かん高い声の騒ぐ言葉が部屋中を這いまわっている。声の主は女と女なのだが、女と女は椅子に座っていて向かい合ったちょうど真ん中にテーブルに載った紅茶とポッド、そしてナイフで取り分けたそれぞれのビクトリアサ ....
倹しき彼らの日々に罪はない
彼らは神へ祈り、
石釜で焼いた硬いパンを
よく砥いだナイフと太い指で割き
赤いワインを飲み、
仔羊の肉を食べて笑う
一日中、楽しく歌をうたい
好きな人と抱 ....
Fire, たとえ消えてしまうとしても
白くまぶしい光の妖精たちが君のまわりを飛び交い
私はまだ虹色の君を信じようとしている
覗く者たちが透明な笑みに魅了されて、
やがて心奪われ鮮やかな多面 ....
むかし、
ボクは花に埋もれた
白や紫、
黄、青、赤‥‥
――ある日、
紫の桔梗の花を
ベットいっぱいに飾って
素敵な夜を過ごした
しかし残酷な朝が来ると
花はすべて萎れていた
悲し ....
きょうはたのしいお祭りだ
夜の恐ろしさを鎮めた神社へ行くと
本殿へとつづく参道の両脇に
LED提灯が吊るされて
ステテコに腹巻のおじさんや
派手なアロハを着たおにいちゃん、
ポニーテイルの ....
焦げたソースの薫る
烏賊の入った焼きそばがうまい、
湯気の立つソースに塗れた太麺には
紅生姜もたっぷりのっていて
そっと隠れて
刻んだキャベツや
玉葱だの
もやしも入ってる
青 ....
車の運転はもうしなくてもよい
車が人を乗せて自動で走るからだ
そしてコンピューターという機械も姿を消した
言葉が、写真や絵文字となって
画像は脳へと直接送られる
ほとんど ....
寒いです、こんな時に釣りへ行くやつは馬鹿野郎です。
このボクも何を隠そう大馬鹿野郎なんですが、さすがに今回は釣りをあきらめました。
それで家で悶々としているうちに、そろそろお昼時です。
近い ....
たった今、冷蔵庫のなかのありあわせで作ってみてあまりにも美味しかったので皆さんにも食べてもらおうと思って書いてます。
◆材料:
蕎麦(袋入りのゆで麺) 一袋
油揚げ ....
がんがんがん、
ぐぉーん、ぐぉん、ぐぉん、
薄紫色の法衣を着た僧が
正座し
鵺のような奇声を発して
バタラ経を詠む
向かって正面の祭壇は、
ぐちゃぐちゃのアルミ箔で飾られて
蟹 ....
アフリカ鍋には
キリンさんの首と頭がまるごと入っている
そういうと、
動物愛護協会から
クレームが来るかもしれない
キリンさんも可哀そうだが、
それならなんで戦争がなくならないんだ
....
化け物みたいな
醜い顔の生き物が、
あいしてます、
結婚してください
と、
美しい悪魔のわたしに
そう言った
化け物みたいな
醜い顔の生き物は
ごめんなさい、
あなたを試しまし ....
答えのない戦争が笑っている
錆びた原子炉が急な坂道を転がって
色とりどりの女たちの股ぐらを
獣じみたつよい風が通りすぎてゆく
右のポケットには
ちょっと水色のビー玉一個と、
アーモンド ....
暗い夜の底から
柔膚を剥ぐように奪われた
土と草の匂いと、
家族の笑いを灯した明り
安穏な日々
を
揺さぶり壊して
一瞬が、
全てを奪った
星々をも掴 ....
台風一過。
まだ、生きてますか?
ビンボーな、ビンボーな、詩人のみなさん。
大丈夫です、DNAはことばを運ぶためにあなたたちを選んだのです。
なのであなたたちに託された「ことばの伝達」が終わ ....
やさしいことばで君をえがく
長い髪の、
今は
とても みじかく切ってしまって
君が泣いている
君が笑っている
でも本当は、
ひとり静かに怒っている
縁側でひざを抱いて座ったまま
....
いくらかの自負はある、
この戦いのうちで残した功績の
そこで仮面たちに地下室へ呼ばれると
――名誉の死、
――それとも賢者の椅子か?
と、尋ねられた
よくわからない
説明してく ....
あの火、
「ほ」が
やって来て
声も、血も、涙も、
水も、空気も、
ぜんぶ苦くなった
タ、タ、タ、
バ、バタバタ、
しんで
薄暗くなって寒い
カタチのない
「ほ」が
じ ....
マイナス16℃のニューヨークで
外では行列が出来ている
超有名人のやって来る
そんなゴージャスな店の中で
お前は、すでに死んでいた
だらしなく延びきって、
下品な臭いのするスープの中で ....
爽やかな朝が座禅を組んでいるのを遠巻きに見て、
賑やかに客が行き交う池のある庭に面した廊下に立っていたおまえは
鼻を垂らし、
昼も夜もなく透明な凍りついた顔で笑っている
やがて厳しい冬が過 ....
