北の湖の{ルビ畔=ほとり}に

{ルビ春楡=はるにれ}の大樹が唸るように{ルビ聳=そび}えている

その根元にきみを置いて写真を撮りたい

そそぎこむ小川には姫鱒の求愛激しく

やがて ....
 京都三条大橋の側にあった
 六階建の大きな旅館
 非常階段の踊り場から見下ろす
 起き抜けの街の静けさが好きだった

 あの頃は赤のマールボロを一日半箱吸っていた

 廊下の重い鉄扉が ....
色紅葉色付けばもう散りいそぐ

木の実落ち団栗らしき音色かな

手水にて紅葉も色も掬ひけり

吸ひ物に小舟のごとく柚子浮かぶ

アホしてた青春遠く青蜜柑

失恋しずっとレモンを見て ....
その日の午後は
いっそう高気圧が張り出し
夏の残ったしめり気より日照りが勝った
まぶしすぎる陽光と
車で海岸線を走る
反射するひるまの海
キラキラキラ
それは水面に遊ぶ星と
まばたくさ ....
Tとは小学生の頃からの付き合いだ
遊びに行くとTのお母さんが出迎え
関西弁で他愛もない話しをした
いつも1時間程
その洗礼を受けなければならなかったのだ

玄関の水槽には金魚が揺れて
猫 ....
「少年よ大志を抱け」、
伸びやかに大志をまっすぐに指ししめす、
羊ケ丘の博士の指先に、
少年としての視線が搭乗する、
そこに飛来してくる、
小さな飛行機の模型のようなトンボ、
なん台も博士 ....
Let's meet in the sky
                   わたし暗い海の底を眺めてると丸い石を投げたくなるの

知らせがきて、いつもの浜辺を通り過ぎた ....
風香り木犀と知る曲り角

木犀の香る風折りポケットに

夕刊のあとに夕焼け赤とんぼ

空蟬に{ルビ未=いま}だ命の気配あり

木犀の香り初恋思ひ出す

ぴくりともせず蓑虫はお留守か ....
ぼんぼりが灯る参道すれ違う人のひとりがあなたのようで

いつだって食べきることができないでもて余すのに追憶を買う

はかなさとうつくしきこと金魚釣り尾ひれ胸びれ赤い焔よ

人波をぬければ路 ....
 西陽とたわむれる
 噴水の水の音は
 子どものようにまるくなってかけまわり
 わたしへ小さく手を振って
 「またね」
 …… 、

 鈴懸の樹が葉を落とす風に鎮もる

 涼風にのっ ....
敵であり、
味方であり、
ボクの恋人であり、
油断の出来ない女だった

彼女が欲しいのは男らしさ
弱い男なんか目じゃない
心の傷を舐めてなどくれない
辛い時に、優しくもない

だけ ....
かたてそこ
  
  僕の廻りにはあなたがいて
               それでも僕はまわり続けている と あなたに問いかけた
                             ....
やりたいことを
やり尽くしてしまったので
今日はもう
何もやることがありません
仕方ないのでキャスをしました
すると、若い女性から
彼氏がほしいと相談されました
はっきり言って上手い答え ....
そんなに簡単に国を割るなよ
玉子じゃねーんだからさ
貴方なら、きっとそう言う
貯めていたお金は
もうすぐ底をつきそう
生きるのは、お金がかかる
甲子園って広いね
膨大な熱量を受け止めるに ....
日めくりカレンダーが
風でパラパラとめくれ
ちぎれて飛んでいく
慌てふためく私を
置き去りにして


ひっくり返すことのできない
残り時間もわからない砂時計
私が生まれると同時に
 ....
お寺の境内の一角、緑の葉が繁り、そのところどころで小さな可憐な花が咲いている。
その紫色を見ているとなぜか懐かしさでこころのうちがあたたかくなる。
「萩の花だわ」
すれ違っていく観光客の会話でそ ....
 心の地図にのってない場所へ
  出掛けてくると君は言う

         ──UA





手紙書くきれいな気持ち小鳥来る

秋風を連れ去るもまた秋の風

鳥渡り{ルビ ....
 
