さむいさむい小さな箱の中、そこがふたりの始まりでした。
ほっぺを真っ赤にしたトマトはまるでお日様をそのまま
詰め込んだようで元気いっぱいはちきれそうです。 ...
オーディオが好きな人はわかるだろうけれど、
まったく同じシステム、
つまり、
同じアンプ、
同じプレーヤー、
同じケーブル、
同じスピーカーを、
Aさんと、Bさんが、同時に買ったとし ...
夕凪
こだわってるもん何て 全部捨てるつもりだったけど
それでも足りなかったのは 何だったんだろうな
同じ未来を見てた二人 けど向かい方が違ってたかな
単純に恨んだりできたら 楽なんだろう ...
御願いです、もっとガラスを下さい。
思い出の中の君をガラスに閉じこめるから……。
僕だけの君を、下さい。
ガラス色した君を。
御願いです、もっともっとガラスを下さい。
思い出の中の君を忘 ...
あなたの隣で関羽が世を憂いている
あなたの隣で横断歩道に並んで
あなたの隣で青信号を待ちながら
青龍偃月刀に鬚髯を搦めている
あなたは彼ほど強くないけれど
今関羽は眩しそうに
隣で生き ...
不思議
深く眠りながら
果てしなく醒めている心地
見えない舟が 横たわる僕を乗せて
透きとおる彼方へと 漂ってゆくよ
夜は青く
あえかな香りが僕を包む
この流れのほとりには 何処まで ...
佐藤ひろ美26歳が
電車の中でたまたま隣に居合わせた後藤洋造56歳の服装を見て
心の中でせせら笑っている時に
僕は死んだ
山田達久43歳が
家賃の振り込みを忘れて焦って
...
同級生がまた一人、先に飛び込んだ
いろいろあったものね
今となっては想像でしかないけれど
今年で四十五歳
空っぽの四十五歳
きみはスタンダード曲が大好きなんだって
でも何故シナトラやトニー・ベネットばかり聴くんだい
日本にスタンダード曲はないって
スタンダード曲を愛するきみが
それほどに無知だとはね
そん ...
澱粉質は
白くて柔らかい
子持ちのセラミック。
あぁ、割れた卵の保管場所。
ざわめき始めるビニール袋。
カリの偽装が眠りにつく頃
新たな擬装の目覚めを見る。
未完成を刻む台所 ...
ひとりで生きられる
生きられない
それとも、ひとりで生きざるを得ない
わたしってどれなんだろうね
※
無責任ってわけじゃないけど
ちょうど
満員電車のなかで誰かに寄り ...
大きなゴミ箱の中で
暮らしている
最近
腐ってしまって
汁が出てきた
犬でも飼おうかな
このままどんどん腐って
いつか雲に乗って
飛べたらいいな
出会ったばかりの頃は
無口な君が
苦手でした
私だって
口下手で
初対面の人となんて
話せるわけないのに
一生懸命話しかけても
君の返事は一言
話が続かなくて
...
「痛くするけど、がまんしなくていいからねー」
リハビリのお兄さんは言った。中1の体育の跳び箱で失敗し、ひじ骨折→骨をくっつけるために手術で針金を埋め込み→骨がついたから手術で針金を出し→固定していた ...
路地裏石畳の坂道を抜けたら
ちいさな井戸がある
そこから先は
行き止まりになっていて
逆から井戸越しに
坂道を見下ろすと
一気にふもとの海まで見える
風は凪いで
...
統計によれば自殺が一番多い月曜日の朝
通勤電車で幸いにも座れた僕は自殺もせずに健気に生きている人々に囲まれていた
電車が駅に着く度に本のページをめくるように目の前に立つ人が入れ替わる
チェス ...
その4人は故郷である奴隷貿易で栄えた街で生まれ
ドイツの或る街で夜通しライブに明け暮れていたクラブで
故郷のレコード店の店主に発掘された
4人は独りの仲間を解雇し新しいメンバーを迎え
再び ...
ためしに握ってみて
けっこう冷たいでしょ
手が冷たい女は
心が暖かいなんて嘘
かじかんだ指が
しだいにほどけていく
甘いアイスバー
口に入れて溶かすみたいに
たくさん舐めてね
僕達がつけた足跡眺めたい過去は知らないこれからのこと
秘密裏に吹き抜ける風あるという推理小説読み耽る夜
くちづけて舌絡ませて遊びたい恋に関する解答欄埋める
最近の話題に疎い同級 ...
君の素肌に触れた日は
忘れもしない 夕暮れの
君が十九の秋でした。
僕の心は君だけを
思ひ焦がれて
千々(ちぢ)となり
集めて鈍く燃えたのです。
誰にも言はず
誰にも知れず
...
し ま い 湯 に 黴 の 香 ほ の か 手 足 伸 ぶ
盂蘭盆会三句
仮 住 ま い 我 に は 詣 る 墓 も な く
夏 つ ば め 塔 婆 の 高 さ 測 る よ に
抱 ...
