荒縄で首を吊るされて、
いつでも蹴とばせる踏み台に立っている
渇いた唇には砂粒がひっついて、
処刑を見るために大勢の人だかりだ
この町を仕切る保安官に
貴様が法律ではない! と怒鳴った
....
人は無量大数より多くの素粒子からできています
その刹那の明滅があらゆる行動となり
言葉も生まれます
解き放たれた言葉は素粒子を振るわせ
共鳴しながら滅びては生まれ
新たな ....
風が吹けば緑葉も揺れる、
緑葉が揺れれば風も吹く、
今日は陽光いっぱいの
さはやかな秋の日です。
東空に昇り輝く
おほきなまぁるい太陽の
解き放つ黄金の放射こそ
....
朝顔や手の届かざる空の紺
コスモスは風に倒され起こされて
{ルビ身体=からだ}より影長くして{ルビ飛蝗=ばつた}とぶ
かぼちゃ煮る母ゐる今を大切に
虫の音は心安らぐおまじなひ
....
うつろいを風で知る
突然キンモクセイの香りが通り過ぎて
ふるさとのまちなみをおもいだす
大切な人を喪って
もう何十年と経っているのに
まだちゃんと立ち直れないの と
彼女は言った
あ ....
暗闇から暗渠を覗くのものすべてが恐怖に等しく
その眼が吸い込 ....
宿酔と
けさの夢の残滓を
深い
呼吸のリズムによって
とおく
野を越えて
あの青い山の方まで流してゆく
さくばん
僕はピース缶から一本抜いて
それからトリス・ウィスキ ....
そこ、という扉を開けると
静けさを変えたがる少年の嘆きで覆われる
いずれという名のもとでは、いくつもの野望が彼の手をひく
そしていつものパターンでは、その思考に飲まれているばかりだ
拙くてもい ....
止まり木を探している
橋の上から
水面を眺めながら
欠け始めた月に
追い詰められながら
止まり木を探している
カフェの二階で
雑踏を読みながら
沈みかけた街に
....
庭に数式の花が咲いていた。
よく見かける簡単なものもあれば、
学生時代にお目にかかったややこしいものもあった。
近づいて、手でもぎると、
数と記号に分解して、
やがてすぐに、手 ....
夕暮れや紅葉を冷やす雲の影
流れ星窓に腰かけハーモニカ
色めくは雲のみならず秋夕焼
朝顔に歩み緩めて二歩三歩
朝顔や隣にまはす回覧板
登りきりそよ風のさき初紅葉
彫 ....
のんびりしている時に
突如、このままでいいのだろうか
などと考えて焦燥感に駆られる
なんか、やばいんよ
だから、努力みたいなことをする
それは小学校中学校とはまた違う形の努力
....
庭に数式の花が咲いていた。
近づいて手でもぎとると
数と記号に分解して
手のひらのうえですっと消えた。
庭を見下ろすと
数式は、もとの花に戻っていた。
*
庭に出 ....
きゃりーちゃん、、、、、詩人♡
アンパンマン、、、、、、詩人
ド素人、、、、、、、、、詩人
教育者、、、、、、、、、詩人(ちょっと地響き)
詩人の方を呼ばせていただきます(政府 ....
午前2時40分
潮が退くように彼方へと旅立った
彼女は母のような慈愛に溢れ
ぼくを可愛がってくれた
もうアンドロメダを越えたのだろうか
(実況中継)妊婦にぶつかったスマホをいじくっていた中年男は、でけぇ声で邪魔なんだよと怒鳴って優先席に座った。その瞬間わたし以外の全員は一瞬にして殺意の目になった。これは戦争時の共有感覚なんだよね
....
北の湖の{ルビ畔=ほとり}に
{ルビ春楡=はるにれ}の大樹が唸るように{ルビ聳=そび}えている
その根元にきみを置いて写真を撮りたい
そそぎこむ小川には姫鱒の求愛激しく
やがて ....
京都三条大橋の側にあった
六階建の大きな旅館
非常階段の踊り場から見下ろす
起き抜けの街の静けさが好きだった
あの頃は赤のマールボロを一日半箱吸っていた
廊下の重い鉄扉が ....
色紅葉色付けばもう散りいそぐ
木の実落ち団栗らしき音色かな
手水にて紅葉も色も掬ひけり
吸ひ物に小舟のごとく柚子浮かぶ
アホしてた青春遠く青蜜柑
失恋しずっとレモンを見て ....
その日の午後は
いっそう高気圧が張り出し
夏の残ったしめり気より日照りが勝った
まぶしすぎる陽光と
車で海岸線を走る
反射するひるまの海
キラキラキラ
それは水面に遊ぶ星と
まばたくさ ....
Tとは小学生の頃からの付き合いだ
遊びに行くとTのお母さんが出迎え
関西弁で他愛もない話しをした
いつも1時間程
その洗礼を受けなければならなかったのだ
玄関の水槽には金魚が揺れて
猫 ....
「少年よ大志を抱け」、
伸びやかに大志をまっすぐに指ししめす、
羊ケ丘の博士の指先に、
少年としての視線が搭乗する、
そこに飛来してくる、
小さな飛行機の模型のようなトンボ、
なん台も博士 ....
Let's meet in the sky
わたし暗い海の底を眺めてると丸い石を投げたくなるの
知らせがきて、いつもの浜辺を通り過ぎた ....
風香り木犀と知る曲り角
木犀の香る風折りポケットに
夕刊のあとに夕焼け赤とんぼ
空蟬に{ルビ未=いま}だ命の気配あり
木犀の香り初恋思ひ出す
ぴくりともせず蓑虫はお留守か ....
ぼんぼりが灯る参道すれ違う人のひとりがあなたのようで
いつだって食べきることができないでもて余すのに追憶を買う
はかなさとうつくしきこと金魚釣り尾ひれ胸びれ赤い焔よ
人波をぬければ路 ....
西陽とたわむれる
噴水の水の音は
子どものようにまるくなってかけまわり
わたしへ小さく手を振って
「またね」
…… 、
鈴懸の樹が葉を落とす風に鎮もる
涼風にのっ ....
敵であり、
味方であり、
ボクの恋人であり、
油断の出来ない女だった
彼女が欲しいのは男らしさ
弱い男なんか目じゃない
心の傷を舐めてなどくれない
辛い時に、優しくもない
だけ ....
かたてそこ
僕の廻りにはあなたがいて
それでも僕はまわり続けている と あなたに問いかけた
....
やりたいことを
やり尽くしてしまったので
今日はもう
何もやることがありません
仕方ないのでキャスをしました
すると、若い女性から
彼氏がほしいと相談されました
はっきり言って上手い答え ....
そんなに簡単に国を割るなよ
玉子じゃねーんだからさ
貴方なら、きっとそう言う
貯めていたお金は
もうすぐ底をつきそう
生きるのは、お金がかかる
甲子園って広いね
膨大な熱量を受け止めるに ....
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