骨をくわえた、
私になった犬はどこへ消えたのか。
犬は私になったのか、
私が犬になったのか、
窓辺から不意に現れた犬の、
口にくわえられた骨には、
長い髪の毛が絡みついていた。
髪の毛は ...
夢中になった歌集は 本棚で埃をかぶっている
覚えている言葉は もう何も動かさない
好きだった花が 色褪せて見える
もともと 好きでもなかったのかもしれない


紅をさす 鏡の中にいるの ...
呼吸をさまたげるぬるい真綿と
つめたいくさび
命には届くまいと言い聞かせて
悲しみが訪れてくれるのを待つ
何もかもを涙に流せる静謐

繰り返しの記号がとめどなく
胸腔を破ろうとさわぎ
...
深層学習の時代に
いつの間にか
生産中止になっていた
色付きの碁石

三人目
の人間たちがこないまま
私たちの票と
反対派のそれを
採決しようとしていた

(いずれはまつりごとも ...
歩いて通勤していると、
毎朝すれ違う女の人がいた。

今の嫁。

そして今日もまた、
歩いて通勤していると、
毎朝すれ違う女の人がいる。

この人は、
誰の嫁になるのだろう ...
バレンタインデーオムレツにハート書く 高層ビルから見る富士山。
富士山から見る高層ビル。

同じようで同じじゃない。
似て非なる感覚。

あなたから見た景色と
わたしから見た景色。

きっと同じようで同じじゃ ...
    きさらぎは昼さがり
     北風の挑発もなく
    ふゆびのさざなみは
ベランダのひさしをすどおり
 やわらかなひかりとなって
 おだやかに三和土のうえで
  尾っぽを引きずっ ...
鋭くとがった満月がふわり
さみしそうに浮いてた夜
かわいそうだから食べてあげたら
途中で胃がもたれてしまった

静かな夜
見て見ぬ振りをする夜空
食いかけの満月が恨めしそうに
僕を睨ん ...
高台の開けた場所に家がある夕焼け染まる瀬戸の多島美

秋に咲く金木犀の良い香り夢心地にさせる良い香り

あの角を曲がればすぐに海がある夕暮れ時はキラキラ忙しい

過疎化する北部の寒い田舎町 ...
私はかつて
LP学園の野球部にいた

当時LPガス爆発打線と恐れられた
チームの4番打者で
プロ野球のスカウトからも
注目されていた

特にキヨ人からの誘いは激しかった
「キンタマ王 ...
あたまを下げる
手始めに軽く微笑んでみよう
悟られたら諦めるしかない
少しあたまを持ち上げて生真面目な素振りをする
できるだけタイミングよく
、そう、頷いてみせるのだ
それでも ...
土を盛る山がある
堪えきれないのは地表
雨水は迷に沿い斜面を削る
それでも汚濁を飲んできた
流れのない水は澱んでしまう
掻き混ぜれば底に溜まるだけで
腐蝕するのを待っていた
ここに湧 ...
きょうも西の空が豪勢だ

あしたは白髪のたぶん雨

長澤まさみが歌っている

弱気な悩ましが冴えない


廃工場で殺しあうぐらい

存在証明は誰かからの愛

見失うぐらい叫ん ...
愛しているという言葉
好きだと話している視線
気になるという仕草

全ては行方知れず
誰にも見えない皮膚に、
がりり、刻印を刻む。
刻む音すらも、
拙いが深いカーブを描いて、
誰にも見えない私の皮膚を
構築していく。
まるで彫刻のように、
私の胸に、
痛々しくも艶やかな ...
できる
でココアを溶かす
できないをハチミツ漬けにする
何も言わない
しーと指を立てるともういちどになる
わが子に伝えられることを
がさごそと探すよりも
整頓された背中から伝 ...
ある街に
一人の椅子職人がいた
注文を受ければ
どんな椅子でも作ってみせた
子どもの椅子
大人の椅子
老人の椅子
病人の椅子
政治家の椅子
王様の椅子
芸術家の椅子
神様の椅子
...
ミサイルは
花のうえをとんで
どっかいった

