日が昇り 半袖半パン姿で
二階ベランダに出れば
想わずも温ったかい気の感触
改めてスッポンポンになり
ストレッチ、スクワット、
腹筋、腕立て、三十回ずつ
そうしてゆっくりゆったり深 ....
昨夏のぎっくり腰
冬前から
通勤を徒歩にした
細い道を
とことこ歩く
畑を過ぎた辺り
今日は見まいと
思うのに
やっぱり見てしまう
古い美容室に貼られた
ポスター ....
ここを出る
それがため
靴をさがす
昔は どんなものでも平気だった
今は、理由や 人目さえも気になり
履く靴を
みつけられない
・
辞書のことばで表現できない ....
待ち合わせは苦手、{ルビ純心=まごころ}を証明しつつ傘を持つ。今日はおひさまが寝ている、いつかこたえは聞けるだろうか。それともおしまいになるだろうか、意外とかくせるから大丈夫なきがする。
こぼれ ....
靴箱の端の空が
からんと鳴る
きさらぎさらさら
あかぎれ星座を
なぞろうとする親指
さらさら
布団のあかぎれ
じっと見つめる窓が
かくりと折れないように
休みがちだったわたしは
先生から放課後
「またあしたね!」と
言われるのが
なんとなくいやだった
とうめいな巻き尺で
コンベックスを握られているような
針穴のない縫い針である自分を
....
実家の仄暗い納戸に
新品のおむつが並んでいる
それを使う予定だった父は
この世から旅立っていて
父が使うことはもうない
ひとりになった母は
ひとりで確定申告をして
ひとりで片付けをし ....
果てなき道筋見い出して後
春の岸辺の近付けば
熱狂も幻滅も消え
しずやかな笑み湛え
自由と愛の花籠の
自らの魂に宿りてただ爛漫
波打つ光の森を水彩の風となり
吹き抜けていく人 ....
草鞋虫を片ほうだけ履いて、
春が土足で入ってきた、
ながらく寒かった和室の畳の上にも、
いっぴきの草鞋虫が入ってきた、
地の
じりじりぐらぐら
痙攣し揺らぎ震え
宙の
オレンジ橙から朱に染まり
ぐるぐる廻りもう円盤状
雨の連弾 透明飛礫となり降り頻る
瞬間、純白の光帯と化し流れに流れ
自らの
終いへの ....
窓の外を大きな白い雲が流れていて、それでも晴れている。畑の玉葱の葉がシャキッと伸びている。この玉葱はユウスケの父が植えたものだ。しかし最近父に会っていない。連絡もしていない。友は東京にいて、地 ....
ラファエル・カンポ
聖母子
月経がとまって、お母さんがなくしちゃったのは、
女性ホルモンだけじゃないんだ。彼女は自分の長男もなくしちゃったんだ。
それって、ぼくのことで、ぼくっ ....
私の住む家は賃貸
先日
リビング横の柱に
鉛筆で書かれた
数字と線を見つけた
よく見れば
身長を測った印
一三九センチから
始まっている
──中一で一四八センチか ....
北風が強い今朝早く
暗い内から身を起こし
意識うねりするすると
ながれきらめく光のなか
包まれて居るこの自分に
静観する最中ふと気付く
煌めく光の重なり合い
生動止むことなく続き
....
ユウスケは空をじっと眺めていた。先ほどまで晴れていたが、今、不吉めいた大きな灰色の雲一つが、頭上に居座っている。
ユウスケはやっぱり禁煙薬によって、マズい味しかしないハイライトを揉み消すと、ベラ ....
怠かった。朝から薬を何錠も服して、書斎の暖房は頭をぼうっとさせ、足は冷えたままだった。ここに回覧板がある。開いてみたがユウスケの頭の中に情報が入ってこない。外は小雨がふっていた。傘もささず、ユウスケ ....
幼少期ゾンビオナニーピラニアが
怖いから襲っちゃったとお化けまね
攻め来たらどうするのだとピラニアが
大丈夫、弾はおまえを避け通る
えぇぇ、僕? んなこたないと気づけよし
....
ふくふくしてるね
すずめ達、
冬の細雨に濡れながら
アスファルトの上
一時も休むことなく
何か餌を啄んで
生まれ生き抜く姿、
ふくふくふっくら
何故か可愛らしくて
ふくふくと ....
起きると時計は七時を指していた。本日は水曜で、ゴミ出しは無かった。安堵しつつ、体中が重たかった。窓から外に目をやると雨が降っている。ここでユウスケの鬱っ気を確信した。一階寝室から出て、二階キッチンに ....
お気に入りの雑貨屋で
可愛い猫のマグカップを見つけたと
あなたは困ったような眉で
ふんわり笑う
笑うのが苦手な私も
思わず頬をゆるめてしまう
あなたの柔らかな笑顔は
ほとんど魔法 ....
息がつまるほど抱き締められて
くるしい、 けど しあわせよ
なんていう
変態じみた経験は
そうあるものじゃないけれど
そうでもしなけりゃ
うしろめたさに負けそうな男と
....
私の抱えて居る病闇が
喘ぎ出す夜陰に又、
ガン慢性苦痛
わんわんとらむ
麻痺させんクスリ飲み
呑み込まれいく手前にて
引き返し来る瞬間
(鋼の打ち付けられては
引き裂かれ血だらけ
....
その人の悲しみを
すこしでも
軽くするために
その人の傍にいて
できることを
模索する
それが目下の
やるべき
大切なこと
今日は
蜂蜜紅茶と
笑い話を持参
....
冷えた朝である。くっきりとした青空が広がっている。玉葱の葉がシャキッと健気に伸びている。
ユウスケは暖房の効いた書斎で砂糖入りアイスコーヒーを飲みながら、ぼうっと小説のあらましについて考えて、つ ....
砂を撒く、
乾いたアスファルトに、
人でなしの
首を埋めるために
生き血を吸う白い砂を
さっさと撒く
額に、
汗がにじむ
地下まで続く
迷路、
ビルの街。 ....
もふもふころころ
ひかりのうねり
ころがるころがる
しこうのちから
うねるひかりに
やはらかく
つつみこまれる
ちきゅうのことば
ぐんぐんなみだつ
ふぉるむをおりこみ
いみしんしん ....
自然とは
因果的必然の世界のこと
原因は私にもある
自業自得なんだ
だからこれでいいのだ
・
ある先生は言われた
「自分を底辺の
人間だと思えば
何事にも腹が立たないだろう。 ....
いくたびも繰り返される
光る風の歌を
聴いていると
遠く昔からの
悲しみ
よろこび
いろんな気持ちや思いの影が
思い出されてくる
そうして
ずっと昔から世界は続いてきて
今ここに私 ....
あられ雪が帽子のつばで弾け
風は強くなってきた
小さな礫が降りしきり頬を打ち
道を流れる積りもせずに
寒さが身にしみる道で
人の夕べに立ち
黄色信号で止まる
流れるまま考えな ....
私は私にとって謎 、
それだからこそ
私たちは面白くも哀しい
(哀しくも面白い)
私は私たちであり 私たちは私だから
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