口に出すほどのことでもない
君たちに大事なものが
わたしにも大切に思われる
そんな時もあるだけ

よこを歩くひとりのあなたを
きいろい満月みたいに見ている
足もとには銀河が広がって
わ ....
膨らんだ
腹と裏腹の虚しさが
溢れて伝う
涙一筋
人は只
病として在り
この事を
認め識ること
詩想の始め
鉛色の暗い雲の下
群青の波間に雪が降りしきる

船の舳先に立ちすくみ
雪が痩せた肩に降り積もる

寒さのためか
失われた者への手向けか
透明になってしまった愛のためか

青い涙がほ ....
こたつに眠るねこを
羨みながら 外に出る
今日もあなたのいる場所へ向かう

小雨が 雪に
ここは山だから
どんどん降ってきた
強い風に消えそうな灯しびを
手でふさぐ
あわてて落ち ....
血塗れの肉を食み我欲を振り絞りて

この剥き出しの白き骨格の響き 、
生存と絶滅の狭間に生かされ
漲り溢れる力の滾々と沸き
昇り続け挫折し尚も更に
内なる普き光の大洋
光を纏う愛の
う ....
僕がその雑誌の募集要項(每號一篇)に叛して
詩を二篇投稿したのは
正当な評価などあり得ない
と云ふ いぢけだつたのかも知れない

間違へて一回に
二篇送つちやつたんだよ
そしたらコードに ....
笑いながら

泣きながら

ゆったりと話した時間

互いの未来図を広げ

幸せになることを誓った
この私であることの孤独
毅然と脈打ち残響する

光放たれ 一刻み 、

あの赦しの輝き
金の星、
焦がれ憧れ
じわり滲み出し
瞬時にして巡り来る
懐かしき夕暮れの訪れに

努め ....
僕は情熱と情慾との
區別がつかない
すつかり
ちやつかり
目明きの如く、而も
盲目である
彼女の
「都市狼さんて考へてるやうで
實は考へなしに、思つた事すぐに
行動に移しちやふんだも ....
あぁ、生きて
逝くだけの人生だ
なんて
気のない返事
は生存の限界
日々の暮らしと
とりとめのない話
を繰り返して
コロコロと
労働もなく
好きもなく
「私の生涯を通じて、私というのは、空虚な場所、何も描いてない輪郭に過ぎない。しかし、そのために、この空虚な場所を{ルビ填=うず}めるという義務と課題とが与えられている。」(ジンメル『日々の断想』66、 .... 妻が来院して誕生日を祝ってくれた
二人の共通の友人である江中さんと三人で
ぼくはイチゴのショートケーキ
江中さんは確かイチゴのタルトだったと思う
妻はチョコレートケーキ
草団子とクッキー
 ....
外界についてのどんな判断の中にも、
主観的な部分が働いている。
このことから、
人間は現実の客観的な本質に到ることができない、
と考える人がいる。
そういう人は、主観的な体験を現実の中に移し ....
寒い季節になると
いないはずのあなたを
つい探してしまう

枯木立の向こう
ベンチの連なり
落葉を踏む音

いないはずのあなたは
寒い季節に紛れて
すぐにわたしを探し当ててしま ....
愛の欠片が粉になり
冷たい風に飛ばされ
寒空に消えてゆく

残ったものはセピア色の影となり
再び戻ることはない
{ルビ掠=かす}れたフィルムがカラカラ回り
観客はぼく独りだけだった
楽 ....
{ルビ繭玉=まゆだま}の中で柔らかな{ルビ生命=いのち}を見付けたよ
これでぼくは生きられる
北風の吹く枯れた野原も
雪の降る山でも大事に育ててゆこう
息を吹きかけるとホンワリ光り
手のひら ....
内に鐘打つ渇望の 
解き放たれ
声を発した途端、
子の生まれ
袖をまくれば
ぐんぐん育ち

来てはまた逝きまた来ては
点を辿る以前にもう円周を想い

後に残すお部屋にぶち撒けられた ....
愛と{ルビ細=ささ}やかな経済力があれば
やって行けると思っていた

疲れたぼくは入院することになり
毎日を{ルビ繭=まゆ}の中に包まれ
平穏な時を過ごしている
知り合いもたくさん出来て寂 ....
寄せる波 返す波 、

到来したこの朝に
陽の光の闇を照らし出し
漆黒の真っ青に染め抜かれ
光を透かし彫りにし
浮き上がり

返す波 寄せる波 、

突き上げ突き入る
うねり唸り ....
今夜のメニューは
厚揚げの明太味噌焼き、つみれと大根煮、水菜のお浸し
ワカメご飯だった。

ぼくは何時も残してしまうが、食事管理の小枝さんは
「よく頑張ったね!」と褒めてくれる。
小枝さん ....
巨大な扉が開かれる
自らの内に作動スル
私性を超えた普きもの
脳髄の筋立つ動き蠢きに

