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翌日、ひーちゃんは見事に風邪をひいてきた

教室に入ってきたときからはなをまっかにしてずるずるさせて
ずるずるさせながら席まで歩いてきて
わたしの隣の机に座ってもずるずるさせて
(ずるず ....
シャーペンの最後にいつも残る

出てこなくなった7ミリメートルは

言えそうで言えなかった言葉

書けなかった最後の言葉




捨てられずに残していたら

いつ ....
四ツ谷にもコンビニはあった
赤坂にもあった
渋谷にも日暮里にもあった
たぶん静岡にもあるし
屋久島にもあるだろう
たぶん

中央線を降りてしまうと
唐突にプリンが食べたくなって
私は ....
「球の描き方」





水の中で目を開けた
融けなかった青が
からだのなかに入り込もうとしている
皮膚のあいだから
――それは恐ろしいことだった


夕方が近づいている
 ....
朝霧の蒸発してゆく速さに
子供たちは
緑色の鼻先をあつめて
ただしい季節を嗅ぎわける


くったり眠っている
お父さんのバルブを
こっそりひらいて
空色を注入する
うん、うんとうな ....
チワワが
俺に
吠えている
俺にむかって
吠えている
俺はちょっと
わらってしまう
飼い主がチワワを
叱る
適当な感じで

飼い主と俺の
目はあわない
 ....
あさ
ゆうやけ色のやさいたちを
こわしてゆくときに
ふと香る 昨夜の
ねむりにおちてゆく、
やわらかい
眩暈



きょうはいつも きのうの続きだから
きのうの夜も
まくらにほ ....
沈丁花から紫陽花まで
わたしの一番すきな春をきりとって
そのひとは去っていった

つぎの春には待ち合わせ


さらさらと
つかみどころのない夏を
どうにかすくいあげて

秋の夕暮 ....
すべてのロールプレイングゲームをクリアした後に

俺たちは眠い目をこすらないまま

ラストオナニーをはじめる

すべてのロールプレイングゲームのエンデイング

すべてのロールプレイング ....
誰だ?
地球儀を思いきりぶん回したのは
俺たちの心の中で地球儀を思いきりぶん回したのは誰だ?
おかげで俺たちは目も頭もなるとだ あっちもこっちもなるとだらけだ
なるとばっかりのラーメンなんて食 ....
てのひらから青い地球がころりとこぼれ落ち
てしまったので、園児たちはみなぽかんと口
をあけて空の穴を眺めていた。外は真昼で季
節外れの台風のように雨が降っている。降っ
ているのに空は晴れている ....
JAROって何じゃろ?
これは切実な問題だ

すこぶる切実な問題だ

私はこのしょーもないシャレと30年間格闘してきた
JAROって何じゃろ?
答えはわかっている わかりきっている
問 ....
とむらいの儀式には
いろいろあるらしい

風に流したり
星に浮かべたり

鳥についばまれる
それも自然だ

骨を
石に混ぜて焼く
というのもあるらしい



鈴にして欲し ....
小学生のころ
仲が良かった友人の家の
お父さんは雨男で
お母さんは雨女だった

家に行くたびいつも羨ましかった
彼女の家の中はいつも雨で
じゅうたんにも床にもトイレにも  ....
目のまえがぱあと明るくて足もとのきんいろの草っぱらがどこまでも続いていると思ったら
それはそれはわたしの夢のなかでのできごとで
目をあけるともうお日さまはずいぶん高いところにえっちらと昇っ ....
泣くな 10円玉
1円に笑って1円に泣かされる奴もいると言うのに
おまえが泣いてどうすんだ?
まだまだ諦めちゃダメだ 自分を諦めちゃダメだ
おまえは硬貨なんだからきっと効果があるんだ
なあ、 ....
あたたかい雨を
窓から眺めてて

ああ
私は孤独なんだ、と
唐突に気付く

もう
お前なんて
どうでもいいやって
そんなふうに言われるの
こわくて

 ・ ・

大粒の雨 ....
埒もない想いに身を委ねてしまうのは
この季節特有の気紛れと

触れて欲しい

昨日までのわたしを脱ぎ捨てた
わたしのこころに
この瞬間に生まれ変わった
わたしの素肌に

季節は夏
 ....
大切に思うほど
遠ざかるのはなぜだろう

お弁当のウインナー
最後まで 見ていた

カラダよりキス
キスよりもことば
ことばで

私たちはつながっていく

遠足の日
ずんずん ....
{引用=「序」


万華鏡に
甘い想い出だけを そっと詰めて

くるくるまわして のぞきこむ

金平糖のじゃれあうような
さらさらした音がはじけて

あまりの甘さに 歯を痛めて  ....
ふだん
ねむっているひとに
いきなりの乗馬は
たぶん
きびしいから
南瓜に
窓を




そのままいのちのような
生ぬるい 風はまだ 
うすまった春を連れていて
や ....
夏なのに重ね着して
どうしてって
肩紐がみっつずつある日
ひとつずつほどけていくのがへん

