その日早く
小学校に着いたぼくは
講堂の前に並ばされた

校門から入ってくる
青い制服の子どもたちは
波が引いた磯の蟹だ

校庭の砂を踏みながら
青い蟹たちが拡がる

背広を着た ....
夕焼け時刻には出歩かない
気持ちが恐くなるから
真っ暗に包まれてあんしんになったら
そしたら、帰る

終わりがあることに救われて生きている
ただ、その瞬間を待っている
帰り道のわ ....
今にも落ちそうな
線香花火の最後の赤が

すっ


手元で息絶える


嗚呼
恋は終わるのだ

こんな風に
化石になって



 
あなたが
絶望しませんように

会社は
家族なんかじゃなかった
マルクスだとか
神の手だとか
結局
支配するものされるもの
王と下僕
契約

生きることに
契約を持ち込んだ
 ....
毎日 自分が最低な人間だって確認するためにパチンコにいく
何かにすがるような思いでバックに詩集を入れて持ち歩く
喫茶店の前で立ち止まるけど中には入れない

友達がひとり去って 
またひとり去 ....
わたしを
引き寄せた、その腕は
力強く
ふるえて
泣いた

産まれたのだ

けたたましい、君の産声に包まれながら
手のひらによせてくる、鼓動
二重螺旋のかなしみが
わたしのからだ ....
剃髪に立ち会った日の陽の光 淡く結んだらせんのつづき



葉脈にミシンをかける神様は季節のすきまは縫い合わせない



にんにくで追い払うんだ君のこと季節外れの桜の匂い



 ....
秒針の一周で
思い出すこと

君の瞳
君の笑顔
君のくちびる
君の言葉
君の仕草
君の指先
君の髪の色
君の肌の色
困ったとき見せる君のさみしい目
ふくれっつらしてほんとにふく ....
幽霊が豆腐を食べる
冷や奴より冷えた幽霊の
行儀の良いイタダキマスの
青白さを競う口元の
豆腐の角ばった立方体への怖れと、味わいの
幽霊声は、静かに しょう油派?
ポン酢派? をうらめ ....
「急に泣きたくなる」
という設問を読んで
泣きそうになる

つきつめると
あふれてしまうので
空みみのふりをして
「いいえ」に丸をつける

+

淡い花のきもちになって
窓の外 ....
夜の暗さ
海の暗さ
そこのあるものの 暗さ

波が
うねりを繰り返し
何度でも打ち寄せる

夜の海
釣り人の
投げた重みが
ふかく沈む

あなたと
指を重む
その温度の確 ....
ねぇ、その懐かしい谷は
いまも風に吹かれているの
そうさ
陽のあたる白いテラスで
あるいは
小さな木の橋に腰かけて
風に吹かれてる
何も変わらない

(かば?
(かばじゃないよ、妖 ....

空が晴れていると
どこへ行ってもいいような気がして
ふらふらと遠出をしてしまいたくなる
そんな時はスーパーへ行って
掌にちょうどおさまるくらいの大きさの
果物をふたつ買って帰る
右と ....
書くこと、について、ミハイル・バフチンというひとの本を読まざるをえなくなって、
でも楽しく読んでいます。
それはもう他の読者の方に怒られるかもしれないくらいざっくり言ってしまうと、
「小説って人 ....
とりとめもなく書いてみようと思うのは、ポエムについて、ということは同時に詩について、ということです。

すこしだけふれておきたいのは、たまに、ポエムはだめで現代詩はいいとか、その逆とか、そうした話 ....
お風呂さん、ありがとう
今日もあなたに浸かることができて幸せです
あなたの清らかさとあたたかさが
今、とても尊いものに思えます
わたしは寒いのに裸になりたい
裸になりたいのにあたたまりたい
 ....
きょうさあ
ほいくえんつまんなかったねえ

おもいついてためしに
ぼくがいえば

すこしだまったあと

おもしかった
ほぃこえん

ふすまかどこかをじっとみつめて
ひらいた
 ....
 
 
近所の用水路で小さな魚を捕まえた
家にあった水槽に放し
部屋の日当たりの一番良いところに置いた
魚は黒く細っこくて
その頃のわたしは
なんとなくまだ幼かった
 
+
 
 ....
「詩人不在証明」

不在を、証明せよ、と、書き殴られた、黒板、放課後、幾つめかの、チャイム、掃除用具入れの、造形美、誰もいない、教室の、大気。


足元から伸びる影を追いかける、ような、 ....
ふと見上げた空に
鳥が一匹
町を見下ろしていた
霜降の午後4時
書いてしまって、また後悔するかもしれないんだけど。
まずはお礼から。
詩学社の破産、廃業の折は、「詩学社を救え!(http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=136 ....

消費者金融の無人審査機の前で
背筋をこころもち曲げている女
どういう顔をしていたらいいか
分からないのだろう
真っ二つに分けた前髪の間からは
かきまぜたコーヒーに入れたミルク
みたい ....
斜面を切り分けて
父の家が建つ
小さな

直方体を
重ねただけの
たぶん
遠い質量の

かたちのないたましいを
とどめおくために

ほっとした表情で
母は告げる
これで
 ....
目を閉じて
って
言われても
いつも
薄目を開けていた

プレゼントをもらう時
キス する時

人はなぜ
暗闇で迎えるのだろう
大切なことを

わたしは
見届けていたいのだ ....
君のあとで
僕は手を洗う

君の湿りを
指に
残さないように

ミューズ

薬用
ということは
消毒するのか
君の
君の何を

ことさら
勢いをつけて
これでもか、と ....

一か月が
余りに速く過ぎ去るような気がして
どうしようもない
服を着替える間もなく
あっという間に秋である
外ではまるで軍隊のように
流行なのか
同じ型の服を身につけた女子が
勇 ....
きみがぼくを迎え入れて、ただ
きみがぼくを
迎え入れて、ただきみが
ぼくを迎え入れて、
ただきみがぼくを迎え入れて、その

夜の
むこうでは、歳月

きみが迎えられてい ....
死んでしまおうかと思っている
来ないと思っていた明日が来たから
死んでしまおうかと思っている
来る筈のない今日が来たから



ドアがあればあなたが入ってくる
壁があればあなたが生えて ....
{引用=
【パンばかり食べていると外国人になる】



こぐま印のしょくパン
という名称の食パンが
近所のスーパーで売られていた
近所の小さい食品工場で
おばさんたちが手作りして ....
この文章はおそらく君に読まれる事はないだろうから
だからこれはほとんどひとりごとのようなものだ

ぼくは君でオナった事をそろそろ忘れようと思っているんだ
それでも
君とジョナった事を忘れない ....
とうどうせいらさんのおすすめリスト(2616)
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ふとんのうえを- 白井明大自由詩6*08-11-9
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