で
両手のひらをまっくらに染めるような思いで




              とらえるのではなく囚われて

           

          何度のあさを終わらせても
 ....
ピアノ、ピアノ、ピアノ
ピアノが招く
ピアノの国へ
音から生まれた
音の鳴る子が死んでいく
生まれることが寂しいと
音の鳴る子は死んでいく
船縁叩いて鳴るピアノ
ピアノの国から
ピア ....
「みんな怯えているだけなのさ」
「怯えている?」
「そうさ。怯えてるんだ。同じに」

もう秋も終わるころでした
彼は優しいのと寂しいのがまざったような顔で
そう言いました
売りつくせないもの
伝えつくせないもの
きっと
あったはずなのに

所在なげな
つくしの群れ
 
 
哀しみも
さみしさも
なにもないよ

空は
まっすぐに
晴れたよ

私は
まっすぐに
生きるよ

もう
未来しかないんだから

私は
からっぽなんだから
 
 
 ....
#31

 帰り道は
 いつも
 悪魔祓いのことで
 頭がいっぱいで

 だから
 しょっちゅう
 道に迷ってしまう



#32

 ことばしか信じない
 ことばにな ....
「ふくらはぎはね タイムカプセルなんだよ」

そう言った時
掠れた声で
おもしろそうに
わたしのゆるやかな足をなぞるゆびは
日ざしに透けて
どうしようもない昨日とまざり
まるで た ....
#21

 真冬になったら
 一緒に海に行こう
 そして
 だれもいない波打ち際で
 足を濡らしながら
 凧揚げしよう



#22

 プリンが
 グシャって崩れる
  ....
昨日 はす向かいの家の犬が 
三匹の子犬を産んだ時
アフリカ国境のキャンプで 
百人の子供が生まれたらしい 

朝 すれ違ったランドセルの女の子が 
下駄箱の靴に忍ばされた画鋲で、親指 ....
一枚の葉も無い
一本の細い木のように
突っ張った体がベッドの上に横たわる

焦点の合わない瞳
微かに呼吸する半開きの口
折れ曲がり固まった枝の腕
真っ直ぐに交差した両足
手首に刺した点 ....
むなしいって
云ったらいけない?

むなしいって
云ったら詩は終わり?

なんだよう 声だよう
冷たい風が騒いでいる
フランツ・カフカの骨は崩れている

むなしい
 ....
わたしは 御茶を のんでいる ゆっくりと 過去を わすれて わたしは お茶を のんでいる 。                    
とうどうせいらさんのおすすめリスト(2616)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
春待ち- 月音未詩・独白605-11-9
我儘な祈り- 有邑空玖自由詩6*05-11-9
ひざまくら- くしゃみ自由詩3*05-11-8
儀式模倣- 本木はじ ...短歌10*05-11-8
海鳴り- umineko自由詩12*05-11-5
手首に井戸- たりぽん ...自由詩6*05-11-5
(アイスカフェオレとアイスココアと愛情と嫌悪による独白)- あめ未詩・独白605-11-4
偏食_番外編- 落合朱美自由詩15*05-11-3
クロール- 松本 涼自由詩2*05-11-3
あの頃が来た- まどろむ ...自由詩5*05-11-2
ノート(枕魚)- 木立 悟未詩・独白1105-11-1
小詩集「書置き」(九十一〜一〇〇)- たもつ自由詩29*05-10-31
かなしい帝國- 石川和広自由詩11*05-10-31
灯台に棲む夢を見たんだ_- 本木はじ ...短歌12*05-10-31
ホワイト- まどろむ ...自由詩3*05-10-31
限られた時- 水無月 ...自由詩4*05-10-31
一年草DoCoMo- umineko自由詩6*05-10-30
鳴き砂- たりぽん ...自由詩15*05-10-30
左頬に手を触れて- 和歌こゆ ...自由詩4*05-10-30
ふたこぶ駱駝- あおば自由詩10+*05-10-29
- ヤギ携帯写真+ ...4*05-10-29
つくし- umineko携帯写真+ ...7+*05-10-29
empty- umineko自由詩7*05-10-29
フラグメンツ_#31〜40- 大覚アキ ...自由詩8+05-10-28
恋文- はな 自由詩8*05-10-28
フラグメンツ_#21〜30- 大覚アキ ...自由詩305-10-28
ローカルニュース- 月音自由詩805-10-27
裸の女- 服部 剛自由詩11*05-10-27
ぼくのもちもの- 石川和広自由詩5*05-10-27
わたしは_。_- すぬかん ...未詩・独白505-10-27

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88