いっぺんにたくし上げて
胸の上で きゅう となった君のうすかわ
そういえばふたりで歩いてい ....
1.
6月の鉄棒はいつも雨に濡れている
4月の体力測定で逆上がりができなくて僕はみんなにげらげら笑われた
それから夕方近所の公園で練習しているのだけれど
ちっとも足が上がらないうちに雨 ....
 
採石場の跡地を
ヒトコブラクダが
ゆっくり歩く
かわいそうな気がして
コブをもうひとつ
描き足してあげた
耳の奥を覗くと
夜が明けるところだったので
慌てて帳面を閉じた
 
みんな嘘をついているから
私だって生まれていいんだ

嘘に紛れて

貴方のメーラーは
見張られているらしいので
私は
何度も文字を消す

せいぜい
そちらの雨はどうですか、とか ....
夏の雪ダルマ
季節外れで笑っちゃう

好きになってもいいですか
キミのことを

雪ダルマは真剣だ
雪ダルマには時間がない

私の前で
あなたが消える

好きになってもいいですか ....
弱いものいじめ
しようと
手ぐすね引いてる人たち
たくさんいる
やっと咲いた花を
夜中にこっそり
折り取って
持って行ってしまったり
耳元で突然
大きな声出して
大喜びしたり
最 ....
ほんとうのことをあなたに
たくさん
贈りたいのだけど

なぜだか

きっとあなたは私のこと
誤解している
きっと

私のほんとうは
もっと
臆病で調子よくて
よわよわで意地っ ....
            2007/06/02


単純な飛行機を飛ばす
ゴム動力でプロペラを
クルクルと回し
ゴムがゆるむまで
どこまでも飛んでゆき
見えなくなって
ステルス機になっ ....
  両手に抱えられるだけ
  かなしみを抱えて
  捨てに行く
  穴を掘って
  花壇の真ん中辺りに
  ここなら寂しくないでしょうと
  ささやきかけて
  そうしたら
  ....
とうどうせいらさんの自由詩おすすめリスト(1844)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
コーヒープリン- mizu K自由詩4*07-8-3
7ミリメートル分の言葉- むむ自由詩1107-8-1
あなたの心はコンビニじゃ買えない- umineko自由詩9*07-7-30
「球の描き方」- ソティロ自由詩17*07-7-25
海の日- 佐野権太自由詩38*07-7-24
チワワ- 馬野ミキ自由詩13*07-7-24
あさのつづき- はな 自由詩22*07-7-20
つぎの沈丁花- コトリ自由詩4*07-7-15
ラストオナニー- 馬野ミキ自由詩2807-7-10
林檎の皮を剥く速さで- 新守山ダ ...自由詩407-7-3
てのひらから- mizu K自由詩9*07-6-28
しょーもないこと- 新守山ダ ...自由詩1107-6-27
鈴_葬- umineko自由詩15*07-6-27
雨男と雨女- 吉田ぐん ...自由詩2007-6-26
春に過ごす- mizu K自由詩6*07-6-23
ザ・10円玉- 新守山ダ ...自由詩807-6-23
ソリティア- umineko自由詩10*07-6-22
- 恋月 ぴ ...自由詩43*07-6-21
遠足の日- umineko自由詩7*07-6-20
ある雨の日より- もも う ...自由詩48*07-6-17
南瓜の馬車- はな 自由詩15*07-6-17
おっぱい- れつら自由詩307-6-16
金属は湿っている- mizu K自由詩4*07-6-13
- たもつ自由詩2407-6-10
お天気ドール- umineko自由詩5*07-6-8
夏の雪ダルマ- umineko自由詩3*07-6-8
あなたは弱いですか?- チアーヌ自由詩907-6-8
ほんとうのこと- umineko自由詩8*07-6-2
大成功- あおば自由詩17*07-6-2
五月考- 嘉野千尋自由詩10*07-5-28

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