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私の中に
午前を飼っている
白い舟がいくつか
遠く漂う午前だ
華奢な草の葉がためらいがちに揺れ
吹く風のなかに
覚束なげな青さが
消えない午前だ

もう長いこと飼っている
だからも ....
中央改札を出たら
階段の手前にいくつかの柱がみえる
その陰にぼんやりと
いつも誰かが待っている


少女だったり、サラリーマンだったり
学生服だったり、主婦だったり
日替わりで、何かを ....
立っているだけで構いませんからと
レジ係を頼まれる
お客さんがカウンターにやって来ても
その言葉を忠実に守り立っているだけにする
約束事のように一人また一人と列に並び始める
お弁当コ ....
外から帰ったら
鍵が掛かっててお家に入れなかった日
ドアの前で
しゃがみこんで
靴のつま先を見つめていた日

誰かにそばにいて欲しいけど
「どうしたの」なんて言って欲しくない
お友達が ....
その日の夕方
妻は花束を抱えて帰ってきた
赤 青 黄 白
色とりどりの花の群れ
寝室の棚の上に花瓶を置いて
妻は花をその中に挿した
赤 青 黄 白
色とりどりの花の群れ
部屋の中は美し ....
妖精が見えるという
塗り薬を瞼に塗って
赤から黒に濁りゆく
暮れの森へ出かけた

不可視
青年の瞳が捉えたのは
影絵の集合
寂しい墨色の森

ざわざわざわ
木の間を流れる風が
 ....
原形を残さないくらい
君が溶けて
トラバターになって
きいろい
思い出になって

ボクはあの日
君が夕暮れと
おんなじくらい哀しい声で
ボクは何度も
忘れようとし ....
色のない朝に目を覚まし
音のない世界におはようをいう
返事がかえってくるのもまたずに
わたしはせっけんをあわだてる

すずめとくるまに声を与え
カーテンと食卓に色をつけた
なにも書かれて ....
このままこのまま
どうしようかな?
ほそい雨足 夜まで行こうか
どうしようかな?
日も暮れる
あしたの風も吹いてきたので
かえろうかな?
ゆこうかな
わたしのなかに
流れる川だ
あなたは

たちどまるな と
言いながら
あなたが
流れた

わたしには
方角などわからない
ただ
ここに立ち尽くす

だ ....
ブギウギゆうたら
笠置シズ子しか思い浮かばへん
なにはなくとも 買い物ブギ
アレが白眉や サイコーや
ホンマもんのブギやらブギウギやらいうのは
なんやよう知らんけど
アメリカの黒人の人らが ....
青い空 白い雲
青い緑に包まれた山
風が吹いた
桜の花びらと 蒲公英の綿毛が
ひらひらふわふわ飛んでいく

まだ薄茶色の土が支配する田んぼ
プールが始まる頃には田んぼもプール ....
君と
裸で抱き合える場所に行きたい
君を
全身で味わいたい

セックスなんてする必要ないよ
君を忘れたくないんだ
君の感触を全身で憶えていたいんだ

忘れちゃうよ
 ....
さっぱりダメなかんじで
グズグズと
午後をぬりつぶしていく

はんびらきの
くちびるから
よだれといっしょに
意識がこぼれては
落ちる

ぽとり

ぽとり

ぽとり

 ....
?
はれんちと言われると
なんだかそわそわしてしまう
私の存在がはれんちなのか
私の行動がはれんちなのか
はたまたいつの間にか私の名ははれんちなのか
何はともあれ
頬を赤く染めなんともな ....
ふんわりもここ
もここの毛
手ざわり最高
いいにおい
ふんふんと嗅いですりすりする
なでなでされるとぐうとなる
そんな可愛いひと
寂しい夜に何百もの架空の羊がなしえなかった
速さで
 ....
手の指はいくら数えても5本しかなくて
両手を合わせても10本しかなくて
そのことがひどく腹立たしくなった、





目をつむる

やらかい

しろい ふとん


あかり ....
ちからのかぎり
なやんで ないて
さけんで たたかい
やぶれさった すがたのまま
なつがおわるまで たっている
わたしの身体は三日月の野原です
このなだらかなカーブは
どのみち受け入れるための
情報を得る手段であり
触角のようなものです
屹立と振動が描く
幾重にも連なる波状のはしっこを
数千億もあ ....
自転車置き場の
かたすみで