*

シューケーキ
3つのお星さま
4重層のシュー
お腹に 苺 を
隠しておきます

*

ルモンド
長かったトンネル
やっと出会えた
2人
チョコとアイス

 ....
それはどこかにあるのか、それともどこにもなかったのか、違うやり方をすれば手に入れられたのか、近くにあったけれど見落としていただけなのか、要因なんて探せばいくつだって見つかるものさ、でもそんなことに .... 退職の理由で「人間関係」が多いけど、日本は人間関係に気を遣っている国だと思う。正解を知っていても相手の様子をみて答えるのをためらうとか日常茶飯事だもんな。益々ドライになる世界との差は拡がるわな

 ....
 遠くにいるあなた
 遠くにいても
 息づかいを感じる程には一緒に居ない
 あこがれのような
 かなしみのような
 その境目で
 私が寂しがっていようなどとは
 思っていないかも知れない ....
白馬の騎手は紅い薔薇の花束を抱き

群衆は勝利の美酒に酔いしれて

拍手喝采は止まない

隊列は乱れず広場を目指し

明日の平和を誓う胸
 ほら あれが宵の明星よ
     
    と云う貴女 
       、
なんて美しく青紫に躍り咲き開き
直進する時を下方から貫き通し
ただただ変転し広がり続けてゆく無限、

 死 ....
もう二十五年も、黒板に向かって、数式を書いたり消したりしておりますが
おとつい、あるおひとりの数学の先生に
「田中先生、図形は、どうして反時計回りにアルファベットをふるのでしょうか。
 ご存 ....
 描き出すもの
  愛も欲望も全部絡まっていて

         ──Grapevine






赤とんぼ夕陽と共に籠に入れ

虫の音やそのお姿は置いといて

名を知 ....
夕暮れの川面に寄り添い

言葉もなく涙を流した

甘く 切なく ほろ苦く

結ばれぬ想いだけが通り過ぎてゆく

映画のようにリアルで

小説のように深く

ふたりは闇に溶けてゆ ....
にゃんだ

こいつマジ可愛い良い人生にしたれ
こいつマジブス、地獄味あわせたれ
こいつマジ普通ー、お前はまだ早いわ
こいつキモイ、いじめたれ

にゃんだ

こいつ、やっぱ可愛いわ、も ....
まだ整備されていない、
とても茶色がかった昭和の夢の中を、
ヨウイチ君と一緒に遊びまわって、
一体ぼくは何を忘れてしまっていたというのだろう、
彼の名字がどうしても思い出せなくて、
なんだか ....
気づけば部屋のすみに重なっていく紙のくさぐさ
服用薬品名カード、やら
保険調剤明細書、やら
ほおっておけば粉雪のような埃をかぶって
畳にみじめに融けていきそうな顔をする

教科書サイズのお ....
午前3時に家を出て
ゲン担ぎのバイオリンソナタを聴きながら
捕らぬ狸の皮算用
今日で渓は閉ざされる
渓は水量が極度に減っていて
秘密のポイントも浅瀬になっていた
ピクリともアタリは無かった ....
海さんのおすすめリスト(2586)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
五行歌_秘密の渚- レタス自由詩11*24-10-8
喫煙所- リリー自由詩12*24-10-8
れもんれもん- 森田拓也俳句7*24-10-8
9月9日- 唐草フウ自由詩10*24-10-7
ハハキトク- レタス自由詩7*24-10-7
クラーク博士- 本田憲嵩自由詩1024-10-7
海亀は空を渡る- アラガイ ...自由詩9*24-10-6
風を折る- 森田拓也俳句9*24-10-6
夜市- そらの珊 ...短歌4*24-10-6
秋うらら- リリー自由詩9*24-10-6
傷だらけのダンディ- atsuchan69自由詩20*24-10-6
それでも言葉は廻る- アラガイ ...自由詩6*24-10-5
キャス- 林 理仁自由詩6*24-10-5
もう焼かれてるから- トビラ自由詩4*24-10-5
五行歌_矢のように- ヒロセマ ...自由詩14*24-10-5
慈雨- そらの珊 ...自由詩13*24-10-4
言ノ葉の彼方へ- 森田拓也俳句7*24-10-4
4種類のケーキ- 足立らど ...自由詩5*24-10-4
それはきっと初めから出来上がっている- ホロウ・ ...自由詩5*24-10-2
人間関係- 足立らど ...散文(批評 ...5*24-10-2
零時- リリー自由詩7*24-10-2
五行歌_チャイコフスキー_ヴァイオリン協奏曲第一番- レタス自由詩6*24-10-2
キキョウと明星とキラメキと- ひだかた ...自由詩8*24-10-2
反時計回り。- 田中宏輔自由詩12*24-10-2
おじいさんになっても- 森田拓也俳句14*24-10-2
ラフマニノフ_ピアノ協奏曲_第二番_- レタス自由詩6*24-10-1
紙の世界。。。- 林 理仁自由詩4*24-10-1
ヨウイチ君- 本田憲嵩自由詩1124-9-30
反故の里帰り- 福岡朔自由詩9*24-9-30
【渓流】_最終章_- レタス自由詩6*24-9-30

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