私は
カラダの中に
海の記憶をとどめておくの
何度
再生しようとも
薄れはしない
漣の音
いつか
愛しいあの人が
私のことを手にとって
そっと耳にあてたなら
懐かしい愛の歌が ...
過ぎ去ろうとしている
冬のしっぽが
白く きらめきながら
川面を流れていく午後
でも
私は
それをつかまえられない
パレットに出された錆びた金色を
時間の筆が
グラデーションを付 ...
*銀色夏生の「下心」のアンサー・ポエム
確信をもって行動したら
「そういうのは、ちょっと」と否定された
恋をしていたけど愛はなかった
貴方にも
後になって気づいたのだけど
否定されても ...
嫌いじゃなければ聞いてほしいんだけど。
色は光だし、輪郭は照らされている。
どんなに高い山だろうと、
そのまわりを空気の重さがさらさらと流れていく。
水平線のこちらがわ、
僕らは海の広さ ...
バックスペースで
だいじな文字から
消していく
逢いたいな
逢いたい
逢いた
逢い
逢
あ
跡形もなく
この世を去った
文字や
私のため息が
抜け殻の ...
あまりにも白々しい骨。
雪よりも小汚い、
血に肉が親和するように、
骨に音楽が融和する。
「種子を植えろ、荒野へ!」
砂、砂があるゆえに白い砂漠。
(水 なくて白く ...
鏡の裏に灯る鏡の
違わずに違うゆらめきたち
午後を夜にわたす道
満ちた花を踏みしめる道
窓のむこう
緑の雨
誰のためでもない
三重の檻
冬につらなり
...
夜の光は優しくて
まっくろな闇も四角ばった建物も
あれホットチョコレートみたいに
トロミを帯びてゆっくり流れているなと
暖かい気持ちがする寒い冬の舗道
何故だろうか歩く地 ...
掘り返せば死骸ばかりだ
蝉の脱け殻。皺ばんだ祖母の手
掘り返せば死骸ばかりだ
踏み躙られた残雪。子供のはしゃぎ声
掘り返せば死骸ばかりだ
必ずハッピーエンドで終わる物 ...
日付順文書リスト
タイトル
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カテゴリ
Point
日付
トマトときゅうりの物語
石田とわ
散文(批評...
4*
12/2/27 22:01
スピーカーズ・コーナー
はだいろ
自由詩
3
12/2/27 21:48
夕凪
itukam...
自由詩
0
12/2/27 21:34
ガラス細工の君
雅寛
自由詩
1
12/2/27 21:10
関帝
mizuno...
自由詩
0
12/2/27 20:53
見えない舟
塔野夏子
自由詩
7*
12/2/27 19:47
僕の死の時
yamada...
自由詩
2
12/2/27 19:45
age5
たもつ
自由詩
3+
12/2/27 19:45
スタンダード曲
HAL
自由詩
3
12/2/27 19:27
同定の眼褪め
yuugao
自由詩
3
12/2/27 19:08
顔なしのひと
恋月 ぴの
自由詩
30
12/2/27 19:06
大きなゴミ箱の中で
チアーヌ
自由詩
3
12/2/27 18:55
無口
ジュリエット
自由詩
1
12/2/27 18:28
リハビリ
ふるる
散文(批評...
3+*
12/2/27 17:02
夢みる井戸
Seia
自由詩
3
12/2/27 16:01
生きててよかったね
たにい
自由詩
2+
12/2/27 15:51
4人
HAL
自由詩
3
12/2/27 15:07
爪先から
チアーヌ
自由詩
2+
12/2/27 14:19
僕達
夏川ゆう
短歌
0
12/2/27 13:55
柔肌 1・5
……とある蛙
自由詩
6*
12/2/27 13:12
矮猫亭句帖2011
ならぢゅん(...
俳句
3
12/2/27 12:33
貝の夢
そらの珊瑚
自由詩
12
12/2/27 9:43
午後の川辺で
〃
自由詩
10*
12/2/27 8:21
「この恋の結末」
ジム・プリマ...
自由詩
3*
12/2/27 6:32
こういう話、
めー
散文(批評...
2
12/2/27 3:38
バックスペース
uminek...
自由詩
6*
12/2/27 3:32
白の断章
高原漣
自由詩
2*
12/2/27 2:26
黒い道
木立 悟
自由詩
8
12/2/27 2:21
春の兆しはまだ早い
灰泥軽茶
自由詩
5*
12/2/27 1:36
記憶
ゆべし
自由詩
2*
12/2/27 1:10
3130
3131
3132
3133
3134
3135
3136
3137
3138
3139
3140
3141
3142
3143
3144
3145
3146
3147
3148
3149
3150
3151
3152
3153
3154
3155
3156
3157
3158
3159
3160
3161
3162
3163
3164
3165
3166
3167
3168
3169
3170
5.06sec.