まるで、
天国へ来たみたいな
魔法の王国、
奴隷たちの楽園
貧乏な家の子供たちや
家のない少女たちが
一生に一度は行ってみたい
憧れの、別世界
ブルーランド
外は寒くて ....
火の年に、
大水の声を描く
詩人は、
自ら指を燃やして、
轟く稲妻にも似た
その声を、
陽に焼けて古びた愛と、
数々の秘密と背徳を埋めた土に
透明な色のインクを滴らせ、
....
馬鹿でっかい鰤のアラと
ぶあつい銀杏切り大根の入った
湯気のたつ味噌汁を啜って
海苔と胡麻塩の握り飯を食う
あー、うめぇなあ
海鳴りの音を風がさらう
子どもたちはまだ眠っていて ....
おまえは、
子供たちの注意欠陥とか
多動性障害とかの
関連が疑われる、
危険なタール系色素の中でも
青色1号や黄色4号を超えて
はるかにアブナイ、
赤色104号だった
けど、
そ ....
白いごはんと、
お新香と味噌汁があれば
朝はもう、
なにもいらない
そのあと、
インスタントコーヒーが飲めたら
美しい海辺の朝はもう、
なにもいらない
でも太陽と青空がないと困 ....
彼らは、けして日々の安穏を知らなかった
いや、
擬人化した爆弾そのものは
あの夏の日を、とうの昔に忘れてしまっていたのだが
リトルボーイ、
ファットマン、
君たちはこの世に生ま ....
たった今、水とルーだけのカレーをアルマイトの鍋で作ってる途中だ。煮えたら、茄子とキャベツの野菜炒めをそこへぶち込んでやるつもりだが、男の料理だし、丁寧に作るつもりなど初めからまったくない。肉がないので ....
さて、聖書にはじつに多くの殺人行為の記載がある。
「この時、主の霊が激しくサムソンに臨んだので、サムソンはアシケロンに下って行って、その町の者三十人を殺し、彼らからはぎ取って、かのなぞを解いた人 ....
....
艶かしい光感受性受容器が視神経を通じて見てはいけないアレの端末を脳中枢へと運ぶ。見てはいけないアレの端末であるグロテスクな映像には言葉にしていけない文字である淫らなアナタ自身の当たり障りのない日常的な ....
海さんのおすすめリスト
(2126)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
騒ぐ言葉_★
-
atsuchan69
自由詩
6*
16-9-20
罪なき人々
-
atsuchan69
自由詩
1*
16-9-1
Fire,
-
atsuchan69
自由詩
2*
16-8-31
花
-
atsuchan69
自由詩
2*
16-7-16
祭りの日
-
atsuchan69
自由詩
8*
16-6-16
焼きそば
-
atsuchan69
自由詩
10*
16-6-5
(@_@;)_
-
atsuchan69
自由詩
5*
16-4-22
熱々、おじやうどん。
-
atsuchan69
散文(批評 ...
2*
16-1-21
コチュジャン狸蕎麦
-
atsuchan69
散文(批評 ...
3*
15-12-10
バタラ経_☆
-
atsuchan69
自由詩
2*
15-11-19
アフリカ鍋
-
atsuchan69
自由詩
15*
15-11-10
人のかたち
-
atsuchan69
自由詩
2*
15-10-31
ぼくは笑わない
-
atsuchan69
自由詩
5*
15-10-21
水葬
-
atsuchan69
自由詩
7*
15-9-11
ビンボーな詩人のための贅沢レシピ_すき焼きうどん鍋
-
atsuchan69
散文(批評 ...
6*
15-8-26
やさしいことばで君をえがく
-
atsuchan69
自由詩
5*
15-8-11
賢者の椅子
-
atsuchan69
自由詩
2*
15-7-25
あの火、
-
atsuchan69
自由詩
7*
15-4-19
ラーメンと日本人_★
-
atsuchan69
自由詩
8*
15-3-18
伽藍の春
-
atsuchan69
自由詩
8*
15-3-1
ブルーランド
-
atsuchan69
自由詩
6*
15-2-16
神の名前
-
atsuchan69
自由詩
5*
15-2-7
漁師だぜ、とりあえず今日も_☆
-
atsuchan69
自由詩
18*
15-1-8
赤色104号
-
atsuchan69
自由詩
6*
14-12-9
なにもいらない
-
atsuchan69
自由詩
6*
14-8-9
妄信する肢体_☆
-
atsuchan69
自由詩
8*
14-8-4
カレーの庶民_★
-
atsuchan69
自由詩
6*
14-7-22
サムソンとデリラ
-
atsuchan69
散文(批評 ...
3*
14-7-7
削除
-
atsuchan69
自由詩
5*
14-6-28
キングコング岬_★
-
atsuchan69
自由詩
3*
14-6-21
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
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38
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40
41
42
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44
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46
47
48
49
50
51
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55
56
57
58
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66
67
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