あぶないから
線の内がわをあるこう
くるまが、ほらこわいよ
というと
花がはじめて
こわい
といった

ミサイルも
...
わたしは三角の底辺へ横たわって
(つまりそれはわたしに嘘をつくということですが)
遅くなってしまった理由について
(あるいはその意味について)
考えようとしている

(なぜなら)
扉 ...
波音に溶ける囁き雪明り 長調で終わるバラード雪化粧 深雪晴昨日タメグチ今日敬語 チョコ溶かすだけのつもりがボヤ騒ぎバレンタインがそこまで来てる 昨年のチョコは9割母の作バレンタインがそこまで来てる アルビノのカラスに生まれ雪世界夢から夢へ朝寝がしたい あたしのお豆さんは3つ
彼処でしょ
彼処でしょ
そして、ア、ソ、コ(エヘッ)❤

おにいさん、こちら
手の鳴る方へ

あらっ、逞しいおにいさんが来たわあ
まるで鬼さんみた~い!

...
格安ひとり旅ツアー社の好評企画「ことばのふるさと巡り(温泉郷/続編)」に参加した、ことばたちは銘々に温泉に浸かり、美食を囲み、人間どもに酷使される謂れなき辛さに酒を酌み交わし夜ごとに語り合っては親交を ... 色々欲しかったものが全てデリートされた
僕の心から欲しかった全てのモノがデリートされた
跡形だけ遺して
その跡形が今虚空からなで下ろす風にカタカタ音をたてる

そのカタカタという音だけがいつ ...
寒い まだ
電車に乗り 今日も
私は仕事に向かういつもの電車の中だった
私は金をもらいに外に出た
そして埼京線の中で今月の収入を思う
ドア付近の男と女が 無言で 体を寄せ合っている
止 ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
血の笑う声あおい満月自由詩416/2/9 22:31
時雨に藤原絵理子自由詩416/2/9 22:04
真冬・空をまねる営み橘あまね自由詩616/2/9 21:27
三人寄らない高橋良幸自由詩2+*16/2/9 20:07
小川 葉自由詩3*16/2/9 20:04
バレンタインデーchihar...俳句2*16/2/9 16:14
似て非なるもの自由詩2*16/2/9 10:31
色鉛筆①信天翁自由詩416/2/9 9:20
食べ残しwakaba自由詩116/2/9 7:55
高台夏川ゆう短歌116/2/9 5:53
キンタマ王子清介、キヨと呼ばれて花形新次自由詩116/2/9 3:49
面接アラガイs自由詩4*16/2/9 3:28
運河自由詩5*16/2/9 1:43
励まし吉岡ペペロ自由詩516/2/8 22:47
Missing文字綴り屋 ...自由詩216/2/8 22:05
あおい満月自由詩13*16/2/8 21:23
ととのえかんな自由詩4*16/2/8 21:17
椅子の話やまうちあつ...自由詩016/2/8 21:00
ミサイルはるな自由詩716/2/8 20:59
三角自由詩216/2/8 20:54
波音に溶ける囁き雪明り北大路京介俳句216/2/8 20:50
長調で終わるバラード雪化粧俳句216/2/8 20:50
深雪晴昨日タメグチ今日敬語俳句216/2/8 20:50
チョコ溶かすだけのつもりがボヤ騒ぎバレンタインがそこまで来て ...短歌116/2/8 20:49
昨年のチョコは9割母の作バレンタインがそこまで来てる短歌116/2/8 20:49
アルビノのカラスに生まれ雪世界夢から夢へ朝寝がしたい短歌216/2/8 20:49
ラリルレロラリ「お豆さん」花形新次自由詩016/2/8 20:16
ことばの格安温泉ツアー乾 加津也自由詩2*16/2/8 18:51
心だらけの空坂之上放肆自由詩1*16/2/8 18:15
二月と朝番田 自由詩016/2/8 12:54

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