セミたちが吹きだまる

かさかさと
枯葉のように転がって

閉じない瞳で空を見る


川沿いの
桜並木が手を振った

親猫は
いぶかる子猫を ....
電線の五線譜に音を入れ
夜三時に水平線を目指すオオムラサキ

世界を支えるピアノ線がゆっくりと緩む

深海にさく桜
魚達は星を夢見ている

海が静かにひいて
地軸がわずかにきしむ
 ....
みじかめに
つめを切ると

ゆびさきが
やわらかくなる

そのあと

髪を洗うとき
ゆびさきが
あたまのひふと
みっせつに
ふれる

そのあと

キーを叩くとき
ゆび ....
彼女は
朝の遠いこのまちの 
ちいさな刷毛で色をさしてゆく、群青
そらをぬりこくって笑う
その背中に 
にじんでゆく夕焼け空を想起しました
けれどもうぜんぶ しずんでしまったから
 ....
カスタネットの音が好きなんです。

あ。ごめん。嘘だった。

破壊力のある音。
脅威的な破壊力。
何かを間違っていたみたい。
間違えていたみたいだ、わたし。

わたしも歌うわ!
チ ....
あなたの温かみと重みが
わたしの存在に加えられる
その重みで
わたしは少し沈む
ほんの少し
沈む、あなたのわからない程度に

支える四本の脚
と呼ばれている、それは
わたしの言葉
 ....
喧噪に耳を澄まし、ベッドの角から落ちないよう微睡んでいる

くるまったタオルケットに熱がこもる


唇を添えて


彼女の名前を口ずさむ
はじめは数百人規模の集まりだったと思う
広い講堂の中に集められて
長い話を聞かされた私たちは
みんな、退屈で、飽き飽きしてしまい
好き勝手な話をしていた
いろんな人の噂話とか
週末の予 ....
校舎に含まれる
散漫な光景ひとつひとつに声がとどかない



1. 朝


 起立
 礼
 いっせいの着席にびくともしない
 この校舎の設計は強度においても欠陥がない
 ....
プツリ

入れ立てのサイダーからはこぼれ落ちる無数の気泡

潰れてもつぶれても無くなることのないくらい弾けて消えていく気泡


いつの間に


それは静かな音を奏ではじめる
 ....
お祭りを終えた夜のように
まだ熱い頬と首すじ
余計にはじけた夢を見ました

はじけたことだけ覚えてる
色とにおいはこぼれても
はっきりと鼓動が踊ってる

もったいなくて、ね
夢を思い ....
とうどうせいらさんの自由詩おすすめリスト(1844)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
午前を飼う- 塔野夏子自由詩26*05-9-3
駅:難波- たりぽん ...自由詩8+*05-9-3
- たもつ自由詩705-9-3
- さち自由詩12*05-9-2
悲鳴- 岡部淳太 ...自由詩6*05-9-1
見つからない妖精- kw自由詩7*05-9-1
メルティス- umineko自由詩5*05-9-1
音のない朝- 八月のさ ...自由詩605-9-1
ゆうしぐれ- ひより自由詩5*05-9-1
わたしあなた- umineko自由詩9*05-9-1
大阪ブギウギ- 大覚アキ ...自由詩4*05-9-1
コンクリートブロック- HARD自由詩2*05-9-1
ラヴ・ホテルへ- span自由詩5*05-8-31
点滴- 大覚アキ ...自由詩305-8-30
はれんち- 暗闇れも ...自由詩5*05-8-30
ひと- 暗闇れも ...自由詩1*05-8-30
しろい- ki自由詩2*05-8-30
そろもん(向日葵の話)- みつべえ自由詩1205-8-29
女体についてのオマージュ- 芳賀梨花 ...自由詩19*05-8-29
うつせみ- umineko自由詩8*05-8-29
生まれいずるすべてへ- 伊藤洋自由詩4*05-8-29
ゆびさきプラグ- 朝野自由詩12*05-8-29
ラピスラズリ- はな 自由詩16*05-8-29
脇役の務め- 浅野 す ...自由詩6*05-8-28
椅子- たもつ自由詩2205-8-28
彼女の微熱- 自由詩4*05-8-28
長い長い講堂の時間- うめバア自由詩205-8-28
校舎に含まれる- Monk自由詩805-8-28
Silent- 自由詩1*05-8-27
夢掬い- なつ自由詩7*05-8-27

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