自らを意志する思考と云う
ひとつの現 宇宙過程 、

自由闊達に走る、走る


  ☆
 ....
吹き荒れる吹雪は去り優しい陽射しが大地を照らす頃
あなたの温かい眼差しのような春がやってくる
雪に埋もれた生命は息を吹き還すように精一杯、天に向かって手を伸ばすよ

それなのに大切なものが遠く ....
どこで夜ははじまるのだろう?
(リルケ『愛に生きる女』生野幸吉訳)

夜は孤独だ
(ブロッホ『夢遊の人々』第三部・七七、菊盛英夫訳)

めいめい自分の夜を堪えねばならぬのである。
(ブラ ....
つるりとしろいプレートに盛られ、
真白く連なるポテトサラダから
球形の緑に滑るグリーンピース
注意深く刺し掬い取り除ける
フォークの動き 銀に輝き
シシシと笑う彼女の両頬に
笑窪穿たれる  ....
午前三時
茹で玉子の薄皮のような眠りは破られた
ゆうべ飲んだ珈琲が効き過ぎたのだろうか
迎え珈琲に冷えたTULLY'Sのブラックを飲み
ホールで覚醒を{ルビ促=うなが}した
煙草が ....
炬燵に潜った黒い詩のかたまりを蹴とばした
かたまりは、黄色く悲しい柄の炬燵布団を這い出して
畳に埋め込まれたトランジスタの蜜を指で掬った
雪と雨の雑じった空の涙を、吊し柿はただ見ている

正 ....
かつて
グラスから溢れ落ちた
水の音と
いつかの記憶と

夢であり、そのなかの現実であり、
日常と、仮設された風景に。

壊れた右手に接続された眼が、
路地裏に放置された
光の内側 ....
冷たい雨の中

{ルビ真紅=しんく}の椿が凛と咲き

冬ざれた街かどを{ルビ細=ささ}やかに飾る

一輪挿しにしたら

殺伐とした部屋も和むだろう
松本さんは珍来のチャーハンが食べたいという
それにビールが飲みたいと
毎食ペーストと栄養飲料
牛乳だけの食事を希望したのは彼の意志で
病院からの強制ではない
ぼくはレバニラが食べたくて
昼 ....
海さんのおすすめリスト(2406)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
きいろい満月- よるもと自由詩925-1-14
腹と裏腹- まーつん短歌225-1-13
詩想、詩想の発端__hold_on!。〇_短歌形式借り- ひだかた ...短歌225-1-13
海に降る雪- レタス自由詩5*25-1-13
1月9日- 唐草フウ自由詩14*25-1-13
カタルシス- ひだかた ...自由詩425-1-13
二篇の詩- 髙任勇梓 ...自由詩225-1-13
五行歌_別離- レタス自由詩6*25-1-12
宵の明星- ひだかた ...自由詩525-1-12
盲目- 髙任勇梓 ...自由詩125-1-12
ぽつり- りゅうさ ...自由詩1*25-1-12
WELCOME_TO_THE_WASTELESS_LAND。 ...- 田中宏輔自由詩9*25-1-12
【病棟日誌】_誕生日- レタス自由詩4*25-1-11
人格と世界観2- ひだかた ...散文(批評 ...225-1-11
不在- 夏井椋也自由詩14*25-1-10
追憶- レタス自由詩4*25-1-10
珠玉- レタス自由詩3*25-1-10
残響_、- ひだかた ...自由詩4+*25-1-10
【病棟日誌】_徒然に- レタス自由詩4*25-1-9
原初ノ思考- ひだかた ...自由詩225-1-9
【病棟日誌】_晩餐- レタス自由詩4*25-1-8
詩想、運命と灯火- ひだかた ...自由詩225-1-8
春の予感- 栗栖真理 ...自由詩125-1-8
IN_THE_DEAD_OF_NIGHT。──闇の詩学/余白 ...- 田中宏輔自由詩10*25-1-8
残光、死して- ひだかた ...自由詩325-1-7
中途覚醒- レタス自由詩4*25-1-7
青い涙- atsuchan69自由詩15*25-1-7
放課後- ryinx自由詩325-1-6
五行歌_花一輪- レタス自由詩5*25-1-6
【病棟日誌】_明日- レタス自由詩7*25-1-5

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